岩手県一関市を観光してみて~隠れた名所、見どころ沢山紹介してます!

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巨大市に点在する自然と歴史スポット/岩手県一関市

一関市は岩手県の南に位置する巨大な市だ。

中心部は街だが、30分程度のドライブで山あり川あり、渓谷ありの美しい自然に囲まれ、さらに1時間離れれば、濃い温泉と深い緑の森や山もある。

古代から、人が暮らし文化が花開いていたこの地には、さまざまな歴史が眠っている。古代の化石を探し、奇岩が作った渓谷美を楽しみ、歴史に登場する有名人物や出来事を身近に感じられる資料や場所も残っている。

伊達政宗のお気に入りスポット「厳美渓」

青いような緑のような不思議な色の水が流れる渓谷で、春には青葉と、秋には紅葉とのコントラストが非常に美しい。

車でアプローチすると、お土産屋の客引きが体を張って車を止めそうな勢いで手を振ってくる、そのあたりが観光の中心。ちなみにお土産購入か食事で駐車場代が無料になる場合が多い。観光用の無料駐車場が少し遠いため、ありがたいサービスだ。

このあたりは観光シーズンには少々混雑するため、景色を眺めながら20分程度上流か下流へと歩いていくとよい。

奇岩がゴロゴロと横たわる細い渓谷を流れる水はところどころで水しぶきを上げている。崖のように切り立つ岩もあり、確かに殿様が独占したくなっても不思議はない。

もし季節を選べるなら、雪解け水や梅雨時など、雨量が多めの季節の晴れ間がおすすめ。

空飛ぶ団子「厳美渓かっこうだんご」

厳美渓を訪れる人の半数くらいは、これが目的かもしれない。

観光地に団子はデフォルト。どこへ行っても食べられ、それなりに美味しいものだが、厳美渓の団子は、美味しいだけでなく、びっくりさせてくれる。なぜなら、空中滑空してくるから。

厳美渓の脇にある団子屋さんは、もちろん対面販売もしているが、対岸にいる客にもサービスしている。それが空飛ぶ団子。両岸を結んだケーブルに籠を設置。その中に代金を入れると、折り返し団子が運ばれてくる仕組みだ。電動ではなく、店のおじさんがヨイショヨイショと手で手繰る手動。

柔らかめの団子は3本セットでお茶付き。川岸のどちらで食べても料金も味も変わらないのだが、人気は空飛ぶ方のようで、行列ができていることも。

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成分濃すぎてクラクラしそう「須川高原温泉」

栗駒山登山の前後泊地として利用されることも多い須川高原温泉。複数の源泉からふんだんにあふれ出る掛け流しの湯が魅力的だ。

その湯は、硫化泉で強酸性のものもあり、強烈なパワーを発揮する。体に強く効くため、長湯は禁物。アクセサリー類も要注意だ。さらに、源泉温度が非常に高いらしく、夏などは熱すぎるほど。

2件ある旅館の内風呂以外にも露天風呂があり、真っ青な空、濃い緑の森、青白い湯と、まるで温泉ポスターの中に入り込んだような完璧さ。ただ、旅館も温泉も原則必要な設備しかない。贅沢なホテルやスパに慣れた感覚だと不満に感じられるかも。

ここは、景色と湯質と湯量を重視する人向けの本格派温泉だ。急ぎ足の通りがかりでも、せっかくなので無料の足湯は体験しておこう。

船頭の舟歌を聞きながらゆったり船下り「猊鼻渓」

厳美渓とセット観光ポイントになりがちな猊鼻渓だが、その楽しみ方はガラリと変わる。猊鼻渓も景観は良いが、それよりなんといっても船下りがおもしろい。

ガイドを兼ねる船頭のたくみな話術と船さばきですすむ船旅だが、最初はなんと手漕ぎで上流へと向かう。当然、速度がゆっくりなので、写真撮影はこの時がねらい目。

上流のパワースポット地点で一度上陸して散策タイム。岸壁の穴に向けて玉投げをして運試しをしたり、砂金取りにチャレンジしたり。

下りの帰り道では、船頭さんが鼻歌まじりに「げいび追分」を歌い、これが渓谷にエコーしてなかなかの利きごたえ。乗客はそれを聞きながら、川の魚に購入した餌をまいたり、景色を楽しんだりしていく。

わくわくハラハラといった迫力はないが、のんびりゆったりの優雅な川旅を楽しめる。冬には船にこたつが入り、これまた一興。

日本最古クラスの鍾乳洞で化石探し「幽玄洞」

珍しい化石を見られる鍾乳洞として、主に地学や化石マニア向けの地味なスポット。観光化はされていないが、それだけに自然に近い姿を見ることができる。

最奥の地底湖がキレイ。入り口からそこまでの往復でも普通に歩けば30分程度。昔はここが海だった証拠である海洋化石をじっくりと探したり、鍾乳壁の色の変化を楽しんだりできれば、1時間ほど探検家や研究者の気分を味わえるだろう。

舞草刀が輝く「一関市博物館」

一関市の過去から現在までの流れを学べる施設。縄文・弥生時代からスタートする歴史は、東北の文化力の高さを感じさせるものだ。

博物館でもっとも力が入っているのは、おそらく「刀」のコーナー。「舞草刀」は、舞草鍛冶という日本でも最古の鍛冶集団の作品で、日本刀の源流となったといわれている。時代を経ても青光りする姿には「魂」を感じる。

奥州藤原氏や伊達政宗関連の資料も豊富にあり、歴史ファンなら珍しい一品に出会えるかも。

定期的に、地元ゆかりの人や文化に焦点をあてた企画展を開催しているが、そのマニアックぶりが注目されている。出かける前にはホームページで確認しておくといいだろう。

昔の酒造り法を学ぶ「酒の民俗文化博物館」

老舗酒造が経営する博物館というだけあり、酒造工程の説明や古い道具類の展示が多く、素人でもよく理解できる。酒蔵見学との違いは匂いの有無だろうか。

仕込み桶は、外からみても大きいなと思うが、中に入ってみるとさらにその大きさを実感。記念撮影ができる。

整備された庭を持つ敷地内ではビールを作っている醸造所があるほか、各種酒類の購入や試飲も可能。一関駅から近いので、電車を使った観光の時にはぜひ立ち寄って試飲を楽しみたい。

地球のパワーの恐ろしさ「旧祭畤大橋遺構」

まだ記憶にも新しい3・11東日本大震災の少し前に起きた内陸部の地震によって折れてしまった橋が残されている。

決して古くてボロい橋ではなく、車も通れるしっかりとした造りの橋が、あっけなく破壊される、その地震の力を見せつけられる。

駐車場には、壊れた橋の一部が置かれている。また周囲に造られている遊歩道には、地滑りセンサーが設置されているなど、足元の地球が生きていること、時には恐ろしい活動を起こすことを思い出させる場所だ。

大篭に残されたキリシタン史跡「殉教公園」

あまり知られていないが、一関市内でもかなり山ぎわに、キリシタンの史跡が点在する殉教公園がある。

殉教公園の中心となるのは、1952年に殉教者慰霊と顕彰のために建てられた大篭教会。林の中にたたずむ静かなかわいらしい建物だ。

隠れキリシタンの「資料館」では、その過酷な歴史や生活ぶりを垣間見ることができる。ここではなんと300名もの隠れキリシタンが殉教したとう。

「クルス館」は、資料館から309段の階段を上がったところに建てられ、3体のキリスト像が展示されている。

まとめとして

紹介したスポットはどれも、名の知れた観光地だが、有名観光地の多くに共通する、なんちゃって感はここにはない。

昔ながらの質素な展示、どこで買えばいいのかわからない入場券、親切すぎる案内図や手すりもない。おそらく、10年前からも20年前からもそれほど変わらないままだろうと思わせる、「ありのまま」な雰囲気が心地よい。

自然を自然のままの姿で味わえる場所は減ってきている。できれば、少しだけ観光シーズンを外して平日に訪れたい。恰好をつけていない普段着の一関観光を満喫できるはずだ。

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