オペラ座の怪人の気配を感じた~ガルニエ宮に行ってみた

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オペラ座の怪人の気配を感じる歌劇場~ガルニエ宮

パリを代表する2大歌劇場の一つが「ガルニエ宮」。オペラ座と呼ばれることも多く、パリっ子にも観光客にも愛されている。

有名な「オペラ座の怪人」の舞台となったともいわれ、オペラやミュージカルに登場するシーンそのままの姿を、そこかしこに見て感じることができる生きたオペラ博物館のようだ。

虚構と現実が入り混じり、その存在自体がドラマのようなガルニエ宮では、本場の芸術にも、夢のような非現実的な想像にも、浸ることができそうだ。

国立歌劇場としての成り立ち

パリの王立・国立オペラの歌劇場は、歴史や政治体制の影響で常に場所を移してきた。現在のガルニエ宮は、何と13代目。1862年から1875年までの13年余りを費やして建築された、ネオ・バロック様式の世界が認め憧れる豪華絢爛な歌劇場だ。

その建築設計は公募され、171件の応募から選ばれた佳作6件の中から、さらに絞られた結果、シャルル・ガルニエによる設計案が採られることとなった。「ガルニエ宮」の名はこの設計者の名からきている。

シャルル・ガルニエは、ローマ・フランスアカデミーの奨学金給付生として、ローマ・シチリア・ギリシャなどをめぐり、古代建築の影響を大きく受けたといわれている。彼の経験は、壮麗かつ壮大なガルニエ宮の設計にも影響を与えているようだ。

建設に際しては、普仏戦争での敗戦、ナポレオン3世の亡命、パリコミューンとそれに続く第三共和制の発足などが影響し、工事の進行ははかばかしくなかった。

外観・内装といった、我々の目に触れる部分の優雅な装飾に隠された内側には近代建築らしく鉄骨が組まれ、巨大な空間を覆うドーム型の天井を支えている。広い劇場内は5階に分けられ、計2167席が配されている。

1989年に「オペラ・バスティーユ」が完成すると、ガルニエ宮ではバレエ、小規模なオペラ、コンサートなどの公演が中心となり、大規模なオペラはオペラ・バスティーユで公演されるようになった。

「オペラ座の怪人」は実話を元に?

オペラ通でなくとも「オペラ座の怪人」という作品名は耳にしたことがあるのではないだろうか? フランスの作家ガストン・ルルーが実在のオペラ座であるガルニエ宮の構造や、そこで起きた事件、うわさなどを取材して書いた、怪奇ロマン小説だ。

この作品では、オペラ座に住みつく謎の怪人が重要な役割を演じ、当時実際に起きたシャンデリアの部品落下事件を取り入れたり、作中の怪人が住む地下水路も実際にオペラ座の地下に存在するなど、ガルニエ宮そのものを舞台とした作品として人気がある。

この小説は、オペラとしてはもちろん、映画やミュージカルでも発表されているので、ガルニエ宮を訪れる際には、一読・一見をおすすめする。

怪人ではなく蜂が住みつくオペラ座

現実のガルニエ宮には、怪人ではなく蜂が住みついている。小道具として作られた蜂の巣が屋上に設置されていて、周囲に広がる公園や街路樹などから蜜を集める蜂たちにとって、格好の住みかとなっている。

この蜂たちによって集められる蜂蜜は、フォション社によって製品化され、ガルニエ宮の人気土産物として販売されている。その名も「オペラ座の蜂蜜」といい、訪れる旅行者の間でもっとも人気のお土産だ。ガルニエ宮内のショップで販売されているので、見逃さないようにしよう。

ガルニエ宮で見られる芸術作品たち

ガルニエ宮は、その建物自体が芸術的価値の高いものであり、その外観は豪華な映画のセットか絵画、または夢の中やおとぎ話に出てくる宮殿のような美しさだ。さらに、内部はまるで王宮かと見まがうほどのきらびやかさを誇っている。

入口に立つと、そのあまりの豪奢さに自分の服装を見直したくなる。オペラやバレエを見に行く人々がドレスアップする理由がよく分かる。

内部にある重要作品で第一に挙げられるのは、マルク・シャガールの天井画だろう。1964年に新しく加えられたもので、金色に光るドーム型の天井を飾っている。重厚できらびやかなガルニエ宮の中で、そのちょっとイラストっぽい画風は、一見すると不釣り合いなようにも見えるが、なぜか自然と溶け込んでいるのが不思議だ。

ちなみに、1964年以前は、ルヌヴによる天使の図が描かれていたが、その絵の上から板を張ってシャガールの天井画が描かれてしまったため、現在は、オルセー美術館所蔵の複製から、その面影をしのぶことができるのみとなっているらしい。

また、落成当時はガルニエ宮正面に置かれていたカルポーの「ダンス」という彫刻作品も、オルセー美術館に保管されていて、現在、ガルニエ宮で我々を迎えてくれるのは複製作品だ。

小説オペラ座の怪人でも登場するシャンデリアは、今もガルニエ宮の天井に、輝きながら重厚な姿をぶら下げている。

1896年には、重量7トンにも及ぶという巨大なシャンデリアの部品が観客席に落下する事故が起き、死傷者が出た。この事件が小説に取りこまれたのだといわれている。実際に劇場で上を見上げると分かるが、これが落ちてきたら、と考えるとゾっとする高さと大きさだ。

また、劇場に入ってすぐの大階段は、左右対称のらせん階段になっていて、大理石張りの床はツルツルピカピカに磨きこまれている。裾をひくようなドレス姿の淑女とタキシード姿の紳士が腕を組んでゆっくりと上っていく姿が似合いそうだ。

また、幕間にシャンパンを片手に休憩する「大ホワイエ」も、王座が設えられていてもおかしくない豪華さだ。ガルニエ宮ではどちらを見ても、一級の工芸作品ばかり。

歌劇場としての役割には、その芸術を楽しむ人々が優雅にくつろぐ空間を提供することも含まれているのが分かり、日本とパリの音楽の楽しみ方の違いを感じさせられる。

また、建物の外からも芸術作品を鑑賞することができる。

屋上には、左からアポロン・天使・ペガサスの像が、正面バルコニーには、7体の著名音楽家たちの胸像が置かれている。ただし、それぞれが誰かを見分けるには、知識とオペラグラスが必要そうだ。

有料見学とガイドコース

公演を見る時間がない、チケットが取れない、そんな時には見学も可能だ。基本的に劇場内部は全て見ることができ、自由見学のほか、ガイド付きのコースもある。

ガイドコースは、英語とフランス語。予約はネットでもできるが、空きがあれば当日窓口でもチケット購入可能。ガルニエ宮の歴史・建築・装飾に加え、現在の活動内容などが紹介される。

2階には踊り子たちが描かれた絵画のギャラリー、オペラやバレエ作品の脚本などの書物が保存された博物館を兼ねた図書館がある。客席下にある鏡に囲まれた不思議なホールなど、華やかなオペラ座の隠し部屋のような場所も覗ける。

マチネー上演中や特別な催しのある日は休館となる。また、リハーサルなどが行われている時には、劇場内の見学が不可となり、見学者に公開される場所が限られてしまう。

劇場が使われていない時には、シャンデリアや天井画、そして、憧れのボックス席にも入ることができ、優雅なオペラ鑑賞の雰囲気を少しは感じることができる。

館内は写真撮影も可能だ。

入場券なしで入れるショップとモダンなレストラン

館内の見学は基本的に有料だが、ショップは無料で誰でも入場できる場所になっている。オペラ座の蜂蜜はもちろん、バレエやオペラをモデルとした小物から、DVDや写真などのコレクション。またバレエグッズも多く揃えられている。

たとえ、公演の鑑賞ができなくとも、内部の観覧ができなくとも、時間を割いて覗いてみたい品ぞろえだ。

オペラレストランも、オペラ座のチケットがなくても入れる場所だ。比較的最近オープンしたモダンなデザインのレストランは、早朝からオープンしていて、朝食・ランチ・ディナーが楽しめる。

公演チケット入手の裏技

ガルニエ宮の公演チケットは、日本における人気バレエ公演に比べるとずっと取りやすい。しかし、人気の公演は良い席から埋まっていくので、早めの予約が必要だ。

もっとも簡単なのは、インターネット予約。公式サイトを通せば、英語で簡単な個人情報を入力することで自宅までチケットが配達され、座席も自分で選ぶことができる。また、日本語のサイトで扱われている公演もあるので、チェックしてみよう。

目当ての公演がインターネット上で満席だった場合も、あきらめるのはまだ早い。公演の2週間位前から当日ギリギリまで、電話で問い合わせたり、直接窓口で尋ねると、キャンセルが出ていることがある。再挑戦してみよう。

ガルニエ宮も、席の善し悪しでチケットの代金はかなり違う。それぞれの席にはそれぞれの楽しみ方があるので、目的に合った席のチケットを購入するとよい。

しかし、海外有名バレエ団などによる日本公演の金額や、過酷なチケット取得争いと比較すれば、ガルニエ宮のチケット価格の設定は低めだ。ボックス席を占領し、ドレス姿で柄付きオペラグラスを片手に優雅に観賞することも夢ではない。

最後に

オペラファン、バレエファンにとっては永遠の憧れであるパリ・オペラ座「ガルニエ宮」も、パリっ子にとっては親しみある場所であり、待ち合わせなどに良く使われていて、建物の周囲は一日中人でいっぱいだ。

そういった意味から、ガルニエ宮がいくら豪華絢爛ではあっても、間違いなく21世紀のパリに立つ観光名所である。

しかし、さほど古い建築ではないにも関わらず、足を一歩踏み入れると不思議とタイムスリップしたような、自分も王族や貴族になったような気分にさせられる場所でもある。どこかから、オペラ座の怪人が自分を見ているのではないかと、ありえない視線を感じるような気すらしてくる。

見学だけならば、それは一瞬のことで、後はただただ、ため息とシャッターの連続となるが、公演を鑑賞する場合には、自分次第でその夢のような気分をさらに長く深く味わえる。

ガルニエ宮でのバレエやオペラ鑑賞を計画している人には是非、普段とは違う自分を味わってもらいたい。たとえば、欧米人は、例えバックパック旅行であっても、ドレスを1着、荷物に忍ばせていくという。それは、そんな夢のような時間を過ごすチャンスを逃さないためでもある。時には、マネしてみたいと思う洒落た習慣の一つだ。

虚構と現実とが入り混じる空間であるオペラ座「ガルニエ宮」。そこを訪れた人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか? あなたの旅の話を聞かせてください。

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