最後の晩餐を見学してみた感想。見学のコツと注意事項

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キリストの愛と使徒の裏切りを伝える壁画~最後の晩餐

「最後の晩餐(L’Ultima Cena)」は、天才「レオナルド・ダ・ヴィンチ」が15世紀後半に、ほぼ完成させたといわれる壁画である。

「ほぼ完成」とは、レオナルド・ダ・ヴィンチの作品の多くが未完成であるために使われる表現だが、「最後の晩餐」の場合には、その損傷の激しさから、原画の一部がはがれおちたりしていることも関係しているようだ。

壁画製作の背景

レオナルド・ダ・ヴィンチは、パトロンであったミラノ統治者「ルドヴィーコ・マリーア・スフォルツァ公」の要請で、カトリック教会「サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院」の食堂に、巨大な壁画を描いた。

それが、キリストとキリストを中心に集う使徒たちの食事風景である「最後の晩餐」だ。

「最後の晩餐」は、キリスト教の聖書によると、イエス・キリストの最後の日として書かれた情景であり、キリストが、「12弟子の中の1人が私を裏切る」との予言を行ったシーンとしても知られている。

壁画が受けた傷

数少ないほぼ完成した絵画であるにもかかわらず、「最後の晩餐」は約500年歴史の中で、ひどく損傷を受けている。

まず、その壁画が食堂に描かれたことで湿度の影響を受け、誤った修復法により原画のオリジナル表現は失われていった。

さらに、ナポレオン時代以降は、馬小屋として使われたり、大洪水に見舞われて水浸しになったりと、壁画の損傷は進むばかりだった。

大戦時には、ミラノ空爆により修道院の屋根が半壊した。辛くも倒壊を免れた壁画だが、その後3年にもわたって露天にさらされた。

「最後の晩餐」は、その絵画としての素晴らしさから、そして、悲劇的な歴史の中で損傷を受けながらも現存していることからも、「奇跡の絵画」と呼ばれている。

現在の「最後の晩餐」

20世紀に入り、1人の修復家が20年以上をかけて大規模な修復を行った。過去に行われた誤った修復箇所や加筆部分は取り除かれ、500年分の汚れも除去さた「最後の晩餐」は、原画に近い状態に回復した。

しかし、既に完全に失われてしまった部分も多く、空白となっている箇所もある。

現在、「レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』があるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会とドメニコ会修道院」は、ユネスコの世界遺産に登録され、厳重な管理の元で公開されている。

壁画に隠された謎と疑惑

「最後の晩餐」は、縦420センチメートル・横910センチメートルという大きさで、部屋の壁面を埋めている。

その絵は一点透視図法によって、まるで奥行があるかのように錯覚を起こさせる手法で描かれ、キリストのこめかみを中心とし、キリストと使徒たちが食事をする部屋が壁の奥へと続いているように見える。

また「最後の晩餐」には、多くの謎があるとされていて、見学者や研究者を悩ませ、楽しませてもいる。

「ペトロの右手のナイフ」は、キリストが示唆する裏切り者に対するものか、はたしてそのナイフを握る手は本当にペトロのものなのかなどと、議論されている。見学の際には、腕の向きを注意深く観察してみよう。

「使徒ヨハネかマグダラのマリアか」との疑惑は、小説「ダ・ヴィンチ・コード」でも重要なプロットとして使われていた。キリストの右隣りに座る人物が、他の使徒たちとあまりに異なった容姿であることから、女性または少年なのではないかとの解釈は今も昔も健在だ。

「コップの数は?」も、見学者たちを楽しませる謎の一つだ。「最後の晩餐」には、キリスト+12人の使徒のコップがあるはずだが、12個しか見つからない。もう1個はどこに?

使徒たちの手に注目

「ペトロの右手のナイフ」の謎に加え、「最後の晩餐」を観察する時に注目されるのが、「手の表現」である。

使徒たちの手は、顔の表情と同じくらい、彼らの動揺や驚き、疑惑などの感情を表わしているように見える。キリストによる衝撃的な「裏切り者」発言を受けた、それぞれの反応が手の動きから読みとれそうだ。

裏切りの代償として得る銀貨の入った袋を握り締めるユダ、両手を胸の前で広げるアンデレ、両手を大きく広げた大げさな身振りをする大ヤコブ、指を一本立てて、問いかける様子のトマスなど、それぞれに、驚きやショックを表現しているといわれる。

見学のこつ

「最後の晩餐」は現在、保護のために厳重な管理下に置かれている。見学は完全予約制。公式サイトか電話で個人予約をするか、旅行代理店などに依頼する。

約25人を1グループとし、15分交代で見学する仕組みとなっていて、希望日の予約には、早めのアクセスが必要だ。

しかし、一人での見学であれば、ギリギリのタイミングでも滑り込めることがあるので、オンタイムな予約状況が分かる電話で問い合わせてみるといいだろう。さらに、現地でキャンセル待ちも有効な場合がある。

また、予約が取れていても、予約時間の30分前には現地で待機していたい。チケット交換などのために時間の余裕を持たせた方がよいのと、入場前の緊張と興奮の高まりを体験するためでもある。

いざ入場しても、すぐには「最後の晩餐」に向き合うことはできない。壁画のある食堂までは数枚のガラス戸で仕切られていて、数分ごとにガラスドアが開き、徐々に壁画へと近づいていくことになる。

まるで、貴重な絵画に掛けられたベールを、一枚ずつはがしていくような感覚で、いやがおうにも気分が盛り上がってくる。

内部は薄暗く、ぼんやりとした光だけが壁画を照らしている。そこにいる誰もが息を飲み、まるでキリストと使徒の最後の晩餐が進むその同じ部屋にタイムスリップしたような感覚に立ち尽くす。

アクセス方法

ドゥオーモ発のトラム16番で約10分。すぐ前を通るので、進行方向右手の車窓を眺めながら行こう。

または地下鉄を使用してもよい。地下鉄1号線のコンチリアツィオーネ駅から徒歩5分、または、1号線、2号線のカドルナ駅から徒歩15分の散策で到着する。

街中は、道案内など標識が少なく、あってもあまり信用度は高くない。そのため、徒歩での移動は迷うことが多い。地図は必須アイテムだが、その地図も現地購入よりも日本からの持ち込みがおすすめだ。

注意したいこと

まず、巨大な壁画に対し、見学時間が15分と限られているため、どの辺りをじっくりと見たいのか、予習しておくとよいだろう。

電話対応はイタリア語と英語。ガイドは基本的にイタリア語だ。現地では、日本語のオーディオガイドが有料で貸し出されている。

内部は、壁画保存のため光量が制限されていて、ガイドブックなどは見にくいし、見ている時間もないだろう。また、写真やビデオ撮影はもちろん禁止だ。

教会内の売店に、「最後の晩餐」ゆかりの絵葉書などが売られているので。見逃さないように。

周辺の見どころ

「最後の晩餐」のあるカトリック教会「サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院」は、ゴシック様式で建てられたが、改築によりその姿は変貌してしまった。内部には今も、ゴシック様式の名残りが見られるが、外観はロンバルディア地方独特の建築様式が取り入れられている。

建物だけでなく、丸い柱とドーム型の飾りが特徴の石廊下に囲まれた中庭なども、ゆっくりと見て回りたい。

同地区にある「ミラノ大聖堂(ミラノのドゥオーモ)」は、空に向かって手を伸ばすようにそびえたつ尖塔が目印の世界最大のゴシック建築であり、600年以上にわたって聖母マリアへの祈りが捧げられている。

細かな装飾が施された繊細な外観と、聖堂内部の暖かな配色とステンドグラスを通して射しこむ柔らかな明かりが対照的だ。

聖堂には、上部へ向かうエレベーターが設置されていて、屋根の上を散策できる。しかし、時間が許すなら、階段をゆっくりと上がりながら、聖堂の大きさを足で感じてみるのもいいだろう。

「スフォルツェスコ城(スフォルツァ城)」は、ミラノ公爵の居城として建築された後、城塞として拡張され、大きく改築された。

現存している城郭は、当時の1/4程度といわれ、城内は「スフォルツェスコ城博物館」として公開されている。ミケランジェロ最後の作品である「ロンダーニのピエタ」が有名だ。また、レオナルド・ダ・ヴィンチの塗りつぶされた未完壁画も修復が進んでいる。

「スカラ座」は、イタリアオペラの最高峰と呼ばれる歌劇場だ。音楽に特別な興味を持たない人でも、その名は耳にしたことがあるかもしれない。

宮廷劇場として、裕福なミラノ市民の社交場として賑わってきたが、安い入場料で入れる立ち席も、広く一般の人々に公開されている。

旅行の思い出に、ドレスやタキシードを着こんでのオペラ鑑賞もオツだろう。また、博物館も付属しているため、その壮大なホールの様子や歴史を垣間見るのにぴったりだ。

周辺での食事や休憩

ちょっとしたカフェはあるが、有名観光地にありがちなにぎわいはなく、普通の街角といった趣だ。そのため、周辺での食事や買い物などはあまり期待できない。

少し歩くと、大きな公園がいくつかある。近くのカフェでイタリア語に苦労しながらも、ブリオッシュやコーヒーのテイクアウトに成功すれば、公園でのんびりとピクニック気分を味わえる。

または、近隣のホテル内にあるカフェやラウンジを利用するのも一つの手だ。

最後に

世界的な芸術的遺産である、レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」に向き合っていられるのはわずか15分。それも薄明かりの中だ。

壁画は傷みがあり鮮明ではない。しかし、だからこそ気になる謎が多く隠されている。

「最後の晩餐」は、ただ目の当たりにしただけでも、十分に感動できる。

しかし、予約を取り、安くはない入場料を支払っての観賞だけに、念入りな下準備をした上で臨むことをおすすめする。

また、そうして見極めたいポイントを持つことで、旅の中で作られる「最後の晩餐」のページが色鮮やかに残ることだろう。

「最後の晩餐」に向き合った人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか? あなたの旅の話を聞かせてください。

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