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インカ初代皇帝が降臨した古代湖~チチカカ湖を訪れて

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ti2インカ初代皇帝が降臨した古代湖~チチカカ湖「Lago Titicaca」/ペルー・ボリビア

チチカカ湖は、富士山よりも高い場所にあり、琵琶湖の12倍の広さを持つ。このチチカカ湖に、インカ帝国の神話に登場する太陽神インティ神によってインカ初代皇帝が降臨させられた。

チチカカ湖周辺には複数の先住民族がすでに住みつき、豊かな独自の文化を発展させていたが、その豊かさを狙ったインカ帝国によって、あっという間に征服されてしまった。現在のチチカカ湖住民は、インカ以前とインカ後、どちらの民族も等しくインディヘナとして、それぞれに独自の文化を守りながら、暮らしている。

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ウル族とトトラとウロス島

ウル族とは、主にペルー側の湖岸や湖上に住みついている先住民族。観光・漁業・農耕など、チチカカ湖を中心として生計をたてている。彼らがチチカカ湖の湖上という不安定な場所に居を構えるに至った理由として、古代に大きな権力を持っていたインカ族によって追いやられた結果だとも、スペイン入植民たちの抑圧から逃れるためだったともいわれているが定かではない。

彼らはチチカカ湖に浮かぶ大小41の島と浮島で暮らしている。大きな島の表面の土の地面はぎっしりと畑が作られている。そのほかのほとんどはトトラと呼ばれる葦の一種で覆われていて、このトトラを使ってさらに浮島「ウロス」をつくり、その上にトトラで家を建て、トトラで船を作って生活している。トトラは刈られたあと、乾燥させて束ねて縛る。これがあらゆるものの建築材となる。

ウロスでは、家の土台もトトラ、床も壁も天井もトトラだ。そこにあるのは三匹の子豚のわらの家。トトラは軽いため水に浮くが、徐々に腐って湖の一部となっていく。そのため、トトラは次々と上から積み重ねていく。この地域は雨はそれほど多くないが、チチカカ湖から蒸発した空気の湿度で3500mを超える高地であるにもかかわらず温帯並みの気候を持つ。トトラで作られたものすべては10~20年ほどで湖底へと戻っていき、新しく作り直される。

浮島すべてをウロス島と呼ぶ。ウロス島へは、ウル族と交渉してトトラ船で渡してもらうこともできるが、船・民家拝見などがセットになったツアーが手軽だ。民泊も可能。

島には電気はない。水道もない。

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太陽の島

ボリビア側チチカカ湖内最大の島。インカ帝国における太陽神が生まれたのがこの島だ。インカ帝国遺跡の各地で見かける太陽神。その出現地なのだ。

現在の島は、ロバが歩き、畑が斜面を覆う穏やかな姿をそのものだが、インカ以前からの文明の中心だったことを示す古い遺跡もあり、古くは南米各地から巡礼に訪れる人もいたと考えられている。

島の重要性はインカ帝国にもスペイン人にも受け継がれ、キリスト教の改宗が進んだ後には、キリスト教徒の巡礼地となっていた。

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月の島

100名ほどが暮らす島。太陽の島に対して、「月の島」と呼ばれるには、やはり理由があり、インカ時代に巫女的な役割を果たす処女たちが集団生活をしていたという。彼女たちが祈りを捧げた神殿遺跡もある。月はこの「女」を表現しているのだとか。

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タキーレ島

観光拠点となる湖岸の町プーノからかなり離れているため、トトラ船では辿りつけず、3時間以上かけてモーターボートツアーで上陸する。

タキーレ島で暮らすのは、インカの生き残りともいわれるケチュア族。彼らはほぼ純粋な血脈を引き継いでいるといわれ、インカ時代の生活スタイルや文化を今も多く引き継いでいる。彼らは赤・黒・白・緑を組み合わせた民族衣装をまとい、家は赤い土壁と赤レンガ。島全体が赤茶色だ。

タキーレ島での見どころは、織物産業。産業というほどではなく、あくまで手工業だが、その技術は素晴らしい。品質に加えて、緻密さ・色柄・デザイン性などは世界でも屈指のレベルとして、世界無形文化遺産にも登録されている。チチカカ湖では見かける女性はすべてが編み物か刺繍をしているような印象だ。でも、この島では男性も同じく手作業をしている。

ツアーでは、島で作られているハーブや野菜、チチカカ湖で獲れるマス。これらを使った美味しい料理が必ず供され、日本人には特に好評だ。

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トトラの踏み応え、座り心地

トトラの船は、トトラで作った巨大な注連縄を組み合わせたカヌーのような形をしている。それでも10人以上が十分に乗ることのできる10mクラスの草船となる。しかし、船の底が草でできているという事実に、最初の足を踏み入れる時はドキドキ。

船頭はいかにも軽そうな船を棒1本でスイスイと水面を滑るように走らせていくが、その足元も座った場所も妙にフワフワしていて、落ち着かない。もちろん、浸水してくるようなこともなく、座り心地はすこぶるいいのだが。また、トトラ船の先端部分には、竜のような顔がやはりトトラで作られている。日本の民芸品にもありそうな、中国のドラゴンボートのような。

また、浮島に上陸してもまだこのフワフワ感が続く。足元が沈むほどではないが、弾力のある地面はなんとも頼りない。ただ、トトラの家の中の、床の柔らかさ、その畳のような色や乾燥した草の匂いなどは、日本人には郷愁を感じさせるものともいえる。こんな部屋で昼寝をしたい。

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万能トトラをかじってみた

湖に浮かぶ家もその中の家具も、食事の支度のための燃料も交通手段の船も、すべてがトトラ。

トトラは食べることもできる。しなやかでしっかりとした硬さを持つ長い茎の部分を、短く切って奥歯でガジガジと噛みしめる。すると、次第に甘味がしみだしてくる。素朴でほのかな、そして少し生臭い甘さだ。これは、ウル族の大人にとっては煙草のような嗜好品の一つであり、子どもにとってはオヤツ。

見た目といい食べ方といい、サトウキビのような感覚だ。さらに、一種の鎮痛・鎮静作用もあるといわれ、ウル族は薬として用いることもあるという。訪れた際には、是非かじってみてほしい。

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観光収入は大切だが、子どもにお菓子もお金も与えないで

現代に入り、国内外から多くの観光客が訪れるようになり、ウル族たちの経済生活は観光業から大きな恩恵を受けている。彼らの半数以上が、土産販売などの観光収入で生活していて、そのほかが湖での漁業、街へでて就労などについている。

しかし、生活そのものは古くからの生活スタイルを守っている面が多く、トトラが今も生活のほとんどのシーンで活躍しているのがその証拠だ。前述のように、トトラは子どものオヤツ代わりにも、歯磨き代わりにもなっている。

ところが、そんな姿をみた観光客たちが「かわいそうだ」とお菓子を与えるようになったという。ウル族たちは、そのせいで子どもたちに虫歯が増えたと信じていて、お菓子をもらった子どもは親に怒られるのだという。

また、ウル族の子どもに対する教育は意外にも厳しく、お菓子をねだること、お小遣いをねだることは「悪」として教え込まれている。そんな努力が、彼らの伝統的な生活を今も守っているのだ。

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チチカカ湖岸プーノとシユスタニ遺跡

ペルー側の生活や観光の中心となる町。ボロっと崩れたような通りが多く、「スラムか?」と思わされる。実際のところは、赤レンガと土壁とが「ボロ感」や「垢抜けなさ」を漂わせているだけ。20万人を超える住民がいるなかなか賑わう街だ。

プーノには、インカ以前から文明があったとされるが、インカによって制圧され、さらにはスペイン人によってすべての街は新しく作り直された。現在のプーノはその時のものだ。街にはスペイン風の広場があり、カテドラルが建つ。

プーノから車で1時間弱。10~11世紀ころの文明遺跡「シユスタニ遺跡」が現れる、広々とした丘陵地帯に墓が点在しているのだが、これらの墓のほとんどが冬至の日が差し込むように作られている。太陽と文明の強いつながりをここでも感じとることができる。

詳細な解説や観光施設はないが、景色は素晴らしい。時間があれば足を伸ばしたいスポットだ。

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最後に

巨大な湖は、その周囲を低い(低く見える)山に囲まれている。朝日も夕日も遠い山から上って沈み、空と湖面を染め上げる。それを見るだけでも、チチカカ湖に行く価値があると思わされるほどだ。

また、服装や言葉はまったく違うが、その目や動作、雰囲気などは、日本の少し前の田舎を思わせる懐かしさがある。トトラの感触、マス料理、チチカカの織物や刺繍など楽しみも多い。ナスカやクスコ、マチュピチュを回るなら、もう一足伸ばしてチチカカ湖もそのルートに加えたい。

そこを訪れた人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか? あなたの旅の話を聞かせてください。

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