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中世の街並みを味わうならココがダントツ! ~タリン歴史地区(Historic Center of Tallinn)/エストニア
「バルト三国」といわれて、国名を3つあげられる人はかなりのバルト通。エストニアはその中の一つで、中世以来、地中海・ヨーロッパ・ロシアを結ぶ交易の拠点として発達した歴史を持つ古都だ。
小都市ながらも非常に富み栄えたために、周辺国からの干渉を受け続け、それに経済力で対応し続けてきた商人魂を持つという。
旧市街「タリン」
デンマーク王によって建設がはじめられた街は、「デンマークの城」を意味する「ターニ・リン」と呼ばれ、それが「タリン」となったとされる。
バルト海に面したタリン港は冬も凍りつくことがなく、船を利用した交易の拠点として最適だったため、デンマーク・ドイツ・ロシアなどの影響を受けてきたが、1991年に「エストニア」として独立した。
侵入してくる国々とうまく折衝して乗り切ってきたタリン商人たちのおかげで、街は14世紀の石造りの壁、道、住居をほとんどそのまま残すという快挙を成し遂げている。
この「旧市街」は現在、「タリン歴史地区」として世界遺産に登録されていて、小さいながらも商業都市だった過去は、東西南北800~900mの城壁に囲まれた小さな町の中に凝縮されている。
トーンペア地区
タリン歴史地区の中でも小高い丘にある「トーンペア地区」には貴族階級の住居が集まっていたため、現在も城や邸宅が残り、中世テーマパークのようだ。
タリンには20もの塔が残されているが、その中でももっとも大きい砲塔が「キークインデキョク」。変わった名前で発音しにくいが、赤い帽子を被った人形のような塔は「防衛博物館」として公開されている。300年前の地下道ツアーが人気。
「トーンペア城」はトーンペア地区随一の見どころ。最初の要塞は13世紀の建造。その後改築・増築が繰り返され、46mの「のっぽのヘルマン」塔を持つピンク色のかわいらしい城となった。内部には国会議事堂などの政府機関が入っているため、残念ながら見学は不可。
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アレクサンドル・ネフスキー大聖堂
ピンク色の宮殿前にはロシア風の玉ねぎドームを持つ「アレクサンドル・ネフスキー大聖堂」がある。外壁でもイコンやモザイクが見られるが、内部もきらびやかに装飾されている。
1900年にロシアのアレクサンドル三世によって建てられたもので、ロシア正教会。エストニア的にはロシアに支配されていた負の遺産的存在でもある。しかし、そんな意見や思惑を超えて、美しく修復された姿は観光客たちの人気となっている。
聖母マリア大聖堂(Toomkirik)
タリンの数ある教会の中でもっとも古いのが「聖母マリア大聖堂」で、13世紀に初代の木造教会が建てられた。現在は白い石壁がまぶしい立派な教会となっている。
トーンペア地区の中心にあり、内部には、聖堂を支えてきた貴族たちの碑や紋章が並べられている。
聖オレフ教会
13世紀に建造が始まり、その後は塔の高さを常に世界一にしておこうという情熱の対象となって常に増築が繰り返されていたらしい。
歴史上もっとも高くなったのは、16世紀の159m。残念ながらこれは残っておらず、現在は124m。塔の内部は、切り出してきた石を重ねた階段になっていて、かなりハードだが上ることができる。
狭い階段をよじ登ったご褒美はタリンを見渡す絶景だ。
聖ニコラス教会
海の交易で富をなしたタリンらしく、船乗りの守護聖人である聖ニコラスに捧げた教会。最初の建造は13世紀だが、第二次世界大戦で破壊され、現在下町の南側に立つその姿は1980年に再建されたものだ。
内部の博物館に展示されている絵画は、戦時中は疎開していたものが多く、15世紀の画家による死の恐怖を描いた「死の舞」が有名。
太っちょマルガレータ
「太っちょ」という不名誉なあだなをつけられているのが、丸くボテっとした外観を持つ塔。「マルガレータ」は、監獄として使われていた時代に囚人の食事係だった女性の名前だという。
海から攻めてくる敵に対する壁の厚さは5m近いという強固な砲塔跡で、現在は博物館になっている。この巨大な塔は今も「太っちょマルガレータ」と呼ばれて、市民に親しまれている。
ラエコヤ広場
中世の街によくある、周囲を建物にきっちりと囲まれた四角い広場がタリンにもあり、「ラエコヤ広場」と呼ばれている。
当時は商人の館だったり、集会場だったパステルカラーのかわいらしい建造物が、今はカフェやレストラン、お土産物屋になっている。
クリスマスシーズンには、特別なマーケットが開かれることでも有名だ。寒い時期だが、雰囲気は抜群なので訪れる価値がある。
市議会薬局
ラエコヤ広場には1422年以前の創業とされるエストニア最古の薬局が現在も営業を続けている。
薬屋といっても、今の赤い小さな店の中では、ハーブティーなどとアンティックな小物が売られているので、観光客も足を踏み入れやすいだろう。
旧市庁舎
旧市庁舎は、現在はホールとして利用されていて、普段はコンサートが行われている時しか入場できない。しかし、夏の観光シーズンには、時間制限を設けて内部ツアーを行っていることもあるので、北欧最古ともいわれるゴシック建築を見学してみたい。
城壁とセーターの壁
城壁が残っている都市はヨーロッパにはたくさんあるが、タリンほど完璧に近い姿で残されているところは珍しい。
街の周囲はきっちりと厚く石が組み上げられた城壁で囲まれていて、場所によっては城壁の上に上ることもできる。また、城壁を利用した屋台街もできていて、有名なのは「セーターの壁」と呼ばれるセーターなど毛糸衣類の専門屋台。なぜか真夏でも厚手の帽子や手袋が売られている。
カタリーナ通り
城壁と古い建造物、石畳。四方のうちの三方を石に囲まれた通りが「カタリーナ通り」。ところどころは、城壁を支えるために石のアーチが組まれているので、四方が石という圧迫感。
道沿いには伝統工芸の工房やショールーム、アンティークショップなどが並んでいる。
昼間も薄暗くヒンヤリと涼しい小道を歩いていると、タイムスリップしてしまいそうな気がして後ろを振り向きたくなる。
バックトリ展望台とコフトウッツァ展望台
パックトリ展望台は、旧市街の街並みと青いバルト海とタリン港を眺められるスポット。
そして、針先のように尖がった塔やオレンジ色の三角屋根と煙突、旧市街の下町の様子が一望できるのがコフトウッツァ展望台だ。この展望台の面白さは真下には800年前の街並みが見えるのに、少し視線をあげて旧市街の向こう側を見ると高層ビルが立ち並んでいるという対比にある。
ピック・ヤルクとリュヒケ・ヤルク
展望台などがある丘の上のトーンペア地区と旧市街の下町とは、つづら折りの遊歩道でつながっている。それが「ピック・ヤルク」と「リュヒケ・ヤルク」だ。
それぞれ、「長い足」と「短い足」を意味していて、若干距離が違うとか。長い足であるピック・ヤルクは道沿いにある建物の雨どいがロングブーツ型になっているのが特徴で緩やかな坂道がグルグルと続いている。短い足であるリュヒケ・ヤルクは、急勾配の細い小道と階段だ。
遊歩道沿いの店には工夫を凝らした看板が下がっていて面白いので、上りと下りで両方を歩いてみたい。
最後に
ヘルシンキからは85kmの海路。高速艇なら1時間半、フェリーでも3時間弱で到着だ。ヘルシンキから日帰りで訪れる観光客も多い。
ヨーロッパには中世都市を観光の目玉とするところが多くあるが、保存状態でも治安状態でも飛びぬけているのが、このタリンだ。主要な見どころは確かにヘルシンキからの日帰りでも見ることができるが、中世そのものの街の夜や朝を中世の建造物を生かしたホテルに泊まって味わうチャンスを逃すのはもったいないだろう。
そこを訪れた人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか?あなたの旅の話を聞かせてください。
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