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カザンラクのトラキア人の墳墓とスヴェシュタリのトラキア人の墳墓を見学

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バラの国の地下から発見された古代王夫妻の美しい玄室~カザンラクのトラキア人の墳墓とスヴェシュタリのトラキア人の墳墓「Thracian Tomb of Kazanlak ・Thracian Tomb of Sveshtari」/ブルガリア

ヨーグルトの国、そんなイメージばかりが先行するブルガリアだが、女性の間ではバラの国としても知られている。世界でバラの精製水シェア50%以上を誇ることから、香水や化粧品などに「ブルガリア産バラ水使用」の文字を見かけるからだ。

そして、近年増えている歴女を含む歴史好きたちの間で知られるもう一つのブルガリアの顔がある。それがトラキア人の古墳という世界遺産の持つ魅力だ。

ブルガリアのバラ園広がる野原の向こうに見える小山の数々、それらの多くは古代トラキア人たちに永久の眠りを約束した墳墓であり、そこには数千年を超えて死者を慰めてきた美しい装飾や彼らの文化を今に伝える遺産の数々がある。

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トラキア人とは

トラキアとは、バルカン半島東部の古い名称で、現在はブルガリア南部・ギリシャ北東部・トルコのヨーロッパ側の一部に分断されているが、古代ギリシャ時代には、独立した王国として存在し、独自の文化を育んでいた。しかし、ギリシャ、マケドニア、ローマ帝国、オスマントルコの支配を受けて、トラキア人はギリシャ人化し、その文化の多くを失ってしまった。

ブルガリアに残された墳墓などから、紀元前3千年を超える繁栄の歴史を持つとされながら、その実態は紀元前5世紀頃の文献に現れるまで謎。そして、その後はギリシャによって文化の上書きが行われてしまい、事実上、トラキア人やトラキア文化は消滅してしまった。

しかし、20世紀後半になって多くの古代遺跡が発見され、トラキア文化の再認識が進んでいる。

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カザンラクのトラキア人の墳墓

第二次世界大戦中の1944年、防空壕を掘っていた兵士が偶然発見したというトラキア人の墓。すでに持ち運びしやすい金めのものこそ盗掘されていたものの、天井や壁面の装飾はほぼそのままで残されていたことから、丘のあちこちにゴロゴロとあるほかの墳墓とは価値も扱いも異なる。1979年には世界遺産にも登録された。

紀元前3世紀か4世紀頃のものと推定されていることから、日本の古墳時代である3~7世紀頃よりも500~1000年先だっている。その数字だけでも、カザンラクのトラキア人の墳墓の考古学的価値の高さを想像できるだろう。

現在、実際の墳墓は保存のため一般の立ち入りは禁じられ、隣接して完璧に作られたレプリカが公開されている。本物とレプリカを見比べることはできないが、鮮やかな色彩が残る中、壁のひび割れやところどころの傷やかすれなどは、レプリカとは思えないリアリティがあり、十分に楽しめる。

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カザンラクのトラキア人の墳墓の見どころ

なんといっても、天井のフレスコ画が一番の見どころだろう。

レプリカ墳墓は石組みの外観で、入場料を支払って入り口を抜けると岩で作られた狭い通路が見える。天井部分がとがったドームのような通路になっていて、両壁にはおそらく壁画が描かれ、多少の浮彫りも施されていた様子。天井部分にはトラキア人が大切にしていたという馬や戦士たちの姿が描かれている。

墳墓は日本でいうところの前方後円墳。通路を抜けると円天井の部屋に出る。ここが玄室にあたるらしい。天井には当時の王ロイゴスと王妃だと推測されている夫婦が手を握り合って最後の別れを惜しんでいる絵が描かれている。

これは、王の死に際して王妃が殉死することを意味しているという説と、先立つ王妃を王が慰めているとの説があり、実際のところは定かではないが、埋葬されていたのは確かに男女二人だという。

貴族や楽師、戦士、そして馬などが付き従うように描き足された天井フレスコは、数種類の色が使われた写実的なもので、とても2000年以上の時を経たものとは思われない鮮明さを残している。

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カザンラクのトラキア人の墳墓への行き方

辺りはトラキア王家の谷と呼ばれる、古墳が点在する平原に位置し、カザンラク市の中心からは一応徒歩圏内。時間に余裕があれば街や公園を抜けて1時間弱の散歩を楽しみながら辿りつける。また、市内発のツアーもある。

カザンラクのトラキア人の墳墓への入場は人数制限がある。内部が非常に狭いため、入り口で数人ずつ止められる形だ。団体客などはある程度まとめて入れることもあるが、運悪く混雑している時に行くと待つことになる。

内部は通路と玄室以外に、副葬品の展示室があり、盗掘を免れた瓶などが展示されているほか、トラキアや墳墓に関する細かい説明もある。撮影は有料・許可制。

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バラ博物館・クラタ民族博物館

カザンラク市郊外は、今でこそトラキア王家の谷と呼ばれることもあるが、もともとはバラの谷と呼ばれてきた。

冬こそ何もないが、初夏から初秋にかけてはバラが咲き乱れる。ここで栽培されているバラはほぼすべて香料の原料となる。

市内にあるバラ博物館では、バラ精油製造の歴史やその製造に使われる道具などが展示されているほか、バラ製品の展示即売も行われている。

また、市郊外のクラタ民族博物館にもバラに関する展示があり、事前予約をすると、バラの精油の製造過程の見学やバラを原料とする食べ物や飲み物の体験も可能。

そのほかにも、現在も稼働している精油工場の見学や、即売所も巡ることができるので、バラ好き・香り好きにはたまらないだろう。

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イスクラ歴史博物館

カザンラクで発見された出土品はここに集めて展示されている。新石器時代から近代にわたるまでの膨大な出土品が並べられているが、中でも、トラキア人の墳墓からの出土品はその芸術的価値の高さからも見逃せない。

地域の支配者たちゆかりの出土品は、金が多く使われているのが特徴。紀元前4世紀頃のトラキア王のものだという王冠は小さな金の葉が絡み合ったもの。その加工技術の高さにはびっくりだ。

さらに2004年に出土した「トラキア王の黄金のマスク」はこれ一枚だけでも、足を運んで見に行く価値がある。厚みのある金の板を打ち延ばして作られたマスクで、小さめのお面程度の大きさだが重さは672gもある。実際に被ったらかなりの重さのはずだが、このマスクは儀式などでワインを飲むために使われていたらしい。

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スヴェシュタリのトラキア人の墳墓

1982年発見、1985年世界遺産登録の墳墓。カザンラクとの違いは、内部の10体の女性像にある。

女性たちは半身が植物の姿をしている半人半植物といわれるが、見たところは花をモチーフとしたスカートをはいているようだ。浮彫りの状態で玄室を支える壁に10人が立ち並んでいる。

石棺が残されていて、中には王と王に殉死したと思われる王妃の遺体が安置されていた。また、馬、犬、豚なども副葬されたらしく、骨が発見されている。

ここでは、本物の墳墓内に立ち入ることができるが、人数や履物などの制限がある。

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スヴェシュタリのトラキア人の墳墓への行き方

ツアーではなく個人で訪ねるには、バスを乗り継ぎタクシーを利用することになる。最寄りの街はイスペリフ。そこからタクシーで10分程度。

観光客の姿は少なく、開店休業状態のこともあるので、できればあらかじめ仲間を募って出かけたほうがいいだろう。さもないと、現地で「何人か集まるまで待て」と言われる可能性もある。

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お土産

墳墓の近くにはお土産ものを売る屋台が並んでいる。ただ、墳墓に関連したものはほとんどなく、バラ香水、バラ石鹸、バラハンドクリームといったバラグッズか、現地の手工芸品である刺繍品、レース編みものなどだ。

バラグッズは種類が多く、価格も手頃なのでお土産に最適。ただ、バラの匂いはかなりきついので、好き嫌いがあるかもしれない。

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最後に

日本の古墳の壁画や副葬品もそれなりの美しさを持ち、もちろん価値のあるものなのは承知している。しかし、カザンラクやスヴェシュタリの古墳のそれはより古い時代のものであるにもかかわらず、さらに洗練されているとしか言えない。

壁画の絵の上手い下手ではなく、そこに描かれた人や動物たちの姿そのものが美しいのだ。古代壁画というよりも、中世の教会に残るフレスコ画のようなイメージだ。

誰にも知られず2000年以上を暗い墳墓の中で死者たちを慰めてきたこれらの芸術を、今も楽しめる幸運に感謝したくなる。

そこを訪れた人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか? あなたの旅の話を聞かせてください。

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