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痛々し過ぎる!ボディピアスにSM?タイプーサムに参加してみたら

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ボディピアスにSM? いえ、真剣過ぎる苦行です「タイプーサム」(Thaipusam)/マレーシア・シンガポール

見ているこっちもあちこち痛くなってくる祭り。それが「タイプーサム」です。

ヒンドゥー教徒の中でも苦痛に耐えることで業を積む苦行者たちの儀式が行われるこの日、苦行者の体には釘や針が差し込まれ、あまりの痛みに顔をゆがめ、気が触れんばかり…のはずなのに、飄々と進んでいきます。

でも、それを見ている人々の心のほうには見えない何かが刺さってズキズキと痛み始めます。

苦行者にとっても、見る者にとっても、スーパー級のSMショーともいえそうなタイプーサム。真剣そのものの祭りであるだけに、余計に痛々しさと不気味さと、信仰の不思議さを目にすることができます。

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タイプーサムの特徴

祭りに参加する人々は、華やかな衣装を身に着け、飾りを頭に乗せたり手に持ったり。でも、ちょっと待った。その顔に突き刺さっているのはひょっとして針金? 背中に突き刺さっているのは鉤?

ヒンドゥー教にはカーストがあり、祭りの中での役割や参加にはこのカーストが必ずと言ってもいいほど関係しています。でも、タイプーサムだけは別。どの階級のヒンドゥー教徒も平等に参加できる苦行のための祭りなのです。

ある者は頬を鉄串が貫通、ある者は舌に釘を刺し、またある者は重さ30kgを超える木製の祭壇を肩に担ぐ、または背中につけた大きな鉤針で引っ張ることなどで、ムルガ神への信仰を表現しています。

不思議なのは、苦行そのものだけではありません。この苦行に対して痛みを感じている様子がなく、血も涙も流すことないという事実こそが、このタイプーサムのすごさではないでしょうか。

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タイプーサムの開催会場・開催日

ヒンドゥー教徒のいるところ、ムルガ神を祀る寺のあるところなら、規模の大小差こそあっても各地で開催されています。ただ、あまりの過激さ(とその見た目)から、タイプーサムを禁止する地域も増えています。

現在、大規模なタイプーサムが行われているのは、マレーシア。マレーシアではクアラルンプール郊外にあるバトゥーケイブが有名です。

本場にあたるインドでは小規模なタイプーサムがところどころに残っているものの、原則として禁止となっているようです。また、シンガポールでも規模はマレーシアに劣りますがタイプーサムが行われている寺院があります。

タイプーサムという名から「タイランド」をイメージする人もいるようですが、「タイ」とはヒンドゥーの暦で幸運な月である10月を意味する言葉で、「プーサム」は幸運の星のこと。そのため、タイプーサムは、ヒンドゥー暦10月の満月の日に開催されます。

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タイプーサムの歴史

ヒンドゥー教における軍神「ムルガ神」はシヴァ女神の息子です。ムルガ神が極悪非道な敵と戦うのに際して、シヴァが無敵の槍を与えました。これにとってムルガ神は勝利を治めます。

この戦いの勝利を記念する祝典がタイプーサムの始まりだという説が一つ目。

もう一つは、シヴァがムルガ神とビィガナ神に知恵比べをしかけ、負けたムルガ神が閉じこもってしまったのを不憫に思い、シヴァがムルガに捧げる祈りをタイの満月の夜に命じたことが由来だというものです。

由来はともかく、インド南部で古くから大々的に行われてきた祭りですが、本場インドでは禁止の方向に向かっています。

かわりに、マレーシアやシンガポールに移住したインド系の移民によって受け継がれ、次第に激しく変化してきたと考えられています。

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タイプーサムのパレード

苦行を行う僧や信者たちは、ムルガ神を祀る寺まで行進します。これがパレードと呼べるかもしれません。

バトゥーケイブの場合は、クアラルンプール市内にある寺から17kmの距離を鉄串や針が刺さった状態で歩き続け、さらにはケイブ内へと導く272段の階段を30kg超の祭壇を肩や頭上に担いで登っていく者もいます。

虚ろな眼差しで空を見ながら進んでいく行者もいれば、支える家族と雑談を交わしながら歩く行者もいます。

行列そのものは信者でなくても紛れ込むことは可能。参加したからといって、苦行を強制されることはありません。写真撮影も可能です。

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タイプーサムのイベント

イベントといえるかどうか、バトゥーケイブでは供物であるリンゴやライムなどに針金を刺し、それをさらに苦行者の背中一面に差していくという作業が行われているのを見ることができます。

信者同士、家族などが、互いの背中にブスブスと刺していくのですが、やはり不思議と痛がっている様子はあまり見受けられないのが不思議です。

また、もう少し愛嬌のあるイベントもあります。バトゥーケイブの入り口付近には、祭り当日になるとあちこちに丸剃りショップが開店します。これは、修行者だけでなく、バトゥーケイブを訪れた信者たちが身を浄めるために頭を丸めることが多いための出店。

実際、赤ちゃんからおじいちゃんまで(女性は除く)家族みんなで丸坊主になっていたり、学生グループがジャンケンで犠牲者を決めて丸剃りにしていたりします。一部の丸剃り人はその場の雰囲気に飲まれて勢いのあまり剃ってしまっている感がありますが、また伸びてくるものなので、みんな笑って済ませています。

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タイプーサムの食べ物

苦行者たちは原則として食べ物を口にしませんが、付添人や観光客たちを目当てにした屋台がたくさん出ます。

売られているのは、主にインド料理。さすがインド系の祭りだけのことはあります。

参加できること

苦行に関しては、信者が行うべきことなので、軽い気持ちで参加することはできません。参加するなら、それなりの覚悟が必要というわけです。

ただ、前述のように頭を丸めることや、行列に参加することは可能です。

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一番の見どころ

バトゥーケイブの入り口付近では、夜になるにつれてお祭りムードが高まり、太鼓の音や人々の叫び声で異様な雰囲気が広がってきます。

苦行者たちは元から信仰によるトランス状態に入っています。ブツブツと呪文を唱え続け、痛みを感じず、周囲の喧騒も目にも耳にも入っていない様子です。

ただし、そんな苦行者たちを取り巻く信者たちは逆に、この異様な雰囲気にのまれていきます。太鼓の乱打に合わせて体を揺らし、軽いトランス状態に入っている人もいれば、意味不明な叫び声をあげながら跳ねているような人もいます。

特に危険はないはずですが、傍観者である観光客としてはちょっと足が後退してしまいそうな迫力です。

また、苦行者は成人男性だけだと思ったら大間違いです。頬に30センチ以上の金串を貫通させた少年もいれば、フランケンシュタインのように釘を差し込んだ女性もいます。

ショッキングなシーンの連続であることは間違いありません。

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まとめとして

いわゆる「祭り」には2通りあります。

自らが楽しむ正の方向で、神に近づこう、神を讃えようとするものと、苦しみやつらさなどの負の方向で神に奉仕したり願いを叶えてもらうものです。

タイプーサムは典型的な後者。どれだけ痛い行為に耐えられるかで、願いごとが叶うかどうかが左右されます。大きな願いを持つなら、苦しみも痛みも大きくなければならないわけです。

ただ実際の現場では、やっている本人たちは全身あちこち串刺し状態でも、トランス状態に陥っているためか、苦痛に顔をしかめる様子はそれほど見かけません。強制されているわけでもありません。

実際のところ、ごく普通の現代社会から観光でヒョイとその場に混じりこむと、あまりのSMぶりにドン引きです。でも、これはあくまで宗教上の苦行であり、儀式であり、祈りでもあることを思い出して観点を変えて、彼らの純粋な宗教的な修行の激しさに驚きくべきなのでしょう。

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