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中国四川省の小さな町で出会った子供たち「沙湾・沫江煤電」

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世界遺産の大仏が有名な中国四川省楽山、その市街地から30kmほど南西に下ったところに沙湾という街がある。ここ沙湾には、かつて「沫江煤電」という鉄道が走っていた。炭鉱から選炭場へ石炭を輸送するために敷設された、線路の幅が標準の半分ほどしかないナローゲージ鉄道である。炭鉱の閉山に伴い、2015年の8月に廃線となった。

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これが、その沫江煤電の機関車だ。迷彩塗装…と呼ぶにはあまりにもお粗末、まるで子供がクレヨン箱を引っ繰り返して描き殴ったような強烈な色遣いである。客車もなかなか原始的な造りで、窓ガラスのない所謂「トロッコ」状態だ。

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こちらは駅の風景。折しも小学生たちが学校を終え、帰りの列車に乗ろうとしていた。

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「おい、なんか変な奴がいるぞ!!!」

「写真撮ってるぜ、俺も撮ってくれよ、いぇーーーい!!!」

首からカメラをぶら下げていた私は、さっそく好奇心旺盛な少年たちに捕捉されてしまった。無邪気にはしゃいでいる男の子二人と、「何してんのよ」といった冷たい目線を送ってくる女の子、という構図がまた面白い。

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やがて小さな列車は小学生たちでいっぱいになった。みな、我先にと駆け寄ってきてカメラに収まろうとする。写真家冥利につきるというものである。

車掌に「出発するよ」と告げられ、私も慌てて乗車。やがて、列車は盛大に揺れつつ動き出した。

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車内でも彼らの好奇心は尽きない。駆け寄ってくるのはみな男の子だ。

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「この子も写してあげてー!」

「アタイは嫌じゃーーー!」

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そうこうしている内に、列車は新井へ。ここはかつて炭鉱があった駅だが、訪問時は既に操業を取り止めており、クズ鉄売りにでも出すのと思しき鋼材が其処彼処に積み上げられていた。

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そして鉄道の終点・老砿へ。大半の子供たちは、この駅の先にある住宅街に住んでいるようだ。私も彼らに招かれ、そちらへ足を延ばすことにした。

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街の広場には卓球台が。そういえば中国の国技は卓球だったな…などと思い出す。彼らの卓球の腕も、少なくとも私よりは上のようだった。尤も、私の運動神経は全般的に壊滅的なので比較対象として適切かどうかは定かではない。

少年「兄さん、泳ぎにいこうぜ!」

よしきた、水泳なら少なくとも25mは泳げる。かかってこい。……ちょっとまて、泳ぐってどこで?

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「こっちこっち!」

ガキ大将について歩く。ちなみに写真手前の子供が持っているリュックサックと三脚ケースは私のもので、かなり重いはずなのだが、彼等はどうしても持つといって聞かなかった。落とされなければいいのだが。

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暫く歩くと辺りの林が開け、小川が現れた。なんとも長閑な風景だ。

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少年「よし飛び込むぞーーー!!!」

あ、本当に泳ぐのか。ちなみにこの時、私の着替えは楽山のホテルに置きっぱなしで手元にはない。身体を拭くものだって貧相なハンドタオルが1枚だけ。いくら初夏6月とは、泳ぐには雖もなかなか厳しい条件だ。

しかし彼等は戸惑いなく飛び込む。

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イヨッ!

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ドボン!

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少年「よし、次は兄さんの番だ」

おいおい…私はパンツが水没しても、このまま今晩楽山の宿に戻るまで履き続けなきゃならんのだぞ…

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そこの君、私が溺れるシーンなど録画するでない。

ええぃ、仕方ない、私とて日本男児、飛び込んでやろうではないか!見てろ!

ドボン!!!

山間とあって、さすがに水は綺麗だ。泳いでいても気持ち悪さは全くなく、むしろ冷たくて気持ちがいい。問題は川から上がった後で、全身濡れ鼠になってしまった私は暫く途方に暮れていた。読者各位も、旅先で一瞬の迷いで川に飛び込んだりされないよう注意して欲しい。

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しばらくして、パンツが生乾きになったところで少年たちの住む街に戻ってきた。髪を茶髪に染めたイケメンが木に登っている姿はなかなか格好が良い。そういえば、私が最後に木登りをしたのはいつだったか。

今度は、少年の家に招かれた。草臥れたコンクリートの、典型的な一昔前の中国の労働者向けアパートだ。しかしマンションの廊下に犬が飼われていたのには面食らった。

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狭いながらも楽しい我が家、というのか。どこまでも無邪気な笑顔を見せてくれる少年たちにこちらも楽しくなってくる。短い時間ではあったが、一緒にテレビを見たりゲームをしたりした。尤も、私の拙い中国語能力ではそれらの意味を理解することは絶望的であったが。

ふと見せてもらった部屋の窓からの風景に、私は息を飲んだ。アパートからは、小さな老砿の街が一望できた。それはいつか胸の内に描いたような、ずっと探し続けていたようにも思える光景だった。何の変哲もない中国の街並みだが、私はいつの間にかこの街に、そしてこの街の子供達に愛着が湧いていた。

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やがて、私が楽山の宿へ戻らねばならない時間となった。少年たちは駅まで私を送り届けてくれた。

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「再見(さようなら)!」

老砿の街の愛おしき少年たちは、今どうしているのだろうか。

私と彼等が出会った駅も、一緒に乗った不思議な鉄道も、今はもうない。もしかしたら、全ては霧濃き蜀の国が見せた幻だったのかもしれない。

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