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銀行家「票号」たちの夢の跡~平遥古城を歩いてみた

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銀行家「票号」たちの夢の跡~平遥古城「Pingyao Gucheng」/中国・山西省

明代に造営されたその街は、清代に金融都市としてのバブルを経験し、その後清から民国への動乱の影響を受けてハジケとぶという強烈なアップダウンを経験した。

ハジケとんだ後に新たな街づくりをするだけの余力がなかったこと、新たな資本の投入が行われなかったことから、古城の金融都市として復活することはなかったが、余力なくそのまま放置されたために、街はバブル期の姿を現代に遺すこととなり、その保存状態の良さと現在も変わらず機能している古城が評価されて1997年には世界遺産にも登録された。

まるで、タイムスリップしたか、映画の壮大なセットに迷い込んだかのような街へと出かけてみよう。

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世界遺産「平遥古城」を構成するもの

金融で栄えた都市だけあって、古くてどっしりとした建造物が多く残っている。旧跡や歴史的建造物は城下に300か所以上、民家などの邸宅跡は4000軒を超える物件があり、現在も人が暮らしている。

それらの建造物を囲むのは城壁で、14世紀に造られたもの。城門が6つ、角楼が4つ、敵を見張るための楼が72も残されている。それらのほとんどが明代に造られた時のままという保存状態の良さが自慢だ。

世界遺産は、この平遥古城内だけでなく、城外にある2つの寺と孔子廟も含む。

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票号って何?

「票号」とは為替手形のこと。そこから、為替手形を扱っていた銀行家のことを票号と呼ぶようになったらしい。彼らの本職は金融ではなく、その多くが他業種で成功した個人経営の大会社が個人金融にも手を拡げた形。

有名なのは、「日昇昌」。もとは顔料問屋だったが、その営業網と財力を生かして最盛期には平遥だけでなく中国国内各地や日本を含む隣国にもアメリカなどにも支店を持つ大規模金融業者となった。

票号は、時代の移り変わりに際して債権を回収しきれずつぶれていったが、本店・支店、そして関係者の邸宅は立派な姿のままで残された。

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平遥古城内の観光は足次第

街を保護するため、車の走行は原則禁止されている。場内の移動は基本が足。それが無理ならば観光用の電気カートや輪タクとなる。

小さな街のようなイメージだが、歩いていると意外と距離があるので、これらの乗り物をうまく使ったほうが効率よく観光できるだろう。

城外の世界遺産はそれぞれが離れているため、タクシーをチャーターするのが便利だ。

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泊まるなら客線に

古城内の古い民家を改装した旅館がいくつもある。世界遺産の建造物に泊まれる機会はそうそうない。是非体験しておきたい。

都市部では貴重になった四合院スタイルの民家が4000近く残されていて、多くが客線として宿泊施設になっている。

ただし改装の度合には差がある。できれば現地で足を使って探して、宿泊前に内部チェックをするのがおすすめ。また、冬場はかなり冷え込む地域だけに、暖房設備や窓やドアの隙間風チェックも大切。

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食べ物は小麦粉と肉

麺や包(饅頭)が主食でおかずは肉。米はほとんどみかけない。

街角で売られているのは、饅頭やパンケーキのような小麦粉餅。そば粉を使ったものも見かける。

変わったところでは、蜂の巣麺が有名。このネーミングの謎は実物をみれば明らかだ。

レストランでは肉料理が多く、辛いタレで煮込んで食べる火鍋が有名。味付けは辛いものが多いとはいえ意外とあっさり。日本人の口にも合うだろう。

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市楼

かなりの古さを誇る楼門。その昔、この楼の下に市が立っていたことから、市楼と呼ばれるようになったという。

日本の寺の入り口にある山門をデコったような雰囲気だ。木造建築の3層楼閣で、屋根には瑠璃色の瓦が使われている。

古城内には高い建物が全くないため、日中は18mの市楼上層部分に登って街を見下ろすことができるし、夜にはライトアップされた姿を見上げることができる。

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中国鏢局博物館

金融に必須なのがセキュリティ。平遥古城内の金融業者たちが、運ばれる金品の安全や自分たちの安全を守るために雇っていたのが鏢局業者なのだ。

当時の鏢局業の店舗に、彼らが使用していたセキュリティグッズが展示されている。敷地内にある鍛錬所では、ボディガードたちが体と技を鍛えたという。

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喬家大院

古城に残された四合院の中でも最大級といわれるのがここ。6つの大規模な四合院からなり、部屋数は300以上。喬家の一族が代々暮らしてきた住宅だ。

今は博物館となっているほか、映画のロケもよく行われているらしい。

家というよりも街といったほうがいいような規模だが、これだけの大邸宅・大家族が離散してしまったのかと、金融業の浮き沈みの激しさを思い知る。

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古衛署と衛門官舎

古衛署は平遥古城の政務所だった場所で、博物館として公開されている。当時の公務の様子を再現したコーナーなどがある。

衛門官舎は、県庁であり、そこに務める人たちの宿舎でもあった場所。現在はユースホステルになっているので、より安く世界遺産に泊まるにはピッタリ。

ただ、レトロな感じは嬉しいものの、設備面は十分ではないのでそこは承知の上で。

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城壁

東西南北にある城壁はどれも登ることができるが、どれも古いため、崩れ落ちそうなレンガにちょっと足元に不安を感じる人も多いだろう。そんな中、安心感を得るなら南の城壁がおすすめ。

実は南の城壁は既に一度崩落してしまい、修復された後なのだ。小ぎれいに直されていることと安心感からか、一番人気となっている。

城壁の高さは6~10m、厚さは3~12mとかなり差がある。また城壁は底辺が厚く上辺が薄い造りになっているため、高い柵のない上辺に登ると足場が不安定に感じられるかもしれない。

また、城壁の上は輪タクも走る。ガタガタしたレンガ敷きの上を走っていくのは、たとえゆっくりでもちょっとした肝試し感覚。ただ、見晴しだけは最高なので、輪タクのドライバーのテクニックを信用できそうならチャレンジしてみたい。

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古城の夜

夜になると各地でライトアップが始まり、通りにも灯りがともる。ただこの灯り、すべてが赤いのだ。

まず使われているのが赤ちょうちん。そこへ電球が入れられているため、赤っぽいオレンジのぼんやりした灯りができあがる。

中国らしい赤や黄色のギラギラした装飾はここではほとんど見かけず、木やレンガや瓦といった有機質そのものの暗く落ち着いた色合いに赤ちょうちんの灯り。千と千尋の世界? とちょっとドキドキ。

夜歩きに関して治安の心配はほとんどない。薄暗いとはいっても人の通りは意外に多く、まるで田舎の地元を歩いているような懐かしい気持ちになれるだろう。

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双林寺

平遥古城外にあるものの、ともに世界遺産に登録されている寺の一つ。

彩色された塑像の多さで有名な寺で1400年以上前の色彩が今も残っている。ただ、壁一面の2000体を越える塑像は迫力ありすぎてちょっと怖いような感じも。

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鎮国寺

同じく城外の世界遺産登録の寺。双林寺より新しいとはいっても、1000年以上の歴史を持つ。

完全木造建築として知られ、釘などは一切使われていないという。木と木の組み合わせとパステルな彩色が美しい寺だ。

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最後に

古代遺跡ほど古くなく、宗教や芸術などの文化との関わりも薄い。そんな平遥古城の魅力は、街そのものの佇まいにある。

1200年の歴史を持つ京都が古都の「面影を残す」のとは違い、平遥古城は700年前の街の姿を「そのまま残して」いるのだ。歴史的な重みは違うが、街そのものが変わっていないそのままの姿を保っている古城は世界でも珍しいといえる。

世界遺産登録や中国の政策によって、観光化が急ピッチで進んでいるのが若干不安材料だが、お土産店は増えても、この街並みに手を加えることはおそらくないだろう。どちらかというと崩れて壊れてしまうほうが心配かもしれない。

そこを訪れた人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか? あなたの旅の話を聞かせてください。

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