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天空の大湿原をハワイ・カウアイ島に発見~アラカイ・スワンプを訪れて

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天空の大湿原をハワイ・カウアイ島に発見! ~アラカイ・スワンプ「Alakai Swamp」/アメリカ・ハワイ・カウアイ島

世界遺産でもなければ、おすすめ観光地としてガイドブックで紹介されることもほとんどない「アラカイ・スワンプ」。でも、訪れた人だけが知ることのできる貴重な自然の豊かさや美しさがそこにはある。

アメリカ・ハワイ・カウアイ島の天辺に広がる壮大なる高原地帯。その中でなみなみと水をたたえ、緑と花と生き物たちを育み続けているのが大湿原アラカイ・スワンプだ。

アラカイ・スワンプには流れ込む川もなければ、湧き出る地下水もないという。ただ、ここは世界トップクラスの降雨量を誇る多雨地域。天から恩恵を溜め込む巨大な水瓶というわけだ。

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地上から天上へ

この奇跡のような湿原に辿りつくには、車でアプローチできる最終地点から往復6時間の登山が必要であり、それでも大湿原のごく一部にようやく足を踏み入れるだけ。見渡す限り広がっている手つかずの湿原地帯のほとんどは一般人立ち入り禁止の保護区だ。

それを承知で訪れた人は、湿原保護のために設置されたボード・ウォーク上を歩いて新鮮な空気を吸い、ビーチでは決して耳にしない鳥たちの声に耳をすます。ハワイの山の湿原で育まれる自然の一端に触れる幸運に興奮する瞬間だ。

カウアイ島には多くのトレッキング・トレイルが整備されている。アラカイ・スワンプの入り口になる島の南側のワイメアやコケエからの道はドライブにも最適。途中にキャニオンがあり、展望台が何か所も設置されているため、峡谷ビューも山ビューも、そして場所によっては海ビューも楽しむことができる。

アラカイ・スワンプへは、プウオキラ展望台まで車でアプローチし、そこからは徒歩でピヘアトレイルとアラカイ・スワンプトレイルとを経由してようやく湿地帯に入り口だ。

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プウオキラ展望台からが山場

プウオキラ展望台はただ視界が開けた一角。特別な設備はないが、その分、絶壁のギリギリ際まで近づいて巨大な恐竜の背のように続く峡谷を眺めたり、その峡谷が落ち込む深い谷を覗きこんだりもできるし、方角によっては真っ青な海も見えている。

その展望台の丸裸ぶりから想像できるように、ここから先のトレイルはなかなか難易度が高い。カウアイ島の背骨である渓谷の尾根沿いを歩いていくトレイルなのだ。

渓谷の深さは、メートルという数字にすれば1000mほど。これが深いのかそれほどでもないのかは登山経験値次第だろうが、尾根の両側はまさに断崖絶壁。さらにこのエリアは世界でも屈指の多雨地域。足元の危うさはどこにも負けない。もちろん、尾根沿いのトレイルにフェンスなどは存在していない。一歩踏み外せばザザ~と落下していきそうな絶景と恐怖が背中合わせなのだ。

さらに、この尾根の勾配が次第に厳しくなっていく。最初は小走りだって出来そうな緩やかさなのが、膝にも腰にも力を込めて、踏み込み踏みしめて歩き、さらには手を使って4点着地で進まざるを得ないような場所まで出てくる。

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ピヘア展望台へ

手を使ってよじ登る岩場を過ぎると、ピヘア展望台との分岐点がやってくる。アラカイ・スワンプへまっすぐに向かうなら通ることのない道なので、ほとんどの人が歩くことがないのだろう。誰かが踏みしめた上りやすいコースができていないだけでなく、藪が茂りすぎて道をふさぎ、倒木が頭上をかすめる場所もある。

ようやくよじ登ったピヘア展望台はプウオキラ展望台以上の素っ気なさ。激しいトレイルの切れ目で、空も足元もぽっかりと開けた小さな空き地といった感じ。ただ、ここからのビューもやっぱり素晴らしい。プウオキラ展望台から1時間ほどのトレッキングだが、かなりの高さを上ったことが分かる。また、峡谷や海の見える方角が変わっていることから、尾根をグルリと回ってきたことも分かるだろう。

ピヘア展望台から再び分岐点まで戻って、再び尾根道に戻る。しばらく進むと、アップダウンは減り、穏やかな森の小道へと迷い込む。ルートはこれで正しいのか? と疑問に思うほどだ。高さも密度も濃い木々に囲まれたトレイルは、晴天の日でも薄暗く、どこか神がかった雰囲気さえ漂わせている。

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アラカイ十字路からカワイコイ川へ

森を抜けるとすぐにアラカイ・スワンプへと続く十字路に出る。ここを左に曲がるとあとは道なりだ。

ただ、道なりは道なりでも、楽々な道ではない。なだらかだった道は急に下り坂となり、グングンと森の奥へと落ち込んでいく。下るということは、水がたまるということだ。このエリアは雨が降った後や降っている最中はそれこそ湿地のようにぬかるんでしまうので、歩くのは非常に困難になる。晴天の場合でも、それまでのような乾いた土や岩の道とは違った泥道だ。

でも、泥をはね、泥をよけながら歩いたご褒美がそこにはまっている。せせらぎの音が聞こえてくるだろう。お待ちかねの川遊びの時間だ。

カワイコイ川は、アラカイ・スワンプから流れ出している小川。冷たく澄んだ水は疲れて火照った顔にも足にも腕にも最高のご馳走になるはずだ。

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下ったら上る最後の急坂

下って川でくつろいだ後には最後の難関が待ち受けている。急な下り坂は再び上り急斜面へと変わり、もう歩いているというよりはよじ登っている状態。トレイルでここまで激しい道も珍しい。でも、予感はある。この壁を超えればゴールは近い、そんな空の近さを感じ始めるのだ。

木々が覆いかぶさってくるような森を上り抜けると、そこはいきなりパカっと空が開けた湿原地帯。これこそアラカイ・スワンプだ。

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アラカイ・スワンプ散策

アラカイ・スワンプはカウアイ島のもっとも高いところにある草原の中の湿原地帯だ。この島にはここよりも高度の高い場所はない。そして、アラカイ・スワンプには高い木が生えていない。そう、そこに立つ自分が何よりも一番の高さにいるような気分になれるのだ。自分より上にあるのは、空と雲だけ。

アラカイ・スワンプまでのトレイル沿いにも多種多様な草花や木々が育ち、緑の濃さ、香りの華やかさを競っている。だが、見上げてばかりいる視線を下に向ければ、そのカラフルさに気づくだろう。アラカイ・スワンプでは想像以上の植物相に出会えるはずだ。そこは、年中さまざまな花が咲きほこっている。暗い森がないぶん、草花は日の光を得て輝いているように見えるし、目にもつきやすい。

湿原を守るために作られた観察用の木の道「ボード・ウォーク」は、狭いがここまでの道のりに比べたら、歩いたことはなくとも、まさに天国へ続く道はこうだろうと想像するような快適さだ。広大な湿原のごく一部しか立ち入ることはできないが、それでも十分にその貴重な水瓶を堪能できるだろう。

晴れていれば、その高度の高さから空気は澄んで冷たいものの、日射しの強さにビックリ。また天気の替わりやすさは驚きで、日が薄雲に隠れたと思ったら、あっという間のスコールになったり、霧でホワイトアウト状態になったりすることもある。

よほどの装備を持っていないかぎりは、長居は無用だ。

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アラカイ・スワンプの向こうにキロハナ展望台

アラカイ・スワンプは確かに開けた場所だが、湿原以外のビューを楽しめるポイントは少ない。とにかく広すぎるのだ。

でも、アラカイ・スワンプのボード・ウォークを一番奥まで進むとそこにはキロハナ展望台と呼ばれる小さなビューポイントが作られている。晴れてさえいれば、カウアイ島最高地点からの大パノラマが広がっている。

展望台から先に行けるのは原則許可者のみ。一般の立ち入りは制限されている。ボード・ウォークもここで途切れている。

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最後に

カウアイの天空の湿原であり、幻のビューポイントでもあるのがアラカイ・スワンプ。あまりの降水率の高さに、出かける人は少なく、出かけても辿りつける確率が少なく、さらに、辿りつけてもそのビューを拝むことのできる人はほんの一握り。

おまけに大人の足でも6時間ほどの難易度の高いトレイルウォークが必要であり、万一に備えたそれなりの装備も必要とくる。すぐそこに見えているようなエリアだが、実は遠くちょっとした秘境のような場所だ。だからこそ、人知れずひっそりと奇跡のような自然が残されてきたのだろう。

華やかな面ばかりがもてはやされるハワイ。島ごとにその姿を変えるハワイ。次のハワイ旅行ではハワイの秘境「アラカイ・スワンプに足を延ばしてみては?

そこを訪れた人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか? あなたの旅の話を聞かせてください。

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