モン・サン=ミシェルとその湾を歩いてみた感想と絶景写真集

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海上のピラミッド モン・サン=ミシェルとその湾

モン・サン=ミシェルとその湾(Mont-Saint-Michel and its Bay)は、フランス西海岸に位置する世界遺産です。1979年に文化遺産としてユネスコ世界遺産に登録されました。

モン・サン=ミシェルというのは、サン・マロ湾に浮かぶ小島のことであるとともに、同地にある修道院のことでもあります。
まるでお城のような修道院が小島に屹立しているさまは、「海上のピラミッド」と呼ばれることもあり、世界遺産のなかでも知名度の高いスポットとなっています。また、カトリックの巡礼地として知られ、毎年多くの信者が訪れるほか、異教徒にとっても観光地として非常に高い人気を誇っています。

小さな島全体が聖地として荘厳な雰囲気をたたえており、完結された美しい景観をもっていること。そして、潮の満ち引きに特徴があることなどを考慮して、ユネスコではサン・マロ湾も含めて世界遺産として指定しています。

モン・サン=ミシェルの由来と伝承

モン・サン=ミシェルとは、フランス語で「聖ミカエルの山」という意味です。聖ミカエルというのは、もちろん旧約聖書に登場する大天使ミカエルのことです。

どうしてこの名前がついているのかといえば、オベールという司教の見た夢に由来します。
言い伝えによれば、モン・サン=ミシェルからほど近いアヴランシュという町の司教だったオベールの夢に、くりかえし大天使ミカエルが登場してきたのだそうです。そこでミカエルはこう告げました。

「あの岩山に聖堂を建てろ」

岩山というのが、現在のモン・サン=ミシェルのことです。そのころは陸続きで、まだ島ではありませんでした。

当初はたかが夢だと思って気にも留めていなかったオベールでしたが、何度も同じ夢を見るものですから、ついにお告げを信じることにします。ミカエルに指示されたとおり小さな聖堂を建てたのです。
すると見る見るうちに海が広がっていき、一晩にしてモン・サン=ミシェルは孤島に早変わりをしたのだとされています。

以来、大天使ミカエルの名を冠した聖地としてカトリックの人々の信仰をあつめているわけです。

14世紀に百年戦争を乗り越えてからは、その加護の大きさからますます人気となり、巡礼が大ブームとなりました。
来訪者は年間を通じて本当に多く、実際にこの地へ行くと、敬虔な巡礼地というよりも大勢の人でごった返している観光地といった印象を受ける人も多いかもしれません。

モン・サン=ミシェルとその湾の見どころ

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【モン・サン=ミシェル(修道院)】

Monastery2

Monastery

ただモン・サン=ミシェルと言った場合、多くの人が思い浮かべるのは小島のことではなく、小島にそびえ立つ修道院のことでしょう。
「西洋の驚異」ともいわれ、旅行好きはもちろんのこと、歴史愛好家や建築ファン、写真ファンなどからの人気も高い一大観光スポットとなっています。来訪者の数は、実に毎年300万人を数えるほどです。

建築物としての魅力は、なんといっても、さまざまに入り交じった建築様式です。
西洋の多くの教会や修道院がそうであるように、モン・サン=ミシェルも長い年月をかけて改築や増築が繰り返されてきた建物です。そのため、建築様式も一様ではなく、部分によって違う時代の様式が混在しているのです。

具体的には、主要部分はゴシック様式で、教会堂はカロリング期のもの、身廊はノルマン様式となっています。内陣はかつてはロマネスク様式でしたが、15世紀に再建されてからはフランボワイアン・ゴシック様式です。鐘楼は19世紀のゴシック・リヴァイヴァルによる建築物です。

しかし、こうしたまちまちの建築様式がぶつかり合うことなく、見事に調和しているのがまた、モン・サン=ミシェルの魅力です。
中世フランスの建築の流行と変遷を俯瞰できる建造物なのだといえるでしょう。

【潮の満ち引き】

tide

上で紹介したモン・サン=ミシェル設立にまつわる伝承のなかに、「かつては陸続きだった」というものがありましたが、実はこれは、単なる神話だともいいきれません。

というのも、この地は、ヨーロッパで最も潮の干満の差が激しい場所となっているためです。
干潮時にはじめて訪れてから満潮時の湾を眺めれば、陸が一瞬にして海になったと錯覚しても不思議ではありません。

かつてはモン・サン=ミシェルへと渡るための橋は、満潮時には海に沈んでいて干潮時にしか渡ることができませんでした。そのため、巡礼者が潮に飲まれて命を落とす事故もよくあったといいます。
「モン・サン=ミシェルへ行くなら遺書を書いてから行け」という言葉まであったほどだといいます。

もちろん、現在は観光地として充分な整備がなされていますので、満潮時であっても安全に渡ることができます。
それでも、この湾における潮の満ち引きは自然のスケールの大きさを感じさせてくれるものですから、できれば長時間滞在して干潮時と満潮時を見比べたいものです。6時間程度みておくとよいでしょう。

【元祖オムレツ】

La Mere Poulard

La Mere Poulard1

旅に料理は欠かせません。モン・サン=ミシェルといえば、オムレツを思い浮かべる人も多いことでしょう。

モン・サン=ミシェルの門前町にある「ラ・メール・プラール」(La Mere Poulard)は、オムレツ発祥の店として知られています。「プラールおばさんのオムレツ」といえば聞き覚えのある人も多いかもしれませんね。
島のなかにはオムレツを提供するお店が数多くありますが、せっかく遠くからやって来たからには、本家本元のオムレツを口にしてみたいものです。

ラ・メール・プラールのオムレツの特徴は、なんといっても巨大なことです。一見するととても一人前だとは思えない量が提供されます。しかし、あまり心配はいらないでしょう。
これでもかと卵を泡立てて焼いたオムレツは、外側はしっかりとした堅焼きでありながら、内側はトロトロのままという独特な食感なのです。そのため、大きさのわりにはあまりお腹が膨れることはありません。

もっとも、味については賛否両論あります。「ただ有名なだけであまり美味しくない」という声も多いようです。
しかしこうした反応は、われわれが想像している「オムレツ」とは見た目も味も異なるからだという側面が大きいでしょう。名前が一緒なだけの別の卵料理だと考えれば、さほど失望することもありません。
同じくこの地方の名物であるシードルを飲みながら食べるのがオススメです。

モン・サン=ミシェルとその湾へのアクセス

Charles de Gaulle International Airport

モン・サン=ミシェルへ訪れる際は、大都市パリから行くのが一般的です。パリまでは日本からも直行便がありますのでアクセスに悩むことはないでしょう。
成田空港からシャルル・ド・ゴール空港(Charles de Gaulle International Airport)までであれば飛行時間は約13時間です。

パリに到着してからの詳細なルートとしては、以下の3パターンが代表的です。どのルートも所要時間が大きく変わることはありませんので、スケジュールや予算と相談してベストな選択をしてください。

【レンヌ経由の場合】

パリのモンパルナス駅(Montparnasse)からフランス高速鉄道TGVに乗り、レンヌ駅(Rennes)で下車します。レンヌまでは約2時間半です。
レンヌ駅北口のバスターミナルからはモン・サン=ミシェル行きのバスが出ていますので、これに乗り込めば1時間半ほどで到着します。

【ブルターニュ経由の場合】

モンパルナス駅からフランス高速鉄道TGVに乗り、ドル・ド・ブルターニュ駅(Dol-de-Bretagne)で下車します。所要時間は約3時間です。
ドル・ド・ブルターニュ駅からもモン・サン=ミシェル行きのバスが出ています。こちらからは30分程度で目的地までたどり着くことができるでしょう。

【パリから直接向かう場合】

パリは大都市ですから、さまざまな観光ツアーの起点でもあります。
モン・サン=ミシェルまでのバスツアーであれば、約4時間で到着することができます。

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