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赤ちゃんジャンピング祭りとやらに参加してみたら

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悪魔が来りて赤ちゃんをひとまたぎ「赤ちゃんジャンピング祭り」(El Colacho)/スペイン・カスティージョ・デ・ムルシア

たとえ悪魔が現れても、赤ちゃんに気づくことなくヒョイっと飛び越えていってくれるように、という願いを込めた祭りです。

この祭りが始まった中世には、病気も不幸も悪魔がもたらすもの。街にはそんな悪魔がうようよしていると考えられていたのでしょう。

今ではそれは迷信だと分かっていても、いわゆる「神頼み」はお祭りの中心です。そして、時代は変わっても赤ちゃんが健康で幸福でいてくれるように願う心は変わることがないと、この祭りは教えてくれます。

さらに、この祭りの見どころは赤ちゃんジャンピングだけではありません。

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赤ちゃんジャンピング祭りの特徴

生まれたばかりの赤ちゃんが、路上に敷かれたマットレスの上に寝かされます。その上を黄色い衣装に身を包んだ「悪魔」役が飛び越えていきます。

一人の赤ちゃんの飛び越えるなら、このイベントはここまで注目されなかったでしょう。実際には何人もの赤ちゃんが並べられた上を勢いよく飛び越えていくのです。

当然、見ている人はハラハラドキドキ。万一、あの悪魔が踏み切る位置を誤ったら…、万一バランスを崩して赤ちゃんの上に着地したら…、飛距離が足らなかったら…と悪い想像をしてしまうのも仕方ありません。

でも、そんな少しの不安があるからこそ、親たちはこの祭りに参加して我が子の「幸運度」を上げようとするわけです。そして観客たちは歓声をあげて、ヒラリヒラリと赤ちゃんの上を飛び越えていく悪魔たちの様子に、悪魔祓いができたと拍手を送るのです。

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赤ちゃんジャンピング祭りの開催会場・開催日

スペイン・プルゴス近郊カスティージョ・デ・ムルシアという村で開催されているお祭りです。人口300人足らずの小さな村の小さなお祭りでしたが、お祭りフリークが世界的に増加していることから、近年は祭りの時期に訪れる観光客の数も増加しています。

開催日は、カトリックの聖体の休日「聖体祭」の日です。6月頃になることが多く、聖体祭の数日前から村中の窓辺がベッドカバーで飾り付けられます。週末を挟んだ1週間にわたって開催され、赤ちゃんを飛び越すほかにも、悪魔たちが村中を駆け回って厄払いをしてくれます。

村へのアクセスは1本の道路とバスだけ。祭りの開催中はかなりの混雑が予想されます。

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赤ちゃんジャンピング祭りの歴史

赤ちゃんジャンピング祭りの起源は中世の1620年まで遡ります。ただ、どうしてこの祭りが始まったのか、はっきりとしたことは分かっていないとのこと。ただ、古くローマ時代の伝承もその元にあるといわれています。

ただ、中世には赤ちゃんのうちに命を落とすことが少なくなかったこと、その原因を悪魔のせいだと真剣に考えていた人が多かったことから、悪魔が赤ちゃんに災いをもたらさないことを祈ってはじめられたと考えられています。

本物の悪魔が来る前に、偽物の悪魔に通り過ぎるフリをさせることで、安心しようというわけですね。

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赤ちゃんジャンピング祭りのパレード

この祭りの主役は「赤ちゃん」ではなく「悪魔」です。祭りの名称も悪魔を意味する「エル・コラーチョ」。

黄色に赤い縁どりの入った衣装を身に着け、不思議なマスクをかぶった悪魔「エル・コラーチョ」が大きめのカスタネットとムチを手に、先頭に立って街中を練り歩くパレードが行われます。

先頭というからには、後に続く人もいるわけですが、それが黒い帽子とマントに身を包んだ紳士たち。彼らは「アタバレーロ」と呼ばれる聖体の守り主たち。太鼓を打ち鳴らすことで、聖体のはいった聖櫃の存在を人々に知らしめる役割を担っています。

昼間のパレードでは悪魔と町の子どもたちや若者たちによる踊りや音楽が、夕方になると、アタバレーロと悪魔役たちが教会で夕べの祈りを捧げ、アタバレーロを引き連れたエル・コラーチョのパレードが始まります。

パレードの最中には、見物する子どもたちがエル・コラーチョを罵る言葉を叫び、それをエル・コラーチョがムチを振り回しながら追いかけるという追いかけっこが続きます。

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赤ちゃんジャンピング祭りのイベント

赤ちゃんジャンピングばかりが注目されていて、あまり知られていませんが、キリスト教に強く結びついたイベントがいろいろと開催されます。

エル・コラーチョの踊りは、その昔、キリスト教の教えにそぐわないとして廃止されてしまい200年以上にわたってほとんど忘れられていましたが、1979年に復活しました。

村の若者が鈴のついたズボンを穿いて、両手に鈴を持ち、聖体の入った聖櫃の前で踊ります。もちろん、そこにはエル・コラーチョの姿も。

本来の祭りのおけるエル・コラーチョは、もっといたずらばかりする「悪者」でした。ただこれも、中世の教会にとって受け入れられなかったために姿を消してしまいました。現在残るパレード中のエル・コラーチョと村の子どもたちの掛け合いも、一時は自粛ムードだったものが、徐々に復活してきたものです。

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赤ちゃんジャンピング祭りの食べ物

この村祭りはその年の豊作を願う意味合いも持っています。そのため、祭りのイベントが一通り終わると、神父は子どもたちや祭りの参加者をばらの花びらで祝福し、ぶどう酒を飲み、麦の穂を撫でるという儀式を行います。

その後は村中で宴会がスタート。

村で作られたぶどう酒、村で採れた小麦のパン、村で育てられた子羊の焼肉が振る舞われます。村には小さな食堂しかないため、これらの宴は各家庭の地下の酒蔵を開いて行われます。

参加できること

村祭りなので、参加できることは残念ながらほとんどありません。観光客はあくまで見学者です。

赤ちゃんジャンピングに参加できるのも、その年にその村で生まれた子どもだけ。エル・コラーチョなどの役に扮することができるのも村の信心会のメンバーだけです。

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一番の見どころ

小さな村の小さな祭りを世界に知らしめるきっかけになった赤ちゃんジャンピングのイベントが一番の見どころでしょう。

昼のミサを終えると、その年にこの村で生まれた赤ちゃんを連れた親たちが通りに集まってきます。

そこにはマットレスが数m感覚でいくつか置かれ、それぞれに5人程度の赤ちゃんが寝かされます。

エル・コラーチョはその面を外して緊張の面持ちでストレッチを始めます。神父の合図で、ジャンピングがスタート。

幅1mを超えるジャンプを見事に終えると会場が拍手に包まれ、マットレスの横で、不安げに寄り添っていた母親たちが安堵の溜め息をもらします。

続いて、神父による赤ちゃんたちの祝福が行われて赤ちゃんジャンピングという厄払いは終了します。

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まとめとして

日本でも、鬼が赤ちゃんを泣かせることで厄払いする「なまはげ」があります。赤ちゃんジャンピングはそれによく似た根っこを持つお祭りです。

ただ、ジャンプするにしてももう少し安全な幅にできないのでしょうか? 見ている母親たちや観客がハラハラするのはもちろん、ローマ法王も「ちょっと危ないんじゃない?」とのたもうたとか。

危ないところを通り過ぎるからこそ、厄払いの意味があるという考え方もありますが、万一…を考えると、恐ろしいのも確かです。

ただ、エル・コラーチョの祭りは、村人の意思とは関係なく、時の教会や神父の考えを強く反映して変化してきたという過去を持ちます。ひょっとすると、「ちょっと危ない」とは分かっていても、それを変えることを村人たちの心情が許さないのかもしれません。

小さな村の村人だけのための祭り。赤ちゃんの危険度も気になるし、参加できないのはちょっぴりさびしいのですが、このままの形を守り続けてほしいような気もします。

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