377A3412-2

台湾南端を走るレトロ列車に乗ってみた!「藍皮車」編

»旅を職業にしたい人募集中!旅を人生の中心にしてよりハッピーな生き方に!「詳細はこちら」

377A3412-2

台湾鉄路の南端に、台湾最後のレトロ列車が残っている!

九州とほぼ同じ大きさの台湾の島を、ぐるりと一周する形で敷設されている台湾の国鉄。その南端部にあたる南廻線の枋寮(ファンリャオ)駅〜台東(タイトン)駅には、今でも昔ながらの旧型客車を使った列車が1日1往復だけ残っている。

2016年2月現在の時刻表では、

枋寮11:00発〜台東13:27着 普快車3671次(各駅停車3671番)

台東16:08発〜枋寮18:20着 普快車3672次(各駅停車3672番)

の1往復のみでの活躍となってしまった旧型客車。その青色の塗装から、台湾では「藍皮車」として親しまれている。さしずめ、日本でいう「ブルートレイン」みたいな愛称だ。といっても、台湾の藍皮車はブルートレインのような寝台車ではない。全席自由席で冷房も付いておらず、車両によってはドアすら手動という、まさに時代から取り残されたような存在だ。ちなみに、客車はインド製と日本製が使われており、どちらも製造から約45年が経過している老兵である。

377A1108

2つの海の絶景を眺める旅へ、いざ出発!

では、早速この老兵、もとい「藍皮車」へ乗りに行ってみることにしよう。

台北(タイペイ)を6時半に出る台湾新幹線に乗って、左營(ゾウイン)駅で特急列車「自強號」に乗り換えれば、10時45分に枋寮へ到着することができる。とはいえ、各駅での乗り換えが慌ただしいので、早起きや乗り換えに自信がない場合は、台湾南部の大都市・高雄(ガオション)などからアクセスすることをお勧めする。高雄〜枋寮は、特急列車なら1時間ほどである。

藍皮車が出発する枋寮の街は、かつての日本統治時代に「日本最南端の駅」であった歴史を持つ。しかし、戦争末期には「不用不急線」の烙印を押されてしまい、その復活は1953年まで待たねばならなかったそうだ。さらに、1992年にこれから乗車する枋寮駅〜台東駅の南廻線が開通したことで、台湾を環状に繋ぐ鉄道が完成した。

377A9668-2

この藍皮車、最近は台湾の旅行家にも人気が高く、観光シーズンには客車の前で記念撮影をする人の姿も多く見られるようになった。我々も乗り遅れない様に急ごう。

と、その前に。列車はちょうどお昼時を挟んで走るので、なにか買い込んで乗るのがいいだろう。枋寮駅には土産物屋も入っているが、残念ながら駅弁などは扱っていない。食事は駅を出てすぐのセブンイレブンか、または枋寮に来る前の台北や高雄で調達しておいたほうが良いだろう。むろん、これから乗る列車に車内販売はない。

列車に乗り込むと、夏ならばムッとする熱気が籠っている時もある。たまらず窓を開けて、頭上で頼りなく唸っている扇風機の風を仰ぐ。これでも列車が走り出せば、随分とマシになるはずなのだが…。

377A4759-2

枋寮〜台東、2時間半のタイムスリップ

定刻11時、枋寮駅を出発。列車は加祿(ジャールー)、内獅(ネイシー)と小さな駅を一つ一つ拾う様に走る。これらの駅は、1日に列車が2往復しか停車しない寂れた駅だ。並行する道路にはバスがたくさん走っているし、鉄道には苦しい状況だ。

やがて台湾海峡が目前に迫ってくる。夏ならば、自由奔放に伸びる入道雲が見られるかもしれない。空気の澄んだ日には、斜め後ろ側の対岸に屏東(ピントン)の街が見えるかもしれない。冷房代わりに開け放った窓から、南国の潮風が涼しげに流れ込んでくる。日本の列車に乗っていると、車窓の海はガラスを隔てた別世界の存在の様に思えるが、ここでは海は手を伸ばせばすぐに触れそうが感じすらした。

377A3330-3

枋山(ファンシャン)駅の辺りから、列車はだんだん山間を走るようになる。台湾を南北に貫く山脈を、連続した長いトンネルで東西に突っ切っている。列車の最後部にある開け放たれた貫通路から、だんだん小さくなっていく入口の明かりを眺めているのも楽しい。

旧型の客車の蛍光灯は、ところどころ切れていて、トンネルに入ると少し不気味な暗さを演出してくれる。さらには機械の調子が悪い時など、全ての明かりが一気に落ちてしまうことがあったのだが、これには流石に面食らった。

やがて、列車は山間の信号所で停車する。赤色のタイルがいかにも南国らしい、小さくて可愛らしい建物だが、係員が常駐しており、列車が頻繁に行き交う要衝でもある。

377A4820-2

台湾鉄路管理局公式ホームページから、今乗っている普快車3671次の時刻表を見ると、路線図には存在しない「枋野(ファンイェ)」という駅に5分ほど停車することになっている。

スクリーンショット 2016-02-07 23.46.07

この枋野駅こそが今止まっている信号所で、時刻表には掲載されているものの乗客の乗り降りはできない。ならばなぜ、公式のホームページに掲載されているのか…と疑問は尽きないが、周りに人家は全く見られないので、掲載しようがしまいがどちらでも良いのかもしれない。

信号所を発車すると、ふたたび連続トンネル区間に突入する。トンネルを抜ければ古莊(グーシャン)駅で、ここからまた暫く海岸線を走ったりトンネルを潜ったりを繰り返す。ただし、眼前に広がるのは先ほどまでの台湾海峡ではなく、太平洋の大海原だ。列車はその海岸線に沿って、ぐいぐいと北上する。

やや内陸に入って建物が多く見られる様になったあたりが太麻里(タイマーリー)の駅だ。この記事の冒頭の、海を背に列車が走っている写真もこの辺りで撮影したもの。手前側には釈迦頭の畑が広がっている。釈迦頭はバンレイシともいい台湾名産の果物で、その名の通り見た目が大仏さまの頭の様なデコボコ加減である。

377A3416-3

太麻里を出て暫く走ると、慣れ親しんだ海景色ともお別れ。線路は次第に内陸寄りを走る様になる。知本(ジーベン)、康樂(カンルー)と進むごとにだんだん車窓に道路や建物が多くなり、いよいよ終点台東が近付いてきたのだと実感させられる。

単線だった線路の本数が次第に増え、真新しい電柱や眩しい銀色の電車が見えたところで、13時27分、終点・台東に到着。電光掲示板や近代的な特急電車が並ぶ駅構内に、なんだか一気に現代へと引き戻されたような感覚になる。

377A4732

台東到着後は、特急電車に乗り換えればその日の内に台北へ戻ることもできる。また、台東の街を散策したのち、台東16時8分発の折り返し列車3672次でもう一度「藍皮車」に乗って枋寮駅まで戻ってみるのもいいかもしれない。黄昏時を走るこの列車の車窓からは、昼間とはまた一味違った海を眺めることができるだろう。

377A4827-2

今しかできないレトロ体験を、ぜひ!

さて、ここまで台湾のレトロ列車「藍皮車」の記事をご覧いただいた。実はこの列車、鉄道ファンの間でも「いつ廃止になってもおかしくない」と噂されている。確かに、1日1往復だけサービス面で劣る旧型列車を運用するのは、会社側にとっては効率が良いものではない。新車の投入によって、いつ置き換えられてもおかしくないのだ。

なので、この記事を読んで少しでも興味を持ってくださった方は、ぜひ「今のうちに」訪れることを強くお勧めする。そして、この古く愛おしい列車が、これからも1日も長く活躍できることを願わずにはいられない。

自由に旅をして稼ぎませんか?

自由にゆっくりと、風の吹く方向に歩む。旅そのものが職業、旅そのものが人生。
そんな生き方をする人が増える事が私たちの願いです。
だから私たちは、旅を職業にしたい人、誠の自由を手に入れたい人を心から応援しています。
このプロジェクトに参加したい人は以下の「詳細を見る」にアクセスしてください。

おすすめ

まだ読んでないの?

リアル本:2万8千部突破 世界一周の本ベストセラー

Yuuma Family – pickup

  1. ※写真:yuuma familyスタートから39日目~43日目…
  2. NIC_NEwYork02
    ブロードウェイジャンクションにあるモーテルから電車で30分。世界の中心ニューヨーク。そしてニ…
  3. img_2385
    2025km、61日間の思い出写真…

新着記事

  1. dscf3266
    「自宅の庭にバーがあったらいいよね?玄関を開けたら素敵な空間と美味しいお酒があったら素敵だよ…
  2. dscf3391

    2016/12/6

    石垣島life
    僕らがいつも石垣島で何気なく見ている風景、そして僕らの後ろ姿なんかを写真に収めてここに残して…
  3. boss-fight-free-stock-images-photography-photos-high-resolution-coffee-cafe-espresso
    コーヒーのイメージのない台湾。しかし、実は台湾人が過去に世界ラテアートチャンピオンに選ばれた…
PAGE TOP