バルセロナの胃袋を支えるマーケット~ラ・ボケリアを歩いてみた

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バルセロナの胃袋を支えるカラフルなマーケット~ラ・ボケリア

地元バルセロナ市民の日常生活を支える市場として、また旅行者たちがその暮らしを覗ける場所として、常に人であふれる場所、それが「ラ・ボケリア」だ。

ツアーにも組みこまれることが多く、日本人ほか外国人の姿も多い。しかし、市場で話される言葉のほとんどがスペイン語であるところが、逆にうれしい。

バルセロナの有名な建築物や歴史的観光地だけでなく、地元の胃袋を支えるやたらとカラフルな市場も是非訪れたい。

ラ・ボケリアの成り立ち

ラ・ボケリアのマーケットとしての歴史は、1217年に始まった肉売り市が起源といわれている。徐々に野菜なども売られるようになり、露店が立ち並ぶ「メルカット・ダ・ラ・パリャ(Mercat de la Palla)」として知られていた。当時は、公設のマーケットではなく、露店の集まりに過ぎなかった。

現在マーケットのある場所には、1586年建設のサン・ジュゼップ修道院が立っていたが、1835年に焼き打ちに遭い、跡地として残っていたのを、当局が没収して整備しなおす計画が起こり、屋根付きの広場が建設されることになった。ここで、露店市場「メルカット・ダ・ラ・パリャ」は公式市場として認められることとなったのだ。

1940年に建設がスタートし、「メルカット・ダ・ラ・パリャ」が移り、マーケットがオープンしたが、その後も建築計画は変更され続け、完成したのは1853年。増改築が繰り返された後、現在の金属製の屋根が作られたのは、1914年である。

ラ・ボケリアの位置づけ

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バルセロナ市内には41か所のマーケットがあるが、ラ・ボケリアは最も有名だ。約6平米の小さなブースが300以上ひしめき合った様子は、バルセロナの胃袋そのものだ。

ラ・ボケリアは、バルセロナっ子たちも観光客も集まるランブラス通りにあり、バルセロナの中心であり、象徴であり、自慢であり、生活の一部なのだ。

バルセロナ市民にとっては、日常の食材を購入し、気軽に手軽な食事を楽しむ場所であり、観光客にとっては、異国の地の不思議な食材を眺め、味わい、眼にも舌にも刺激を得られるスポットだ。

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ラ・ボケリアとは

ラ・ボケリアとは日本風スペイン語の呼び名。スペインでは、「ラ・ボケリーア」と発音される。このほか、カタルーニャ語では「ラ・ブカリーア」とも呼ぶ。

日本では、ボケリア市場・サン・ジュセップ市場などと呼ぶことが多い。

また、ラ・ボケリアが果たしてきた、長い歴史の中での多くの役割を示す言葉も存在している。

「常に変化し続ける小世界」、「世界で最高の市場」、「サグラダ・ファミリアと同じく観光すべき場所」、「ヨーロッパ中からプロの商人が集まる場所」、「生命の爆発」、「古き良きヨーロッパの面影を残しながら、最も多彩でにぎやかなバルセロナの市場」、「ボケリアで見つからなければ、どこに行っても見つからない」など、ラ・ボケリアの生き生きとした日常とその壮大な規模を表現する言葉が知られている。

楽しみ方

BAR

入口付近で、市場内の案内地図が配られている。または、インフォーメーションセンターへ行けば、もらえる。

市場内では、各種食料はもちろん、軽食を楽しめるBAR(バル)があり、コーヒーやアルコールなどの飲み物から、がっつりとした食事まで幅広く味わえる。鉄板焼きやシンプルなマリネなどが多い。

そのほか、スペイン料理で欠かすことのできない、パエリヤ鍋などが手に入るキッチン用品店、各種スパイス店も興味をそそる。

ぶらぶら散策しながら飲みたいフレッシュジュースも、この市場のマストアイテムだ。

カラスミ、ホシダラといった酒の肴類や、ナッツなどの乾物、また、酢漬けの魚やオリーブなど、珍味好きをウキウキさせる店もあるので、探してみたい。

肉屋ではハムとチーズ

Ham and cheese

生々しい精肉も売られているが、旅行客としては調理のしようがない場合がほとんど。そこで、目を向けるのが、ハモンと呼ぶスペイン特産品のハムたち。マーケットでも、大きな塊でぶらさがっているのを見かけることができる。

生ハム・ローストハム・サラミ・チョリソーなどの加工肉が、店の軒下にぎっしりとぶらさがっていて、食欲をそそる匂いを放っている。

気になる塊を指させば、好きなだけスライスしてくれる。その場で真空パックしてくれるサービスがあるので、ホテルでのオヤツに持ち帰ってじっくりと味わえる。チーズも売られているので、是非セットで購入したい。できれば、果物売り場でメロンやイチジクも欲しいところだ。

日本でも人気のハムの王様イベリコハムは「ハモンイベリコ」という。

fish

魚は新鮮なものがどっさりと並ぶ。なぜか店に立つのはおばさんが多い。巨大な魚を巨大な魚包丁でぶったぎりにしているところは迫力満点。スプラッタ映画のよう。

さすがに巨大魚用のイケスはないため、ほとんどの魚は水から上がって横たわっているが、口をパクつかせていたり、エラが動いていたりと、新鮮さを伝えてくる。

こちらも、生肉同様、長期滞在でアパートでも借りていないかぎりは、調理して味わえないのが残念だ。

Shellfish

見かけない貝類や甲殻類に、食欲をそそられる。

さすがに刺身で食べることはあまりないので、購入してそのまま味見するというわけにはいかないが、プリプリした大きなエビや、肉厚の貝は、市場内のバーで調理されたものを味わえる。

お菓子

色といい、味といい、日本人の味覚とはかけ離れたキャンディやグミがずらりと並んでいる。青さも緑の濃さも、ピンクも、その色がいったいどこからきて、何を意味しているのか疑問に思えるが、ついつい手が伸びてしまう。

とにかく、甘い。そして、何味という名前がつけられない、不思議なお菓子たちばかり。生ものが多い市場で、お土産にしやすいので、ぜひ袋にいっぱい詰めて、旅の思い出にしたい。

チョコレートも山積み。ちょっとその売られ方に疑問を感じなくもないが、やっぱり目が欲しがる。こちらもお土産におすすめ。

果物

ラ・ボケリアを代表するのが多種多様な果物を扱う店。写真でも見かけることが多く、そのカラフルに驚かされる。

全てが地物ではなさそうだが、輸入が混じっているにしても、その多彩さには、おいしさより先に美しさを感じとってしまう。値段もほかのものに比べて、リーズナブル。カットフルーツの詰め合わせやフレッシュジュースなどは、手頃な値段で楽しめる。

また、果物の種類の豊富さ以外に、見知っているはずの果物の形がおかしかったり、カットの仕方にも見慣れないものがあり、おもしろい。

野菜

Vegetables

新鮮なだけでなく、やはり珍しい野菜が並んでいるので、普段はスーパーに行くことも、料理をすることもない人でも、足を止めたくなる。パセリやレタス、トマトなどの生食野菜は、ハムやチーズのお供にピッタリ。

ヘルシーでおいしい朝食や、ビールやワインと一緒につまむ夜食用に良さそうだ。

バル

BAR2

マーケットの中には、何件ものBAR(バル)があり、店の中央で調理し、その周囲をカウンターがぐるりと囲むようなスタイルになっている。寿司屋のカウンターにも似たつくり。

寿司屋であれば、ネタが並べられているガラスケース内には、やはりさまざまな食材が並んでいる。ガラスケースの上は割烹料理店のように、できた料理が大皿に盛られて置かれている。

ただし、メニューも会話もスペイン語。カタコトのスペイン語とカタコトの英語、さらには指さし確認でなんとか目的を達する感じ。そこは、食欲でつながった者同士通じるものがあるのかもしれない。

ビールなどの軽いアルコールもあり、新鮮でおいしい料理に舌鼓を打っていると、時間を忘れそうだが、常に満席であり、誰かがいつも後ろをウロウロ。あまり腰を落ち着けすぎず、朝行って気に入ったら、昼にまた来よう、昼に来て気に入ったら、明日また、といった感じに何度も足を運びたくなる。

注意事項

市場は朝早くにオープンし、午後には店じまいが始まる。市場らしい活気を味わうには朝がおすすめ。

店がたくさんあるのは楽しいが、人気スポットなだけあり、人が常にギチギチいっぱい。手荷物には特に注意が必要だ。

中心となる通りに面した店と横道の店を比べると、若干横道のほうが安いようだ。何件かで値段を確認してから購入しよう。また、量り売りなので、ほんの少しでも買えるが、大量に購入する場合には金額交渉してみよう。

最後に

BAR3

旅をしていると、そこに暮す人々の生活をのぞいてみたくなる。そんな時に足を向けるのが、スーパーやマーケットだ。

地元でとれた物、地元っ子たちの好物があふれている場所は、言葉が通じなかったり、カードが使えなかったりという不便さはあるが、かわりに人情がある。

ラ・ボケリアは、観光化したマーケットではあるが、今も地元バルセロナで暮らす人々の胃袋を支えている。

旅行者ゆえに、味見できるものは限られるが、ホテルでの軽食や移動のオヤツに、そしてお土産にと、地元の味を楽しみたい。

そこを訪れた人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか? あなたの旅の話を聞かせてください。

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