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デルベントのシタデル、古代城壁、要塞建築群を訪れて

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古代遺跡もカスピ海ビューも一人占め! 誰もいない世界遺産~デルベントのシタデル、古代城壁、要塞建築群「Citadel of Derbent, ancient city walls and fortress building」/ロシア・ダゲスタン共和国

ここがロシア? そんな言葉がついこぼれそうな場所であり、町を構成する建築物も、その文化もまた、ロシア離れしている。

実はデルベントは、まだロシアの一部となって日が浅い。長い歴史の中で、さまざまな民族や文化によって育まれてきた文化がそれぞれにそのままの姿で残る貴重な都市の生き残りだ。世界遺産にも登録されている貴重な古都だが、観光客数は極端に少ない。

多くの征服者たちが攻め入り自分のものとしようとした場所、多くの商人たちが行き交い文化交流の道となった場所に、旅人として立ち、昔と変わらない景色を眺めることができる。

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デルベントとアレクサンドロスの門

紀元前8世紀から人が暮らしてきた跡が残るという。ペルシャの支配を経た後、紀元前4世紀ごろには独自文化を持つ国が立ち、この地域は首都として機能していたと考えられているが、歴史資料は少なく、詳細は不明点も多いようだ。

デルベントという名が登場するのは紀元後5から6世紀頃のことで、これはペルシャ語で「閉じられた門」を意味し、その昔、ペルシャを倒し東方へオリエンタル文化をもたらしたアレクサンドロス大王が北方の従わない民族からカスピ海沿岸地域を守るために建造した、アレクサンドロスの壁に設置された唯一の門のことだといわれている。

シタデルと城壁とがアレクサンドロスの壁や門そのものなのかは、考古学的証明こそなされていないが、そう考えている者は多い。また、実質的に、デルベントという町とそのシタデルと城壁とが、オリエントのつなぎ目になっていたのは事実であり、そういった意味では、デルベントそのものが「アレクサンドロスの門」であったということもできそうだ。

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現在のデルベント

ロシア共和国最南端の都市であり、カスピ海のすぐ近くからデルベントの屋根「タバサラン山」へと続く傾斜地に位置する。昔も今も交通の要所であり、東西南北の交易路として非常に交通の便のいい場所となっている。ただし、日本からの観光客はほとんどいない。

カスピ海に面した明るい町で、住民たちは今も伝統的なコーカサス系の織物やカスピ海でも漁業などで生計を立てるものが多い。また、近代以降はロシアのブランデーの一大産地ともなっていることで、ロシア国内に知られている。数々の歴史的建造物の保存状態は極めて良い。これは修理や再建によるところよりも、破壊されることがなかったという歴史的事実のほうに理由がある。

シタデルも城壁も、そこにあるのは間違いなく数千年を経た実物だ。デルベント市内には、紀元前から19世紀までの建造物がほぼそのままの姿で残る、街そのものが博物館状態だ。

言語や文化には、オリエンタル・イスラムの色合いが濃く残されていて、ロシアの一部となった今もそのカラーは北のロシア都市とは一線を画している。

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シタデル(城塞)

丘陵地の頂上に位置するシタデルは、19世紀まで実際に戦略上重要な建造物として使用されてきた。生きた歴史的建造物なのだ。大きく強固な切石を積み上げて造られた城塞は、デルベントの守りの要だ。デルベントの地の利を得ようと攻め入ってくる近隣諸国を見張り、時には防戦し、時には戦いの矢を放つ場所として機能してきた。

現在は軍事施設博物館のような役割を担い、訪れる人に開放されている。軍事施設として使われていた当時の様子がほぼそのまま残されているため、マニアはもちろん、そうでなくとも、基地で生活する人々の様子まで想像できる一つの町としても魅力的な見どころが詰まっている。

千年を超える本物の歴史に直に触れられるだけでなく、山の上という場所がら非常に見晴らしがよく、デルベントの町やカスピ海を見下ろす絶好のビューポイントともなっている。

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城壁

シタデルを取り囲んで守っているのが城壁。6世紀頃に建造されたこの城壁は、高さが12~20m、厚さは2~4m、全長は40kmにもおよび、さらに2重に張り巡らされている。2つの城壁は300~400mの回廊を挟み並行に立つ。また、それぞれの城壁にはデルベントの町とその外側とを見張るための監視塔が多く残されてもいる。

この城壁は、同じころにカスピ海東海岸に建造された160kmにも及ぶという長城とともに、北方民族からの侵略を防ぐ存在だった。城壁は、幾度も東と西との攻防の舞台となり、時には破られて城内が包囲されたこともあったが、イスラム勢力による侵略は、このデルベントの門を超えることはなかった。

現在も、北側の城壁はほぼ完全な姿で残されている。南側の城壁は、19世紀にその多くが取り壊されてしまった。

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キリスト教布教中心地として

5世紀に建造されたという古いバシリカ教会は、この地が当時のコーカサス地方へのキリスト教布教の中心地となっていたことを意味している。ただ、この地はやがてイスラム系民族の支配下に入るため、教会はそれ以上栄えることもなく、かといって破壊されることもなかった。

長いイスラムの影響から抜け出したのは、ソビエトの支配下に入った後のこと。19世紀にはアルメニア正教の教会も建てられるようになった。デルベントに教会はあまり残されていないが、20世紀に入って建てられた聖母を祀る教会は美しい庭園と可愛らしい外観とが印象的。改修工事が行われたこともあり、外装・内装ともに小ぎれいになっている。

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モスクとマドラサ

今も町では、全身を黒い布で覆った女性を見かけることがある。過去にイスラム教下に置かれていた影響は根強く残っているようだ。

8世紀建造のジュマモスクは、旧ソビエト圏内では最古のモスクであり、何度か改修や再建を経て現在にいたる。巨大なプラタナスの宿る庭があり、白と青のツートンのアーチ型の廊下など、変化のある内部は見学者の目を楽しませてくれる。敷地内地下には、殉教者の墓もある。15世紀に入ってから、モスク前にはマドラサ(イスラムの神学校)も建てられた。

イスラム教徒でなくとも入場は可能だが、服装チェックは必要。

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手工芸品博物館

19世紀に建てられた元アルメニア正教の教会を使った博物館。

この地の名産品であるカーペット、手作りの木工品などが展示されているが、その数は多くない。訪れる人の目的は、博物館内部の展示よりも、この元教会の内装や外装をじっくりと見るところにある。

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シタデル周辺のそのほかの見どころ

カスピ海に近い新市街地から坂を上って旧市街地に入り、さらに登るとシタデルへと続く。

シタデルへ向かう丘の途中の傾斜地には、ハーンの宮殿が残されている。シタデルの入り口には古代の共同墓地、さらに、地下貯水タンク跡、大浴場などもあり、見どころは多い。

旧市街地には隊商宿なども残されているので、ブラブラと散歩をしながら、自分なりに観光名所を見つけてみるといい。

時間がない場合には、優秀なガイドを見つけられるかどうか観光のカギとなる。世界遺産に登録されてはいるものの、実際に訪れるのはロシア人がほとんどであり、外国人向けの観光設備は整っていない。英語を話す優秀なガイドを雇うことができるかどうかで、情報の少ないデルベントでの観光に大きな差が出てくるだろう。

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最後に

まずこれほど観光客のいない世界遺産も珍しいだろう。世界遺産に登録されたのが2003年だから、古くはないがそれほど新しいわけでもない。しかし、デルベントの町は世界遺産であることを売りとした観光業にさほど興味を持っていないようだ。だからこそ、一人占め感覚を味わうことも可能だ。

当然情報も非常に少なく、目的地にしたとしても、途方にくれるほどだ。しかし、だからこその「ビックリ箱」的な楽しみがある。英語のガイドを見つけることが難しいほか、英語の通じないことも多い。見どころを見逃したくないなら、ロシア人またはロシア語の分かる友人や知人と同行するのが理想だろう。

そこを訪れた人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか? あなたの旅の話を聞かせてください。

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