シェーンブルン宮殿でディナーコンサートを見てみた(写真あり)

PalaceandGardensofSchonbrunn

住んでみたい? ウィーンの世界遺産「宮殿アパート」~シェーンブルン宮殿/オーストリア・ウィーン

オーストリアの首都ウィーンで年間700万人近くの観光客を集める世界遺産「シェーンブルン宮殿と庭園群」。

実は過去にも、そして現在も「アパート」として使用されるちょっと変わった王宮でもあるのだ。

狩猟庭園~動物園~夏の離宮

Schonbrunn

シェーンブルンは、神聖ローマ帝国時代から狩猟場近くの別荘地として使用されていた。また、狩猟用のキジを飼い始めたことをきっかけに、珍しい動物が集められていき、宮殿庭園の片隅には歴史上いつも、動物たちが暮らしてきた。

ハプスブルク王朝の君主たちは、シェーンブルンを夏を過ごす離宮とするようになり、小さな別荘にすぎなかった建物は徐々に増改築が進み、マリア・テレジアの時代には、1400余りの部屋を持つ巨大居住空間に生まれ変わっていた。

アパートとしてのシェーンブルン宮殿

シェーンブルン宮殿は、最初から現存する形に設計・建造されたのではなく、皇帝、その家族、使用人などの住人が裾広がり増えていき、必然に迫られてその部屋数を増やしていった結果出来上がった。

そして、宮殿にしては小さめな部屋がたくさん連なったアパートスタイルの宮殿が出来上がったのだ。

だからというわけでもないだろうが、19世紀初頭には、フランス皇帝ナポレオン軍兵士たちが駐屯して宿舎とした。

1815年の「会議は踊る、されど進まず」の名言で知られるウィーン会議」では、会議の会場としてだけでなく、外交官たちの宿舎として、第二次世界大戦後には、連合国占領軍がやはり駐屯用の宿舎として使用してきた歴史を持つ。

そして現在、なんと宮殿の多くの非公開部分が、公務員宿舎として貸し出されているのだ。広さは100平米の2LDK、家賃は50000円程度だという。

日本人の感覚では、なかなかの優良物件であり、世界遺産に住めるという優越感もある気がするが、現地では古さと住みにくさから不人気らしい。

宮殿の一部の建物は高級ホテルとして営業しているが、アパート部分も、広く外国人にも賃貸資格を与えてくれれば、部屋は確実に埋まると思うがいかがだろうか?

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※投稿記事とは無関係です。

シェーンブルン宮殿でウェディング

Wedding

シェーンブルン宮殿は、見学だけではない楽しみ方をいろいろと用意している。ウェディングもその一つだ。

ウェディングに使用されるのは、宮殿内の「白金の間」。白い壁と金の華やかで繊細な装飾が見事だ。

いわゆる結婚式場の人工的なきらびやかさではない本物の宮殿でのウェディング。旅行中に結婚式をという人にとっては、魅力的な選択肢だろう。

シェーンブルン宮殿でディナーやコンサート

Concert

見学以外の形で、宮殿内でゆっくりと過ごす方法は他にもある。それが、ディナーとコンサートだ。

コンサートは、オランジュリー(温室)か大広間のどちらかで開催されている。主に宮殿に縁のあるモーツァルトとシュトラウスの作品のコンサートを楽しむことができ、オーケストラだけでなく歌手やバレエダンサーも加わる華やかな舞台となることもある。

また、ディナーセットのチケットも販売されていて、宮殿内のレストランで皇帝の好物コース料理を堪能してから、コンサートへと流れることもできる。

昼間の見学者がいなくなった後の宮殿に入れるという特別感もあって、かなりの人気だ。

シェーンブルン宮殿の歴史を彩る登場人物たち

この土地を購入して最初に別荘を建てたのは神聖ローマ皇帝マクシミリアン二世。半世紀後には、神聖ローマ皇帝マティアスが、この地を「シェーンブルン」と命名したといわれている。

マリア・テレジアはロシア大公として長く在位していた間、16人もの子供たちをこの地で育てた。現存する宮殿を完成させたのも彼女であり、壁を黄色に決めたのも彼女だ。

マリア・テレジアの娘であるマリー・アントワネットもまた、結婚するまでをここで過ごし、幼少期にはモーツァルトと出会ったこともあったとの話が残っている。

実質的に「最後のオーストリア帝国皇帝」と呼ばれるフランツ・ヨーゼフは、最期の時までこの宮殿内で働き続けていた。

庭園散策

Garden

宮殿の部屋数から考えると、庭園はそれほど広大とはいえないかもしれないが、後ろに森が続くことから、散策する場所には事欠かない。

庭園内の道はまっすぐに見通せる大通りと、整備されているが直線ではなく、ゆっくりとぐるぐると曲がりくねった「迷路庭園」がある。

場合によっては、見えている目的地もたどり着くには意外と時間がかかることがあるので要注意。時間が限られている場合には、園内循環バスをうまく使うといいだろう。

ネプチューンの泉とグロリエッテとカフェ

NeptuneFountain

宮殿と同時に見過ごせないのが、幾何学模様の庭を挟んだ対面にあるネプチューンの泉とグロリエッテだ。

ギリシャ神話をもとにした泉は、18世紀に造られたもの。グロリエッテは、戦没者を記念する高さ20m幅80mの未完成の記念碑。

グロリエッテ内部はレストランになっていて、宮殿からはるばる歩いたご褒美的存在だ。

Gloriette

子供博物館

シェーンブルン宮殿を訪れる子供たちにハプスブルク家と王宮の歴史を紹介するための博物館がある。

子供向けだけあって、分かりやすい。年齢制限はないので、歴史に興味がある人は立ち寄ってみるといいだろう。

また中世の衣装レンタルがあり、大人も子供も記念撮影が可能。

王宮馬車博物館

Horse

日本の城を見て回ってもあまり牛車博物館は見かけないようだが、王宮には馬車博物館がよく付属している。

ここでもハプスブルク家代々で使用されてきた馬車や馬具、そして衣装が展示されている。

中でも贅沢好みだったらしい皇后エリーザベト縁の品々は見ごたえがある。

シェーンブルン宮廷劇場とマリオネット劇場

Marionette

マリア・テレジアの多くの子供たちの遊び場にもなっていたという宮廷劇場は、大きくはないが、黄色と赤をふんだんに使用した当時のままの豪華さを保っている。

夏には「オペレッタ」が上演されるが、人気が高くチケット入手はなかなか難しい。

また、マリオネット劇場は通年公演があり、チケットも入手しやすい。木製の大型マリオネットが多くの糸で操られてオペラを演じる様子はなかなか見ごたえがある。

フランツ・ヨーゼフの執務室や寝室

宮殿の絢爛豪華さと比較すると、皇帝フランツ・ヨーゼフがその人生の大半を過ごした執務室や寝室は質素さが目に付く。

外国要人らとの面会や晩さん会、国事などに使用される部屋は、壁も床も天井もそしてぶら下がるシャンデリアや調度品も非常に豪華に造られている。

ツアーとガイドとチケット

タダの観光施設ではないシェーンブルン宮殿だけに、チケットも複雑な仕組みになっている。見学したい内容やツアーとの組み合わせによってさまざまな選択肢がある。

また、チケットは宮殿の混雑を避けるため、離れた場所にあるチケットセンターで購入し、個人購入の入場チケットでの入場は時間指定制となる。オンライン購入も可能だ。

庭園ツアーはロングとショート、宮殿内ツアーは見学できる部屋数によってツアーが異なってくる。

ツアーは英語かドイツ語だが、オーディオガイドが無料でついてきて、日本語も選べる。

最後に

きらびやかな観光名所としての「王宮」と一般人の生活の場である「アパート」、さらには、市民の憩いと娯楽の場としての役割も持つのが世界遺産シェーンブルン宮殿だ。

絢爛豪華さや荘厳さが目立つほかの王宮や宗教施設とは違って、世俗的な部分を持ち合わせるために興味を持ちやすく、記憶にも残りやすい。

有名観光地や王宮はどれを見ても同じ、と思っている人にもおすすめできる。

そこを訪れた人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか? あなたの旅の話を聞かせてください。

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