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城壁に囲まれた封建イスラム都市~ヒヴァのイチャン・カラを訪れて

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ic1人骨が埋葬されたと噂の城壁に囲まれた封建イスラム都市~ヒヴァのイチャン・カラ「Itchan Kala」/ウズベキスタン

イスラム全盛期の中央アジアや西アジアの都市に作られた封建都市は、第一城壁の内側を「イチャン・カラ」第一城壁の外側で第二城壁の内側にあたる部分を「ディシャン・カラ」と呼ぶ独特の市街地を形成していた。

しかし、イチャン・カラの多くは戦いによって破壊され、あるイチャン・カラは放棄されて荒れ果てた廃墟となり、あるイチャン・カラはおよそ古えの姿を思い出すことさえ叶わない新しい建築物たちにとって代わられてしまった。

そんな中、ヒヴァに残されたイチャン・カラは、城壁も市街内部も外部の歴史的建造物も、ほぼ無傷の状態で保存されている貴重な場所として世界遺産に登録されている。

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ヒヴァのイチャン・カラを構成するもの

高さ8m厚さ6m全長2.2kmにも及ぶ城壁がグルリと囲むヒヴァのイチャン・カラの広さは450m×650m。現代的にはコンパクトサイズだが、建設当時はこのスペースに必要なものがキッチリと収まったジャストサイズだったのだ。都市が発展するに従い、イチャン・カラに収まりきらない分がディシャン・カラへとはみ出す形で広がっていった。

イチャン・カラ内には、ミナレットが6本、モスクが20か所、さらにはイスラム神学校も20か所あるという宗教都市ぶり。ほかに、王宮や王廟などイスラム関連の歴史的建造物が50か所近く登録されているほか、街並みそのものも博物館都市として指定を受けて保存されている。

すなわち、町はどちら向いてもどこを歩いても、すべてが「歴史」そのもの。イチャン・カラは、旅人にとってはイスラムテーマパークのような、非常に分かりやすい存在でもある。

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見どころの数々

城壁、宮殿、廟、モスク、メドラセ(神学校)、ミナレットなどが、コンパクトな市街地内に詰め込まれているため、観光は非常に効率的に回ることができる。市街地のどこもかしこもが壮麗なイスラム建築の連続。見どころが多すぎて、写真とともにメモでも取っていないと、混乱をきたしそうだ。

王(ハーン)が華やかに暮らし繁栄した王都だけあり、一つ一つの建築物にかけられたであろう時間や費用や手間は、実際に目にしてみると想像以上だと感じるだろう。

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城壁

ヒヴァは二重の城壁に囲まれている。ディシャン・カラの城壁は完全には残っていないが、イチャン・カラの城壁は何度も繰り返し破壊と再建が繰り返されたが、現在は修復されてほぼ完ぺきな姿を取り戻している。

日干し煉瓦で作られた城壁は、基部が非常に厚く上部は薄い。まるで城壁にスカートをはかせたような姿をしているのがおもしろい。しかし、その日干し煉瓦の中には人骨が含まれている。その昔、ヒヴァでは死者を城壁に埋葬するという習慣があったという。その時の人骨が今もところどころで飛び出しているのを見ることができる。死後もヒヴァを守っているということだろうか。

出入りは4つの門を利用する。イチャン・カラ自体は西門以外から入れば自由に散策ができるが、城壁内の建造物に入るには入場券が必要となる。共通券が西門で売られているため観光するつもりならあらかじめ購入しておくといい。

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イスラム・フッジャ・ミナレットとメドレセ

イスラム・フッジャのミナレットはヒヴァでもっとも高く、登る人も多い。狭い118段の螺旋階段は、45mという高さ以上の疲労と筋肉痛を与えてくれる。外観はレンガとタイルの帯状縞々。タイル部分が花柄にも見えてラブリーな印象もある。

メドレセの建物は現在博物館として公開されていて、主にヒヴァの伝統的工芸品の展示が行われている。

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ジュマ・モスク

10世紀に建てられた後、修復や改装が繰り返された。見どころは212本の立ち並ぶ柱。柱はそれぞれに異なる形の土台や装飾を持ち、統一性にかける。一部の柱は古代都市から運び込まれたという伝説もあり、ある意味寄せ集めの柱群ともいえる。古い意匠に興味を持つなら、212本分味わえるお得な場所だ。

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カルタ・ミナル

カルタ・ミナルとは「短い塔」を意味するらしい。その名の通り、ほかのミナレットと比較してかなり低く、そのかわり太いミナレットだ。

カルタ・ミナルは、実は未完成。109mの高さの巨大なミナレットを建造する予定だったが、時の王が死去したため工事は中断されて28mで終わってしまったという。本当はこれがまだ上に上にと伸びていったはず…と、想像するとかなりの迫力だ。

ウズベキスタンブルーの優しい青と白と黄色のつややかなタイルがグラデーションを作りだしていて非常に美しい。内部は広く、ほかの塔よりも低いため上りやすいが、その分眺望には恵まれない。

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ムハンマド・アミン・ハーン・メドレセ

メドレセまたはマドレサはイスラム教の神学校のこと。ムハンマド・アミン・ハーン・メドレセはヒヴァ最大規模を誇り、100人もの学生がイスラム教義を学んでいた。

現在内部は神学校としては機能しておらず、一部は博物館として、一部はショップとして、また一部なホテルとして営業している。ごく一部を除いて内部見学ができないため、外側からの見物となる。門の装飾を見てみるだけで、内部建築の美しさが想像されるため、公開される日がくれば、人気を集めることだろう。

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クフナ・アルク

城壁の正門的存在である西門「オタ・ダルヴァザ」近くにある宮殿。青緑の塔を乗せた大きな門から入場できる。

内部は要塞で囲まれたハーンのための小都市といった造りになっている。王やその家族の居住スペースだけでなく、執務室、兵器庫、モスク、牢獄、造幣所などもあった。現在のそれぞれの部屋には、人形が置かれたり、説明のための展示があり、博物館として見学ができるようになっている。

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タシュ・ハウリ宮殿

東門近くにある宮殿で、アラクリ・ハーンの居城だった宮殿には4人の妻と40人以上の妾が暮らすハーレムがあったため、華やかな装飾が施されているのが特徴。細かいモザイクタイルの意匠が目を引く。

ただ、ハーレムという言葉からイメージするゆとりや豪華さとは程遠く、美しい装飾はあっても狭く、王の執務室や儀式スペース、賓客のための部屋などに比べると貧相。女性の身分の低さを感じる造りになっている。

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パフラヴァン・マフムド廟

レンガの建物の上に青いドームを持つ廟。ヒヴァ随一の力持ちで政治家であり哲学者でもあったというパフラヴァン・マフムドのお墓で、ヒヴァの人にとっては英雄のような存在らしい。

よほど成功をおさめ、経済的にも恵まれていたのだろう。その廟はなかなかのゴージャスさ。しかし、彼の廟を取り巻くようにして建てられているハーンたちの廟はさらにゴージャス。墓廟の入り口や墓石などの細かいモザイク柄の精緻さは一見の価値がある。

敷地内にある井戸には、飲むと男性は強く、女性は美しくなるという伝説があるが、生水を飲むのは勇気よりも胃腸力が必要だろう。

アラクリ・ハーン・メドレセ

現在もある種の学校として運営されているメドレセ。運営元はユネスコで、ヒヴァの文化を守るための工芸技術訓練センターとなっている。

内部はバザールが併設されていて、主に織物や雑貨が売られている。ウェディングドレスが多く売られているのは、ヒヴァで結婚式を挙げる人が多いからだろう。また、すぐその隣が隊商の宿になっているため、ラクダのキャラバンが休憩している様子も目にすることができる。

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最後に

イスラム村とでも呼びたくなるヒヴァのイチャン・カラは、旅人にとってはテーマパークのような観光地だが、実際には300世帯以上が暮らしてもいる。世界遺産であり、博物館であり、今もキャラバンが立ち寄り商売を行う場所でもある。目に映るもののすべてが物珍しい。

城壁の門をくぐると、その先はほとんど時代も文化も超えた異世界。イスラム教世界ではあるが、観光地として慣れた面があるのもありがたい。長居する旅人は少ないが、立ち去る時には後ろ髪を引かれるような、もし1週間をここで暮らしたならそこから抜けられなくなりそうな居心地の良い空気が充満しているのを感じることができるだろう。

そこを訪れた人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか? あなたの旅の話を聞かせてください。

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