「岡山県備前市旅行」備前焼だけじゃない!備前市の観光&見所全て紹介

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備前焼の渋さと手触りを楽しむ

備前焼と同じ名を持つ街「備前市」には、多くの備前焼作家が作品を生み出し、陶芸店が多く店を構える。特に伊部地区は、通りそのものが備前焼専門店で埋め尽くされているようなもの。

備前焼の海老茶色と呼ばれる渋い赤茶色の味わい、手びねりが生み出すザラリとした手触り、しっとりとなじむ厚みや重さなど、地味な見た目にも関わらず固定ファンは多い。

備前を訪れたなら、ぜひお気に入りの備前焼を一品見つけて連れて帰りたい。

伊部、備前焼の里のスタートは「備前焼ミュージアム」

岡山県備前陶芸美術館と呼ばれていたものが、市営になって名前も中身もリニューアル。明るくわかりやすく、より一般市民が親しみやすい内容となったと評判だ。備前焼入門にちょうどよい施設だろう。

ここではまず、備前焼の歴史を学ぶ。古備前と呼ばれる高価で骨董的価値の高い品から、現代美術の最高峰、そして、日用品としての備前焼まで、それぞれの特徴や見分け方などがわかってくる。

本来素朴な日用品のイメージが強い備前焼の、鑑賞用・芸術品としての価値ある品々が並ぶ様は見ごたえがある。

売り物とアートが一堂に会する「備前焼伝統産業会館」

備前焼の窯元や作家たちの共同展示即売所。販売もしているが、店舗と違って作家が作品を並べているため、気に入った作家や作品があれば、工房や窯元を紹介してもらえる。

街へ出れば迷うほどの備前焼店が並ぶが、そこまで足を運ばなくても、駅前のここでじっくりと100名以上の作家の作品からお気に入り傾向を絞りこんでしまえる。

あまり宣伝されていないため、通り過ぎてしまう人もいるが、もったいない。一階カフェでは備前焼でコーヒーを一服できるので、ぜひ合わせて立ち寄りたい。

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備前焼だけじゃない、アートの世界を体感「FAN美術館」

FANの名の通り、楽しくアートに触れることを目的とする美術館。備前焼の展示ももちろんあるが、その内容は、古代から現代までさまざまなアートがごちゃまぜ。

「なぜここにこれが?」的な不思議さはあるが、また不思議なことに、それはそれと楽しめてしまう。一つ一つの作品の魅力の高さが理由だろうか。

ここでは見るだけでなく、体験することもアート。人間国宝陶芸家が実際に利用していた工房で、陶芸体験をしたり、サンドブラスト体験ができるほか、価値ある備前焼を使ったお茶席やアフタヌーンティーも楽しめる。

ゆっくり余裕をもって館内を見ることができるように、予約しておくと優先的に入館見学できる。逆に大勢で押し掛けると待たされることも。学芸員による丁寧な解説も受けられ、一味違ったミュージアム体験ができるだろう。

伊部備前焼の里でお気に入りを見つけるまで

伊部駅を降りれば、もうそこから備前焼の店がずらり。一軒一軒覗いて吟味するのは不可能だろう。ぶらぶらと歩いてチラリと覗きこみ、「よさそう…」な店を探しだしていくのが順当だが、最初から安心良品の店がわかっていれば、ある程度絞りこめる。

そこで、特に時間短縮でよい品に巡り合いたい人にお勧めしたいのが、「備前焼窯元三晃庵」。

多くの作家の作品を展示販売している店で、飾って眺める系から毎日使う系まで、品ぞろえが良く、どれも安定した品質のものばかり。お値段も幅があって、予算で選べるのがうれしい。

二階は「橋本画廊」として、備前工芸品のほか、絵画の展示も行っている。一階と二階の間には、普段仕様と芸術品の境界線があるわけだ。

また、どこでやろうかと迷ってしまう手びねり体験も受け付けていて、やさしい陶芸家の先生と、気配り上手な店員が、丁寧に指導してくれるので安心。

品質の良さと店の良さがマッチしているので、お気に入りに出会える可能性が高く、たとえ出会いに恵まれなくても、気分良く目の保養ができることは確かだろう。

外観がスゴイが中もスゴイ「BIZEN中南米美術館」

壁面が備前焼で埋め尽くされた赤茶色の建物はさすがに備前焼の里でも異彩を放っている。

しかし、「BIZEN中南米美術館」は、備前焼のミュージアムではない。中南米の文化、特に古代文明を中心に紹介する美術館なのだ。備前焼とのつながりは焼き物が収集されているところくらいか。

地元出身の実業家の個人コレクションだというが、非常に珍しい土器・織物など、芸術的価値があり、ちょっとおもしろく、時に美しい物たちが並び、備前焼を大量に見すぎたところで、脳みそと眼のリフレッシュになりそうだ。

備前焼の牛に願掛け「田倉牛神社」

神社とはいっても社殿はなく、祭神は牛、祭壇に埋たかく積み上げられているのも牛。

参道と鳥居を抜けると小さな焼き物の牛が山積みになっている。ここでは、願かけで、牛を一体購入してお供えする。そして、すでにお供えされている別の牛一体を持ち帰って、自宅でお供えする。もし願が叶ったなら、二体をお礼として奉納するという習慣があるのだ。

願いが叶わなくても減ることはなく、叶えば増え続ける…その結果がこの牛の山だとしたら、なかなか霊験あらたかそうだ。

まるで備前焼の野外ミュージアム「天津神社」

急な石段を上がったところにある神社だが、狛犬は備前焼だ。社内には、備前焼の置物がたくさん置かれ、瓦やタイルも備前焼と徹底している。さすが備前の神社。

お宮に派手さはないが、渋く落ち着いた雰囲気。お参りしてから、あちこちに配置された備前焼の置物を探してみよう。

奈良時代創建ともいわれる古刹「福生寺」

古くは菅原道真編纂の書物に法隆寺や唐招提寺と名を連ねているという格式高い寺。しかし、何度か焼失し、山門と三重塔以外は再興されたもの。全盛期には山全体に堂宇が点在する巨大な寺だったらしいが、現在は三院と三重塔と山門が残るばかり。

三重塔は、三院と離れた山中にあるため、ちょっとしたハイキングをしないとたどりつけないが、国の重要文化財に指定された美建築。あじさいや紅葉に囲まれた山寺の風情を味わいながら足を向けたい。

日本最古の公立小学校「旧閑谷学校」

17世紀に開校した、藩立の小学校。庶民が通えたところが珍しい。

その建築、庭、内部デザインなどはかなり力が入っている。また、途中休校や廃校になった時期はあるものの、現在も学校として機能しているというから驚き。

大きな瓦屋根の講堂は国宝。ここでは建物全体像だけでなく、瓦をよく観察してほしい。そう、備前焼なのだ。

店頭にならぶ作品としての備前焼とは若干技法が異なり、古くは閑谷焼と呼ばれた。開校して300年。通常の瓦の寿命は50~100年ほどだが、閑谷学校のほとんどの瓦が割れることなく、今も屋根を守っている。

近くに、専用の瓦焼釜が作られ、5万枚以上の瓦、学校用の食器などが焼かれたという。窯は役目を果たしたのちに破壊されてしまい、現在は一部が遺構として残っている。

廃線路サイクリングで四季を味わう「片鉄ロマン街道」

和気や備前片上でレンタサイクルをして走る廃線跡。途中は桜、新緑、紅葉に両側を挟まれるようにして走る場所あり、トンネルあり、橋あり、レトロな駅舎跡ありと退屈しない。

もちろん、自転車と歩行者専用。アップダウンが少なく、良く整備された道は自転車に乗りなれない人でも安心。

まとめとして

備前には、最初から備前焼を目当てに訪れる人がほとんど。それなりの知識も鑑定眼も持っている人も多いだろう。これだけの数の備前焼に触れられるのはここだけ。これまでの嗜好とは違った備前焼の逸品を見つけるチャンスだ。

でも、備前焼に夢中になりすぎず、同じく素朴な寺社や自然にも目を向けてみてほしい。

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