カプリ島の青の洞窟に潜入してみた。写真とガイド交渉術

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ローマ皇帝のプライベートプール~青の洞窟/イタリア・カプリ島

世界に「青の洞窟」と呼ばれる場所は数か所あるが、ここカプリ島の「青の洞窟」は古代ローマ時代から知られていた由緒ある「名所」。

島は、高級別荘地としても知られていて、洞窟見学以外にもさまざまな楽しみ方があり、イタリアからの地元客も多い。

カプリ島とローマ帝国

ローマ帝国の初代皇帝であるアウグストゥスが、地中海世界を統一して「パックス・リマーナ」と呼ばれる平和なローマを実現したのは紀元前後のこと。

彼はこのカプリ島を購入したものの、内乱や政争に追われ続け、この地に住む機会はなかったらしい。

アウグストゥスの死後跡を継いだティベリウスは、謀略渦巻く都市から離れたいという夢を叶え、ローマを離れてナポリ近くの別荘へ、さらにはカプリ島へとその住居を移した。

カプリ島には、ローマを遠隔操作し続けるティベリウスの別荘が12か所もあったといわれている。

青の洞窟の伝説

カプリ島の断崖絶壁にある「青の洞窟」は、海食洞であると同時に、崖の中腹にあった洞窟が地盤沈下したのがきっかけでできた洞窟だともいわれている。

紀元前後から、ローマ皇帝に愛された別荘地の中の風光明媚なスポットだったが、歴史の中で忘れ去られていた時期が長く、広く世界にその存在が知られるようになったのは、19世紀に入ってからだ。

この洞窟内には、ポセイドンやトリトンなどの海にまつわる彫像が発見されていて、ローマ皇帝たちが、プライベートなプール、またはバスとして利用していた可能性があると考えられている。なんとも豪勢な話だ。

現在の青の洞窟へは、海からボートでアプローチするのが一般的だが、古代には、地上から洞窟までをつなぐ地下通路が作られていたのではないかとする専門家もいるが、発見はされていない。

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青の洞窟進入確率

Entrance

現在の青の洞窟は、海面と絶壁とのわずかな隙間からしか出入りできない。そのため、潮の高さ、波の状態によっては、進入が不可能となる。

冬場の洞窟進入可能な確率は10%以下、比較的恵まれている夏場でも80%程度といわれている。

島まで来ていれば、観光船用の港である「マリーナ・グランデ」で、「今」の進入可能・不可能が表示されている。また、放送も流される。近くの主なホテルでも情報は入手できるようだ。

何しろ、自然が相手。ホテルを出発した時には可能であっても、船に乗り込む頃には不可能になることもある。船に乗り込んで洞窟入り口まで行ったところで不可能になることもある。

ツアーで参加していると時間が限られるためにチャンスは減る。確率を上げるためには、カプリ島に3~4泊はする必要があるだろう。

青の洞窟までのアクセス、その1

Boat

マリーナ・グランデから、カプリ島周遊観光船に乗り、途中の青の洞窟に寄るというコースが最もオーソドックス。マリーナにチケット売り場があるのですぐにわかる。

注意するのは、島を1周する観光船とはいっても、青の洞窟を素通りしてしまうものもある点だ。時間によって異なるため、場合によっては、青の洞窟を往復するだけの船を選んだほうが良い場合もある。

マリーナ・グランデからは20分ほどで青の洞窟の沖合に到着。そこでさらに小舟に乗り換える。1艘に乗りこめるのは4人程度だ。

青の洞窟までのアクセス、その2

アナカプリから洞窟行きのバスが出ている。それに乗ると洞窟上方に到着。そこからは岩場の階段をひたすら降り、そこから小舟に乗りこむ。

ほとんどの観光客がマリーナ・グランデに船で到着しているため、陸路を取るには、まずアナカプリまでバス移動する必要があり、さらに乗り換えて洞窟を目指すことになる。

時間の余裕があり、島内をノンビリと移動したいタイプ。船酔いが激しく、少しでも船に乗っている時間を減らしたいタイプ限定でおすすめする。

入場前の手続きと交渉

洞窟手前に、入場料と手漕ぎ小舟の代金を徴収する別の小舟が待っている。ユラユラする小舟の上、青い海と暗い洞窟の入り口を見ながらの料金支払いはなんだか気もそぞろだ。自分も財布もお金も海に落ちないよう注意が必要。

ここでの支払いは定額なので心配ないが、小舟を漕ぎ、ガイドも兼ねる船頭に支払うチップには規定がない。

洞窟内に入ってからの行動は、ある程度この船頭の裁量となるため、洞窟内の滞在時間をわずかばかり延長するだけで、日本語を使いこなすガイドの中には、高額なチップを要求してくる者もいる。特に日本人は狙われやすい。また、日本人ばかりで船に乗り込むと高額チップを要求されることが多い。

青の洞窟見学では、高額紙幣や多くの現金は必要ない。チップも1.2ユーロで十分。必要な小銭だけを持っていくのが一番安心だろう。

いざ! 青の洞窟へ

Boat2

天気と潮と波に恵まれればすぐに、そうでない場合にはしばらく様子を見て、船頭の判断に従って狭い洞窟の入り口に向かう。

海面と洞窟入り口の天井との間は1mもない。船頭は備え付けられたチェーンを手繰りながら小船を洞窟内へと進めるが、その際、船底にほとんど這いつくばるような姿勢を取るように指示される。

青の洞窟内は、最も広い場所で70m×25mほど。いびつな競泳用のプールといった感じ。

小舟は洞窟内をゆっくりと何周か回った後、再び外海へと出ていく。

青さの秘密

入り口から入り込む太陽の光が、洞窟内の石灰質を含んだ水と海底に反射して淡いブルーに染まるのだという。

太陽が差し込むのは、小舟が出入りする小さな隙間だけ。そのため光の角度がもっとも低い早朝が一番キレイな青の洞窟を体験できるといわれている。

この不思議な「青」は、見た者しか味わえない美しさを持っている。

緑と白と珊瑚の洞窟

カプリ島にあるのは「青」だけではない。「緑」、「白」そして「珊瑚」の洞窟も知られている。絶壁に囲まれている島だけに、あちこちに自然が作りだした不思議で美しい洞窟がいくつもあるのだ。

青の洞窟行きと同じ乗り場から、カプリ島周遊ツアーに乗り込めば、これらの洞窟や奇岩を見て回る快適なクルーズに参加できる。

リゾートアイランド・カプリ島

Capri

カプリ島へ来る旅人の大半は、日帰りや1泊で青の洞窟を目指す。しかし、古代から別荘地として名高かったカプリ島だけに、実は見どころも多い。

「サン・ミケーレ荘」は、名医ムントの邸宅。地元の職人を使い、カプリ風に仕上げられたという別荘は、古代ローマ・キリスト教文化・アラビアン様式などをミックスさせた美しさを誇る。テラス・カフェからの眺めが最高。

「アウグストゥスの庭園」と呼ばれる公園は、ドイツの鉄鋼王クルップが整備した公園で、元は「クルップ庭園」と呼ばれていた。咲き乱れる花の中にマヨルカ焼きの優雅なベンチが置かれている。

カプリとアナカプリ

カプリ島には2つの街があり、マリーナ・グランデからがケーブルカーかバスで行くことができる。

カプリには街の中心である「ウンベルト一世広場」があり、レストランや土産物屋、そしてなぜか高級ブランドショップが軒を並べている。展望台や教会もあり、ちょっとした観光もできる。

アナカプリは落ち着いた街並みがあり、著名人の別荘なども見かける住宅街だ。

グルメとお土産

Lemon

カプリ島名産品は「レモン」。さまざまなレモン加工製品が売られているが、中でも有名なのがレモンのリキュール「リモンチェッロ」。芳醇な香りが魅力で、カクテルにして飲むとおいしい。

また、島周辺で取れる魚介類を使った料理はどの店で食べても外れがない。

最後に

カプリ島といえば青の洞窟。それ以外の面はほとんど知られていない。

しかし、カプリ島はその暑いが乾燥した気候、複数の洞窟や奇岩といった鑑賞の楽しみがあることから、ヨーロッパのセレブがこぞって別荘を建てている地でもある。

ツアーや日帰りでは味わえない、景色やクルーズ、そして海鮮料理やリキュールを、島に何日か滞在して味わいたい。

そこを訪れた人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか? あなたの旅の話を聞かせてください。

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