アメリカンネイティブが1000年暮らす団地タオス・プエブロを拝見

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アメリカンネイティブが1000年暮らすアドベ煉瓦の団地を拝見~タオス・プエブロ「Taos Pueblo」/アメリカ・ニューメキシコ州

アメリカ国内にはネイティブアメリカンの暮らす土地が今も点在している。その多くは、一度合衆国政府に奪われた後に返還されたものだ。

しかし、ネイティブアメリカンたちは、必ずしも祖先たちが暮らしてきた土地と家屋とをそのまま取り戻してはいない。

ある者は代替地に暮らし、ある者は同じ土地ではあっても国有林化や観光開発によって姿を変えた場所で新しい暮らしを始めた。

しかし、タオス・プエブロは違う。1000年以上に渡って継続的に一つの部族が暮らし続けてきた集落であり、500年から1000年に渡って受け継がれてきた家屋が今も住宅として利用されているのだ。

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タオス・プエブロはどこに

西部開拓時代の遺構を残すニューメキシコ州のモニュメントバレー周辺のコロラド高原には、プエブロ族の集落跡が数多く残されている。

しかし、そのほとんどは現在は誰もいなくなった死の街である。ある程度まとまった数のプエブロ族が暮らす古い集落としてもっとも知られ、世界遺産にも登録されているのがタオス・プエブロなのだ。

集落は入村料を支払って入る許可制になっている。車の進入は禁止。住民たちの足も自転車がメインだ。街は主に観光によって生計を立ててはいるものの、あくまで一般住宅の集まったエリアであり、彼らは独自の文化を守り続けている。それを脅かす行動は許されないのだ。

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プエブロ部族の特徴

わずかな水しかない乾燥した土地で細々と農耕生活を営んできたプエブロ族。現在のプエブロ族は、観光関連や芸術家として生計を立てている。

ネイティブアメリカンの中には、言葉や宗教などの独自の文化を失ってしまった部族も少なくないが、プエブロ族は分かっているだけでも1000年以上に渡って彼らの伝統を守り、彼らの言語であるティワ語を使い続けている。

近年のプエブロ族は芸術面に優れた才能を発揮する人物を多く輩出し、富を持つようになった者が多いことも、彼ら部族と集落とが伝統を守って生きながらえ続けることができる理由といえる。

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タオス・プエブロの辿った過去

1000年から1450年の間に建設されたといわれるタオスの集落は、過去には数百人規模、現在でも150人ほどが定住している。そのほとんどがプエブロ族だ。

プエブロ族の集落は、ほかの多くの地区と同じ、スペイン人に征服され、武闘派コマンチェ族の襲撃を受けながらもニューメキシコ領として、ネイティブアメリカンとヒスパニックとが暮らし続けていた。

そこへアメリカが侵入し、アメリカ合衆国のニューメキシコ州となった。抑圧されたネイティブアメリカンとヒスパニックはアメリカ勢力に対抗して大規模な反乱を起こしたこともある。

その後、合衆国に奪われた土地を取り戻したプエブロ族は、タオスを中心として再び結束し、タオス・プエブロと近郊のタオスの街は、ネイティブアメリカン系の芸術家が集まるコミュニティとして発展し、現在は観光地としても知られるようになっている。

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タオス・プエブロの建造物

この地が世界遺産に登録された理由の中で、大きな意味を持つのが、プエブロ族が受け継いできた住居にある。

砂や粘土といった自然素材を組み合わせて日干しした煉瓦「アドベ」を積み上げて建てられた家は、非常に大きいが、これは家族の単位が非常に大きかったこと、共同で集合生活を営むのが一般的だったことを意味しているという。

集落内に残るアドベの建造物は、規模こそ大きいが、見た目は砂場や海岸で作る砂の城のよう。それもバケツや空き缶などに濡れた砂をギューギューに詰めて作った塊を積み上げたタイプ。または、色こそ違うが雪のカマクラの巨大版といってもいいだろう。シンプルな直方体を積み重ねた作りなのだ。

四角く出来上がった居住エリアを3、4階建てに積み重ねて作ったアドベ団地は、タオス・プエブロの貴重な歴史的財産として大切に保存されている。

このアドベ住宅、敵の襲来を防ぐために本来の出入口は天井部分に小さく作られていて、梯子で出入りするという、地上なのに地下室のような構造だった。窓も小さいものがあるだけだ。もちろん電気や水道といったインフラもなかった。

現在はさすがに入り口こそ往来に面して作られているが、建造物と伝統的な生活を守るため、原則としてインフラは整備されてない。上階へは今もハシゴで行き来するし、火は外付けのかまどで、水は川からだ。

一部の建造物は店舗になっているため見学できる。ネイティブアメリカンらしい、薬草やドリームキャッチャー、アドベ壺などが売られていて、お土産にもよさそうだ。

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タオスのニュータウン

ニューといっても、あくまでプエブロ族の集落よりも新しいというだけで、街そのものはそれなりの歴史を感じさせる趣きを持つ。アドベが使われた建物も多く、全体にピンクや赤の可愛らしい街並みが特徴だ。

プエブロ族の富裕層やこの地のアートやスピリチュアル面に惹かれて移り住んできた人々は、タオス・プエブロから20分ほどのところに作られたこの街で暮らしている。

ここは、富裕層の別荘地や芸術家のアトリエなどが多く立ち並ぶ別世界。アートや音楽のフェスティバルも年間を通じて大小開催されている。

また、夏は避暑地として、冬はスキー基地として多くの観光客が集まってくる一大観光地であり、小ぎれいなホテルやレストランも多い。

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写真撮影は許可制

タオス・プエブロの入村も許可制だが、写真撮影も許可制で、カメラ1台ごとに支払が必要だ。

また撮影できるのも、原則として建物だけ。人物の撮影は嫌われるため、住民たちにはカメラを向けないように。どうしても撮影したい場合にはきっちりと声をかけて了解をもらうことが絶対条件だ。

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サン・ジェロニモ教会

1847年のメキシコとの戦争で旧チャペルは破壊されてしまったが、戦後すぐに再建された。

赤茶けたアドベばかりの集落の中では、一部が白く塗られたこの教会は目をひく存在だ。中も外もシンプルだが、ちょっぴりネイティブ風の衣装を羽織ったマリア像や、二羽の鳩が飛ぶステンドガラスなど、かわいらしい部分もあるので見逃したくない。

旧チャペルの跡地はこの地の名士たちの墓地となっている。

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最後に

昔ながらの生活を守り抜いている集落だけに、観光客の行動も自然と制限されるところが当たり前だがおもしろい。

トイレは原則使用できないため、入村する前に済ませておくこと。また、オヤツ程度のパンなどは売られているが、食事のできるレストランやカフェはない。

プエブロ族たちの祭りが行われている日は入村自体ができなくなることもあれば、観光客が押し寄せて大賑わいになることもあるので、日数の限られた旅ならばその辺りはタオス・プエブロのホームページでチェックしておこう。

ほかにもいくつかの「タブー」があるため、入村時に渡されるパンフレットやガイドツアーの説明に注意を払うことで、プエブロ族に対しても敬意を払おう。

そこを訪れた人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか?あなたの旅の話を聞かせてください。

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神崎竜馬

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