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ドレスデン・エルベ渓谷を歩いて観光してみた感想と写真

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復興と開発が進むドイツ人の心の故郷~ドレスデン・エルベ渓谷(Dresden Elbe Valley)/ドイツ・ザクセン州

ドイツ東部、チェコと国境を接するザクセン州の州都ドレスデンでは、中世初期からエルベ川の両岸で二つの都市が発展してきた。

エルベ右岸が新市街地と呼ばれる古い町並みを残すエリア、左岸が旧市街と呼ばれる比較的新しい街で、名前と実情は異なっているところがおもしろい。

保存と復興によって保たれている古めかしい町並みとザクセン公の保護の下で花開いたドレスデン文化、そして、エルベ川と渓谷が作り出す自然の美しさを楽しめる観光都市だ。

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フランウエン教会

ドイツ各地からこの教会の復興を聞いて訪れる人が絶えないという。彼らにとってドレスデンのフランウエン教会の復興は東西統一と平和の象徴なのだ。

プロテスタント教会としてはかなり華美なのが特徴の一つ。ドレスデンの人々が誇る美しい教会は大砲にも負けない強固な造りだったらしいが、世界大戦の爆撃と火災によって廃墟となった。

戦後長きにわたって、その無残な姿をさらし続けていたのは、東西ドイツが分裂状態で教会再建どころではなかったことに加え、戦争の悲惨さを広く世界中に知らせるためだったという。

東西ドイツの統一でその役割を終えたのか、1994年に始まった再建工事により、2005年にほぼ元通りの姿を取り戻した。

白と金に輝く高く丸い天井、廃墟から掘り出されたままの焦げた十字架、古い灰色の石と新しい白い石で作られた淡いツートンの壁。破壊と修復をのりこえてきたからこその美しさや強さを感じることができる。

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ゼンパー・オ-パー

ウィーンをしのぐともいわれたドレスデン文化の華として、数々のオペラが公演されたゼンパー・オーパーだったが、19世紀には火災で焼失し、直ちに復興するも、20世紀には再び大戦中の爆撃によって瓦礫と化してしまった。

復興事業は1977年から8年かけて行われ、ドレスデン州立歌劇場として再デビューした。しかしその後も水害に襲われるなど、大きな被害を頻繁に受ける受難の劇場として知られている。

最初のままの姿ではないものの、瓦礫を再利用し、基本的な設計を引き継ぐ形で現在に至る。

内装の豪華さはドイツ一ともいわれた過去の面影を十分に残している。見学ツアーもあるが、コンサートやオペラを観て聴いてこそ、その重厚な歴史と音とを味わえるだろう。

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ドレスデン城と君主の行列

町の建造物も文化もすべてが灰燼と化したといわれるドレスデンだが、戦禍を逃れたものもある。その代表的な存在が「君主の行列」と呼ばれる壁画だ。

ドレスデン近郊の町で焼かれたマイセン磁器のタイル2万5千枚で制作されたもので、ザクセン選帝侯や王たちなど総勢100人ほどの人物が描かれている。

エルベ川沿いのアウグスト通りに立つ壁画の長さはおよそ100m。ツヴィンガー宮殿の厩を改装した歩廊の外壁だった。これを見ると、マイセンの繊細な美しさに惹かれ、マイセンの町を訪れたくなるはずだ。

細部をじっくりと観察するには昼間がいいが、ライトアップされた夜も幻想的で捨てがたい。

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緑の丸天井

ドレスデン城内、2006年に修復が済み一般公開されているのが「緑の円天井(1階)」と「新・緑の円天井(2階)」と呼ばれるドレスデン城宝物館。王家の宝物庫だけあってまばゆいばかりの宝飾品がずらりと並んでいる。

あまりに大きすぎてニセモノっぽくみえてしまうエメラルドやルビー、世界中から集められたのであろう珍しく貴重な品々が所せましと展示されていて、目の保養になる。

緑の丸天井への入館は時間予約制。当日券もあるがかなり並ぶ覚悟が必要だろう。入館時間制限も荷物チェックも厳しいが、入ってさえしまえば中ではゆっくりと見学ができる。

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ツヴィンガー宮殿

ドレスデンを大いに発展させたザクセン選帝侯フリートリッヒ・アウグスト1世が建造した宮殿。

文化面にも力を注いだことは、近隣にある町マイセンの磁器が彼の保護の元でこの頃生み出されたことからも分かる。

宮殿内には、アルテマイスター絵画館や陶磁器コレクションの展示があり、宮殿そのものの壮麗さだけでなく、ドレスデンがもっとも繁栄したころの煌びやかな文化を感じ取ることができる。南北に造られた門の華美な装飾にも圧倒されるだろう。

宮殿の完成は18世紀だが、現在の姿は戦後間もなく再建されたもの。粉々に破壊されたカケラをコンピューターでパズルのように組み合わせて復元した。歴史と最新技術がタッグを組んだ作品といえる。

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ピルニッツ城と庭園

広大な庭園に囲まれた城はエルベ川沿いに立つ豪奢な離宮のような存在。アウグスト1世の愛人の一人に贈られた館だ。

ここでは、中世ヨーロッパスタイルのツヴィンガー宮殿とは違って、アジアンテイストも見かける。アウグストが行った改装によって加えられたデザインで、当時の流行最先端である中国式の彩色や建築様式が取り入れられている。

城内部は工芸博物館として公開されていて、家具・磁器やガラス製品などの展示が楽しめる。

エルベ川クルーズと城見学がセットになったツアーなら、川からの景観も楽しめてお得感がある。

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ブリュールのテラス

ツヴィンガー宮殿の北にあたるエルベ川の南岸沿いの要塞城壁跡につくられた1kmほどの遊歩道を「ブリュールのテラス」と呼ぶ。

ドレスデンの首相だったブリュールが時の選帝侯より譲り受けた要塞の一部を改修して作ったもので、貴族階級の人々の散歩や交流の場となった。

世界遺産にも登録されたエルベ川沿いの景観とドレスデンの建造物を両手に花状態で楽しめるスポットだ。

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エルベ川が作り出す景観

エルベ川はドレスデンの街の真ん中をゆったりと流れている。ドレスデンと近郊に暮らす人々にとって生活に密着した水路であり豊さをもたらした交易路でもあると同時に、移動を阻む存在でもあった。

エルベ川にはこれまでに何本もの橋が架けられているが、それぞれに大きすぎないために景観を損なうことはなかった。多少の不便はあっても、川の両岸に新旧市街地を抱え、街の背景には緑の斜面と丘を望む中世から変わらない景観はドレスデン市民にとっても世界中の旅行者にとって魅力あふれるものだったはずだ。

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ヴァルトシュロッセン橋

生活の便と景観と観光、どれを優先するかは、それぞれの立場によって見方が変わってくるだろう。

ドレスデンの住民たちは、多少景観を損ねるとしても、「世界遺産」という観光のタネを失ったとしても、日常生活の便利さを選んだ。

ヴァルトシュロッセン橋は4車線の近代的な橋で、ドレスデン市街の渋滞緩和対策の要ともいえる存在だ。確かに大きな橋であり、その姿は中世の街並にそぐわないともいえる。

だが、エルベ川にはほかにも橋が架かっていて、それらが必ずしも歴史あるものばかりではない。また、ほかの中世の姿を残す多くの都市では、近代的な橋もまた、風景の一つとして愛されている例がたくさんある。

エルベ川クルーズで川を森を街をそして橋を眺めた時、旅人たちはそれぞれにどんな感想を持つのだろうか。

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世界遺産登録5年で抹消

2004年に世界遺産に登録されたものの、2009年には抹消されてしまった「ドレスデン・エルベ渓谷」。

先のヴァルトシュロッセン橋が景観にそぐわないことが主な理由だが、世界遺産登録時にドレスデンの街にある歴史的建造物だけが指定されていたなら、抹消はなかっただろうともいわれている。

町全体とエルベ川という広範囲の景観が対象だったために、その一部が損なわれたことですべてが抹消される結果となったのだ。

実際に観光客数は減少しているという。現在はドレスデンを訪れる人の多くがその歴史的背景をよく知るドイツ人たちだ。ツアーで訪れる外国人観光客の姿は激減した。

観光よりも生活を重視した都市として、今後も同じく問題を抱える観光都市の参考例となっていくことだろう。

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最後に

ドレスデンは世界遺産ではなくなった。しかし、廃墟だった中世の建造物は次々に復興し、街は古き良き時代の姿を取戻しつつある。

生活と観光と保存という三つ巴の課題に取り組むドレスデンだが、旅行者にとってはこれまでもこれからも魅力的な観光地であることに変わりはない。

世界遺産から外れて観光客が減ったことは、街の収入としてはマイナスであり、旅人にとっても多少の不便はあるかもしれない。しかし、過剰に観光地化しているより自然な街歩きを楽しめる場所として最高の条件がそろっているともいえそうだ。

そこを訪れた人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか? あなたの旅の話を聞かせてください。

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