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トリーアのローマ遺跡群を歩いてみた。見どころと歩き方の紹介

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ドイツでもっとも古い都市に残るローマ帝国の夢の跡~トリーアのローマ遺跡群、聖ペテロ大聖堂、聖母聖堂(Roman Monuments, Cathedral of St. Peter and Church of Our Lady in Trier)/ドイツ・トリーア

ローマ帝国の礎を築いたカエサル、その跡を継いだ初代ローマ皇帝アウグストゥスによって開かれたローマの植民都市トリーア。ドイツではほかのどの都市よりも先に大きく発展したこの古都には、ローマ帝国から中世貴族や商人など、住民たちの夢の跡が今も街中に残っている。

紀元前から近世にいたるまでの歴史の生き証人ともいえる建造物たちは、「トリーアのローマ遺跡群、聖ペテロ大聖堂、聖母聖堂」としてまとめて世界遺産として登録されている。

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トリーア建設

フランス、ルクセンブルグともほど近い、モーゼル川沿いに作られたローマの植民都市であり、ローマ帝国はここを足掛かりとしてヨーロッパへと進出していった。

植民都市とはいってもこの地の人々や生活が抑圧され搾取されたわけではない。ローマの進んだ文明が次々と持ち込まれ、計画都市が築かれるなど、プラス面のほうが大きかった。だからこそ、移住者と住民とは協力してこの地を発展させ、世界遺産となるような文化的遺物を数多く残すことができたのだろう。

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世界遺産を構成する遺跡たち

1986年に登録された世界遺産は、紀元前・古代ローマ時代以降に建てられた8件の遺跡や聖堂、それに加えてトリーアの隣町イゲルに残る円柱遺跡1件で構成されている。

円形劇場などや浴場など、古代ローマ建造物に多い巨大な石の遺跡もあれば、中世のドイツを代表するロココとバロックの様式をあわせ持つ聖堂などが、トリーアの町とその隣町に点在している。

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トリーアの歩き方

個人でも見て回ることは可能だが、少し距離の離れるものもあるため、ガイドツアーに参加するのがおすすめ。

古代ローマと当時の人々の暮らしの様子を想像させるような逸話や物語を語り聞かせながらのツアーもあり、英語またはドイツ語ではあるが、パンフレットを見ながらついていくと目に映る建物だけではない歴史を感じ取ることができるだろう。

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円形劇場

山の傾斜を上手く利用したアリーナを持つ円形劇場は、ローマ文化の代表的存在。アリーナ席には美しい緑の芝が生えそろい、夏を中心に様々なイベントが催されている。

トリーアの円形劇場は、演劇専門の半円型のものとはことなり、あらゆる見世物に対応して作られている。劇場を360度丸くアリーナ席が囲んでいるのは、少しでも多くの観客を受け入れられるようにという工夫だ。

古代には3万人の聴衆を集めただろう円形劇場は1世紀ころから1000年近い年月を補修と改修を続けながら利用されてきた。しかし、中世に入ると大型室内劇場が登場するなど出番が減ったこともあって破壊が進み、一時は採石場として扱われていた。

近年になって再び改修され、地下にあった舞台装置なども使用できるようになった円形劇場は、定期的に演劇やイベントが行われるなど、本来の姿を取り戻している。

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皇帝浴場とバルバラ浴場

ローマといえばお風呂。ローマ人がいるところには必ず浴場が作られる。トリーアも例外ではない。

赤レンガを積み上げて建造された皇帝浴場は、完成することがなかったというが、熱を保つための地下迷路構造やレンガを組み合わせることで建物の強度をあげるだけでなく、装飾性も生み出しているローマ人の技術と文化性の高さをここでも目にすることができる。

最初は皇帝専用として身分の高い人々専用として建造されたものの、広く市民にも開放された。皇帝専用だとしたら、これだけの面積を一人占めはズルいし、現在は天井も抜けてしまっているため寒々しそうな印象を受ける。

一方でバルバラ浴場は室内タイプの浴場。一般市民が利用できる身近な銭湯であり、遺跡だが現在も水が張られている。

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ポルタ・ニグラ

「黒い(ニグラ)門(ポルタ)」という名を持つ通り黒い外壁を持つ門。門とはいっても、玄関のようなものではなく、巨大な建築物の下に道が通っているもの。日本なら大きな寺の山門、中国なら紫禁城の入り口のような感じ。

トリーアにはいくつかのローマ式門があるが、その中でも超級の大きさを持つ。中世にはほかのローマ遺跡同様に新しい建造物の材料として破壊されていった。教会として改築・利用された時期もある。

現在はほぼ元の姿に戻され、2世紀にデザインされたとは思えないそのバランスの良さを見上げ、さらに登って市街地を眺める観光客でにぎわっている。

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トリーア大聖堂

聖ペテロ大聖堂とも単に大聖堂とも呼ばれるが、ドイツ最古の大聖堂であり、過去も現在もトリーアの中心となる聖堂である。

内外装は長い歴史の中で継ぎ足しされてきたため、さまざまな様式が入り混じっているとして、建築家やデザイナーの間でも人気のある建造物だ。

内部の十字架上方の円天井は漆喰を使ったシックで美しい装飾が施されている。高さがあって細部までしっかりと見ることのできないところが残念。天井だけでなく壁や柱を埋める、美術館で見かけるような象牙色の彫刻の数々には圧倒される。

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聖母聖堂

聖母聖堂は大聖堂と隣り合っていて、礼拝堂はほとんどつながっている状態の珍しい作りになっている。

聖母聖堂でも中世ゴシック調の内装と彫刻が目をひくが、一部の彫刻は市内の博物館へと場所を移して展示されている。彫刻以外にもみどころがあり、有名なのはステンドグラス。古い湿った匂いのする聖堂に入ると、ステンドグラス越しの優しい光がスポットライトのように差し込み、神々しい雰囲気を醸し出している。

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モーゼル川のローマ橋

モーゼル川はライン川の支流。2世紀にローマがこの地を治めると、ありとあらゆる設備投資が行われたが、モーゼル川を渡る橋もその一つ。

アーチ型の橋げたをもつローマ橋は今もトリーアの人々の生活の一部として利用されている。これもまた、ローマ系都市には必ずあるものの一つだ。

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イゲルの円柱

トリーア近郊にある町イゲルの城門の前にある、裕福なローマ商人家族の墓標が「イゲルの円柱」だ。

高さが23mもあり、大きな石灯籠、小さなオベリスクといったところ。浮彫された図柄は、商人が織物業者だったことを伝えている。

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アウラ・パラティナ /コンスタンティヌスの バシリカ

黒や白が多い中で、赤いとかピンク色とかいわれる宮殿。

10階建てマンション級の高さを持つコンスタンティヌス皇帝が建てた謁見場だ。外側が巨大なら内側も巨大。内部は大きなホールになっている。

重たい石でできた高い天井を支える仕組みや冷え込むドイツに合わせた暖房システムなど、2000年近く前のローマ人たちの技術に驚きを隠せない。

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モーゼルワイン

ローマ帝国はトリーアに地中海文明の一つである「ワイン」もまた伝えた。トリーアはドイツワインの発祥の地だ。

最初にもたらされたのは赤ブドウだったが、地中海沿岸とは異なる土壌と気候の下では十分に育たたなかったという。そのため、ブドウの品種改良や他品種の導入が進み、最終的には白ブドウが選ばれ、それが現在のモーゼルワインとなった。

モーゼル川沿いの急斜面で作られているため「命がけのワイン」とも呼ばれる。ワイナリー巡りのツアーも少ないが出ている。

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最後に

日本からアクセスしにくいため、ほかのヨーロッパの世界遺産やローマ遺跡と比べて訪れる人は少ない。

近隣の都市まで飛行機でアプローチしたなら、あとは鉄道やバスを利用する。フランクフルトやケルンから4時間ほどの距離だ。また、トリーアでの観光の便を考えるとレンタカーでの移動も考慮したい。

観光客はヨーロッパ人が主。ツアーはドイツ語・フランス語が多く、参加者の少ないものだと英語のツアーがないこともある。だからこそ、世界遺産という観光地でありながら、街の本当の姿を見て体感する機会が多い。

見どころも味どころも手頃な距離に手頃な数で存在しているトリーア。時間と労力を割いてでも足を伸ばす価値のありそうだ。

そこを訪れた人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか? あなたの旅の話を聞かせてください。

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