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アルゼンチン北部最大の町、サルタ。
ワインの名産地であるカファジャテ渓谷や、コロニアル建築のカチ村、「雲の列車」が走るトロ渓谷など、近郊への観光拠点となる町である。
多くのバックパッカーが素通りしていきがちな町であるが、私はアルゼンチンの中でサルタが一番好きだ。
首都ブエノスアイレスから来ると、同じ国なのにこんなに文化や風土や人が違うのかと驚いた。
都会の喧騒から一旦離れて、ほっと一息つける場所。
治安もかなり良く、久々に夜でも女一人歩きが怖くない町だった。
先住民族の文化が色濃く残り、その影響が町の風景や音楽にちゃんと息づいている。
町の見どころのほとんどが中心部に集まっているため、1日あればサルタを知ることができる。
カテドラル(大聖堂)
町の中心「7月9日広場」にあるピンク色のコロニアル建築が印象的な大聖堂。
アルゼンチンをはじめ南米の町のほとんどが、中心部に広場とカテドラルを持つため、ここを拠点にして町歩きをすると道に迷うことがない。
カテドラルの内装は実に豪華で美しく、また博物館にもなっている。夜のライトアップも美しい。
私は仏教徒であるが、この神聖な雰囲気にたたずんでいると、宗教というのは本当に人々が生きていくのにかかせない軸になっているものなのだと感じる。
現代の日本は無宗教(信じるものを持たない)という人が多いが、だからこそこれだけ国が発展したとも思えるし、逆に自殺者3万人という心の弱さを作っている原因でもあるのではないかとふと考えたりした。
MAAM(サルタ高地考古学博物館)のミイラは必見
この7月9日広場には、「MAAM」というインカ時代のアンデス文明の発掘品などが展示されている考古学博物館がある。
今から500年以上も前に、6500mを超える山頂で生贄の儀式に捧げられた子供のミイラ3体(13歳の少女、7歳の男児、6歳の女児)が保存されている。
500年以上もたっているとは思えないほど、髪や皮膚、爪までもが美しく残っている。
「こんなに小さな子供が犠牲になって可愛そうだ」と思うが、最近の研究ではむしろその逆ではないかという説が有力なようだ。
子供の毛髪からは、コカの葉(コカインの原料)、チチャ(トウモロコシで作ったお酒)の成分が検出され、亡くなる1年間はリャマ肉やトウモロコシなどの豪華な食事を与えられていたという。
当時支配層だけが管理していたコカやチチャは誰にでも手に入るものではなく、神に選ばれし者だけが味わうことのできる贅沢品だったのである。
比較的貧しい家庭に生まれた彼らが生贄に選ばれることは、好きなものを食べ、薬や酒で快感を味わえる裕福な生活ができることを意味し、大きな名誉と考えられていたのではないか。
いくら神に捧げるための生贄とはいえ、大事な子供を差し出す両親の本当の気持ちはどうだったのだろうか?
いくら好きなものを食べられても、まだ小さいうちに大好きな両親や兄弟と離れることは辛くなかっただろうか?
彼らがどのような気持ちで山頂で凍え死んだか私には分からない。
しかし、表情は穏やかで、まるで子供とは思えない、何かを悟った顔のように感じられた。
カラフルな外観がかわいらしいサンフランシスコ教会
広場から1ブロックの場所に、カラフルな色使いが印象的なサンフランシスコ教会がある。
金・白・赤色の組み合わせがひときわ目立つ可愛らしい宗教建築だが、塔の高さは54mと、実は南米で一番高い教会だそう。
青い空に色鮮やかな教会が映え、町一番の写真スポットである。
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サルタの夜はペーニャで酔いしれる
サルタに来たならば、ペーニャに行かなければ損といっても過言ではない。
「ペーニャ」というのは、伝統的なフォルクローレ(歌や踊り)を楽しむことのできる音楽酒場のこと。
メインストリートにはこれでもかというくらいペーニャが並んでいるが、その中でもおすすめは「La Vieja Estacion(ラ ヴィエッハ エスタシオン)」というレストランで、鉄道駅近くにある。
ここは観光客も地元客にも人気のレストランで、サルタの郷土料理も大変美味しい。
すぐに満席になってしまうようなので、21時前には席を確保したほうがよい。
隣席が近いため、知らない人同士でも会話がはずみ、美味しいワインをシェアする素敵な雰囲気が出来上がる。
レストランにいるみんなで盛り上がり、一緒に歌ったり、踊ったり、これが明け方まで続くのである。
歌や音楽は人間が誕生したずっと昔からある文化で、国も言葉も関係なく人が繋がれる方法だと思う。
こういう伝統を守り続けているサルタの町だから、平和で温かい人が多いのだろう。
街を一望できるサンベルナルドの丘
サンマルティン公園の一角に「Teleferico」というゴンドラ乗り場があり、10分ほどで丘の頂上まで行くことができる。
観光客はほぼゼロで、地元の家族連れやカップルの憩いの場となっている。
ゴンドラで地元のおばあちゃん(もちろん英語は通じない)とたまたま乗り合わせるご縁をいただいた。
日本から一人で来た旅人の私に、必死に何かを伝えようとしてくれた。
言葉が通じなくても伝えたいという思いの大切さ、人のあたたかさ、いくつになっても自分の足で外へ出かける(旅をする)ことの素晴らしさを彼女から教わった。
そして、このゴンドラや丘の上から一望できる街の景色は圧巻で、夕暮れ時に赤い屋根がずっと広がる光景は素晴らしい。
日本の裏側にも同じように人々の暮らしが存在することを実感し、ここにもいろんな人生があるのだろうなとしみじみ感じた。
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