「海外の仕事」外国で看護師をして旅暮らししてみた

空の上を飛ぶ機内で病人が出ると、「お医者様か看護師の方、いらっしゃいませんか?」と放送が入ります。人の命を救う仕事、それが医師や看護師です。

ということは、看護師なら海外でも働けるのでは? はたして、日本の看護師免許が、海外でも通用するのでしょうか?

日本の看護師免許で、海外で働けるの?

原則資格は国ごと、でも部分的に通用。そう、まったく通用しないわけではありません。

たとえば、ボランティアや国際協力、留学のような形で海外へ派遣される場合は、日本の看護師資格を持っていれば大丈夫です。

また、現地の日系クリニックでは、日本人看護師の募集がかかることがあります。これ、厳密には看護師としての仕事内容としては少し変わってくる部分もありますが、看護師の就職先としてカウントできるでしょう。

個人の看護的世話を行う個人看護師であれば、特に資格の有無や資格の国籍を問われないこともあります。

一番手軽といわれるボランティアで海外看護師

手軽という言い方もどうかとは思うのですが、ほかの看護師就職と比較して、いくらか敷居が低いのは確かでしょう。

ボランティアとか国際協力などと呼ばれるスタイルで、海外に看護師を派遣するシステムがありますが、これ、看護師が無料奉仕するわけではなく、ちゃんと報酬が支払われます。

たとえば「青年海外協力隊」によって、主に発展途上国に派遣される場合、説明には「無給」と書かれてはいますが、現地の物価水準に合わせた現地での生活費はちゃんと支給されます。また、あまり知られていませんが、海外で協力隊として働いている間、年間100万円近くが貯まる積立制度も提供されます。

期間は1年から2年。原則として派遣先地域を選ぶことはできませんが、経験や語学力などは考慮されるようです。

ニュースなどで耳にする「国境なき医師団」の看護師派遣もまた、発展途上国中心に派遣されますが、こちらはもっときっちりと給与が支払われ、能力や参加期間によって昇給もあります。

ただし、こちらはフランスベースの機関でありスタッフの公用語がフランス語か英語。どちらかが不自由なく話せる必要があります。

NGOなどのサポートを受けた活動部隊に登録して、やはりアジアなどの発展途上国に派遣されるものもあります。

こちらの多くはボランティアの趣旨にもっとも近く、海外医療の経験を積みたいというキャリアの短い若者などにも門戸を広く開けています。そのため、逆に活動に参加するためには若干費用を支払う必要があります。期間は数日から数年まで幅広くありますが、現地生活費は無償で提供されます。

ボランティアで経験を積んでから次のステップへ

ボランティアで海外へ出て看護師として働くには、日本の看護師資格に加えて、数年以上のキャリアや語学力が求められる場合もあります。一方で、ちょっと乱暴ですが、看護師でありさえすれば良いというハードルの低いものもあります。

今現在、十分なキャリアや語学力があればともかく、それがないなら、ハードルの低いボランティアで経験を積むという方法もありでしょう。

まずは数日という短い派遣でお試しを、次には一応経験者であり、数週間。この経験を生かして国内で働いてもいいし、さらに幅を広げたボランティアに出ていくこともできるかもしれません。同時に語学力も磨きましょう。

こうして数年経験を積んでいくことで、より大きなプロジェクトや団体に加わっての派遣活動が可能になってきます。

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※投稿記事とは無関係です。

国際看護師の資格の取り方と必要な経験

ボランティアでの海外看護師は、あくまで日本の看護師資格のもとで行います。これだと、特殊な医療環境下でしか働けません。では、海外津々浦々の病院で看護師として働くためには何が必要かというと、それぞれの国の看護師資格。これを、日本の看護師資格と区別して国際看護師資格と呼ぶことがあります。

国際看護師資格という資格試験や学校教育があるわけではなく、あくまでその国や地域ごとの決まり事。

その敷居の高さも国によって大きく異なります。ただ言えるのは、日本の看護師資格を持っていても、それを運転免許証のように書類だけで簡単に書き換えられることはまずないということ。

現地の看護師資格を取得するのはなかなか厳しいのです。

現在の海外、国際看護師状況

先進国では一時期、深刻な看護師不足に陥り、海外からの看護師を受け入れる規制が多少緩んでいました。でも、それもある程度解消された現在、アメリカ、イギリス、ヨーロッパといった国々で看護師資格を取るのは非常に難しくなっています。

ほとんどの場合、現地で数年レベルの看護師学校教育を受けたり、難易度の高い試験に合格する必要があり、さらには、TOEFLやIELTSでの英語力認定、そのほかの現地語力認定も必要になります。

さらには、ビザの取りにくさもあります。少し前までなら、看護師という特殊な資格ゆえに一部の国ではビザが通りやすかったのですが、現在はそれほど簡単には取らせてくれません。また看護師不足が解消されつつある現在、病院側もビザサポートをするところが減ってきています。

狙うなら南太平洋地域がいい

オーストラリアやニュージーランドは、看護師資格を取りやすい穴場。

オーストラリアでは、日本で看護学の修士号を持っていれば、数カ月の研修を受けるだけで、あとは語学力さえあれば現地の看護師資格を取得できます。

ニュージーランドもまた、海外で看護師資格を取得した人が、現地で再研修を受けるなどして、現地看護師の資格を取って働く例が多く、狙い目です。

後進国なら、日本の看護医療を伝える講師的立場での受け入れも

アフリカやアジアなどの、医療技術があまり進んでいない、導入されていない地域の病院では、看護師資格の有無よりも、看護師の存在、技術の高さの方が重要視されることもあります。

そのような場所なら、たとえば、前述のボランティア関連団体を通していなくても、現地で雇い入れてもらえる可能性があります。ただし、大きな収入は期待できず、非常に課題の多いプロジェクトに単身乗り込むようなもの。かなりの根性が必要とされるでしょう。

看護師資格をいかした医療通訳の道も

看護師として医療行為を行うには、多くの場合、現地の看護師資格が必要となりますが、医療通訳であれば別です。

海外旅行中に病気やケガになった時、ありがたいのが病院や医師との間に入ってコミュニケーションをとってくれる通訳サービスです。これ、専門的に病院スタッフとして雇い入れているところも少なくありません。

医療通訳は必ずしも看護師資格を必要としませんが、もしあれば優遇されます。この仕事は、看護師のようにフルタイムや夜勤ありのシフト制などではなく、日中のパートタイム勤務があるという特徴も。

まとめとして

日本で看護師の資格を持っている、経験があるからといって、それを使ってノマドをするのは簡単ではなささそうです。

どちらかというと、看護師として世の中のために働こうとしていたら、結果として、各地を転々とすることになった…的なノマド看護師は生まれそうです。

海外で看護師の仕事をするには、ボランティアとして派遣されるか、現地の看護師資格を取るか。世界中の看護師資格を取って回るのはかなり大変なので、世界を渡るノマドを目指すなら、まずはボランティアとして働いてみるのが良いかもしれません。

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