イラン・タブリーズのスーパーサイズバザールを歩いてみた感想

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空飛ぶ魔法の絨毯が買えるかも!?~タブリーズのバザール(Bazaar Tabriz)/イラン・東アゼルバイジャン

中東とロシアやヨーロッパをつなぐ交易地として栄えた歴史を持つイラン第4の都市タブリーズには中東最古のバザールがある。

「タブリーズの歴史的バザール施設」として世界遺産に登録されているが、このバザールは考古学的過去から現在に至るまで、途切れることなくイラン北西部の経済中心地として発展し続けてきた。

また、「世界最長の商業施設」としても知られるように、その規模を年々拡大している「成長し続ける」バザールでもある。中東の魅惑的な商品を扱う複数のバザールが融合したスーパーバザールを訪ねてみた。

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タブリーズ・バザールの構造

タブリーズ・バザールは複数の専門バザールが合体していると考えると納得できる。メインとなるバザールは絨毯屋が立ち並ぶ「モッザファリーエ・バザール」と金や宝飾品を扱うまばゆい店の多い「アミール・バザール」。観光客の姿も多く、いつも混雑している。

道幅は通りごとに異なるものの、まず狭い。ただでさえ人が多い上、特に体格のいい人揃いの家族が並んで歩いてくると、もうどっちによっても無理な気がして、近くの店に逃げ込むことになったりもする。また、ボロボロと壊れかけエンジン音が聞こえてきて何事かと思えば、バイクが山盛りの荷物を前後に積んで走ってきたりもする。

屋根と通路でつながってはいるが、独立したバザール同士が絡まったように迷路を作りだしているのが楽しく、見渡す限り不思議で一杯だ。

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タブリーズ・バザールの探索方法

タブリーズには一説によると1万件近い店舗が軒を並べているらしい。実際の数はおそらく誰も数えたことがないだろうし、数えたところで日々変化しているのだろう。

もちろん、アテになるような地図は期待できない。この巨大な迷路、迷って当たり前だと思って入り込んだほうが楽しめる。迷った先に何があるのか? ワクワクする心を持って、それを見つけるつもりで進んで行こう。そろそろ、外の空気が吸いたいと思ったら、少しでも人の多いほうへと歩いていくのがコツ。出入口付近はいつでも人がごった返しているのだ。

時には、脇道にそれるのもおもしろい。チャイが飲めるハーネ(喫茶店)はそこら中にある。祈りを捧げるための小さなモスクもある。国内各地から訪れている隊商のための簡易宿泊所もある。

通りかかる人々の多くは英語を解さないが、カタコトのイラン語で十分にコミュニケーションは成り立つ。どうしても困った時には、大きな店に入ればある程度の英語は通じる。

屋根のある部分が本来のバザールだが、屋根が切れても路と店は外まで延々と続いている。迷子になったり、疲れたなら、チャイを飲んで一休み。ホコリで息苦しくなったら、人のいる明るい方向へと向かっていこう。

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タブリーズといえば「絨毯」

イランは絨毯の一大生産地だが、ここタブリーズで作られている絨毯は、デザインや技術面で優れているほか、品質管理も近代化されていて、ハズレが少ないといわれている。

トルコ国境に近いことからトルコ絨毯の正確な技術が導入され、そこへ中東のバラエティに富んだデザインをプラス。さらには、ヨーロッパやロシアへと盛んに輸出していたことから、彼らの西洋的な好みも取り入れた結果、タブリーズの絨毯は「高品質」で「中東と欧をミックス」した味わいを持っている。これは、タブリーズの人々の生活にも共通する特徴だ。

バザールは「絨毯博物館」

実際に購入するのも、先進諸国の半額程度でより多くの種類から選べるのでおすすめだが、旅行者としてはまず観察したい。なぜならそこは、絨毯博物館も同然なのだ。規模は巨大なのに無料!

西洋向けのものもあれば、ペルシアの伝統的なパターン画も少なくない。また、その両方が混ざったものありで、ぼんやり見ていたのでは似たような色合いと柄にしか見えないものに、個性を発見できて興味深い。

くるくると巻かれた巨大なカーペットをヒゲのおじさんたちが無造作転がしながら開いていく様子を眺めていると、中からクレオパトラが出てきそうな気がしてドキドキする。旅行者でも持ち帰れそうなサイズの絨毯は、部屋に敷いて魔法の絨毯気分を味わうのにピッタリかも、と夢想も広がる。

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タブリーズの「ブルー・モスク」

タブリーズの有名観光地である「ブルー・モスク」は、現地では「マスジェデ・キャブート」と呼ばれ、15世紀にレンガを積み上げて作られた歴史あるモスクだ。

そして、「ブルー・モスク」と呼ばれる理由は訪れてみると分かる。度重なる地震によって大半のタイルが落下してしまったものの、修復が追い付いていない状態であり、実際のモスクは「ブルー」とはいえない。しかし、建物のあちこちに青と白のタイルが残っているのだ。

この赤土色のドーム型モスクは、煌びやかなモスクを見慣れているとちょっと珍しいような気もするほか、不思議とかえって「遺跡」としての歴史を感じ取ることができて、雰囲気は悪くない。

ただ、トルコの「ブルー・モスク」を想像していくとガッカリするだろう。

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アルゲ・タブリーズ

13世紀にモンゴル系の支配を受けるようになり、イルハン朝時代にはさまざまな巨大建築が着手された。その1つが「アルゲ・タブリーズ」だ。

イルハン朝の城塞として建設されたが、やはり地震と月日によって倒壊著しく、残っているのはごく一部だけ。しかし、かなり離れたところからもその姿が見えること、近づけば圧倒される迫力を感じることから、当時の威容が想像できる。

マスジェデ・キャブート同様に修復作業中であり、巨大な工事現場のような姿になっているのが残念だが、いつか往時の姿を取り戻すかもと思うと、また来ようと思わせてくれる。

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アゼルバイジャン博物館

マスジェデ・キャブートとは公園を挟んでお隣さんというかお向かいさんにあたる位置に「アゼルバイジャン博物館」が立っている。

イランの北には「アゼルバイジャン共和国」があるが、イラン国内のタブリーズでも人数的にかなり多い少数民族である。タブリーズで暮らすアゼルバイジャン人たちは裕福であり、イラン国内に在住していることを自分たちにとってプラスと考えている。そのため、他国でよく聞く民族独立運動は盛んではない。

しかし、文化的な面での民族誇示欲はあり、この博物館ではアゼルバイジャンという地域や民族全体の歴史や文化を紹介している。大きな博物館ではないが、貴重な考古学的価値の高い展示品が多く、また芸術性も高い。アゼルバイジャン人たちが誇りに思うのも当然だと納得できるだろう。

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最後に

タブリーズは3世紀頃から歴史にその名を現わしている。タブリーズ・バザールの現在の建物の原型は15世紀建築のものだとされているが、その歴史は1000年を優に超えるという。何しろ地震の多発地帯であるため、古い建造物が残されておらず、その歴史の中身はまさに瓦礫どころか土や砂となってしまっているのだ。

しかし、かの冒険家である「マルコ・ポーロ」や旅行家「イブン・バトゥータ」も訪れ、その様子を記録として残しているタブリーズ・バザール。当時のままではないものの、そこに満ちる空気や熱気は受け継がれてきているような気がする。

空路で簡単にアプローチできない陸の秘境的な都市であり、世界遺産でありながら、その存在はマニア的な人にしか知られていない。実際に訪れている人も、すぐにトルコへと抜けていくことが多い。

しかし、この大迫力のバザールを巨大なミュージアムと考えると、1週間くらい通ってみたい気持ちになってしまうのも仕方ないというものだろう。

そこを訪れた人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか? あなたの旅の話を聞かせてください。

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