台湾・平蹊線沿線を遊び尽くす!猴硐/菁桐/十分/九份編

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台北(タイペイ)から程近い「平蹊(ピンシー)線」は、短くも味わい深いローカル線として今日、台湾人や訪台外国人に強い人気を誇っている。今回は、その平蹊線を1日で遊び尽くすプランを提案したい。

 

台北から、各駅停車に乗っても一時間足らずの瑞芳(ルイファン)駅。ここから平蹊線の旅は始まる。観光シーズンならば、駅のホームは既に観光客で賑わっているかもしれない。

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(写真は2つ隣の三貂嶺(サンダオリン)駅にて)

平蹊線の列車は、「電車」ではなく3両ほどのディーゼルカーだ。この車両、実は日本製。正直、運が悪い時は隣の立ち客と体が触れ合うほど混んでいるので注意していただきたい。なるべくオフシーズンに訪れるのが無難だ。

と、長々と平蹊線の説明をしておいて恐縮なのだが、最初の下車駅は瑞芳から一駅の猴硐(ホートン)だ。瑞芳〜猴硐は並行する宜蘭線の電車もたくさん走っているので、どちらの路線を利用してもオーケー。

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駅を降りると、緑溢れる気持ちの良い風景が広がっている。右側に小さく見えるのが平蹊線の列車だ。

ここ猴硐は、近年「猫村」としても有名な場所。街のいたるところに猫がいる。

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ここの猫たちはすっかり人に慣れていて、近寄ろうが写真を撮ろうが御構い無しである。それぞれ陽射しの当たる昼寝スポットで、気持ちよさそうにうたた寝をしている。私も来世はここの猫に生まれたい。

さて、気を取り直して平蹊線の旅を続けよう。今度は終点まで乗り通す。車内が空いていれば、左右の車窓に広がる風光明媚な風景を楽しむことができるだろう。

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片道50分ほどで、終点の菁桐(チントン)駅に到着。観光客たちも、思い思いに線路に降りて写真を撮っている。

左側に見える大きなコンクリート建築は、かつて石炭の積み出しに使われていたもの。この路線は昔は石炭輸送で賑わったそうだ。現在では、最上部にカフェが開設されているようだった。

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竹筒に願い事を書いて吊るすと叶う、というものらしい。風が吹くとカラカラと涼しい音をたてる。

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駅前にはレトロな街並みが広がっている。日本統治時代の建築と思しきものも多かった。

訪問日は気温が高く、商店でばっちり冷えた瓶入りのラムネを買い求めて涼をとった。しかし、日本のように瓶から直接飲むのではなく、瓶にストローを挿して飲むのがデフォルトらしい。その上品さがラムネには不似合いな気がして可笑しかった。

 

一時間ほどの滞在の後、列車で今来た線路を戻る。次に降りるのは十分(スーフェン)駅

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あまりの観光客に辟易してしまうが、自分もその中の一人なので文句は言えない。

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ここ十分の見どころは、線路ギリギリまで広がった商店街だ。普段は線路も歩道扱いで、列車接近の鐘が鳴るとみんな一斉に左右の道路に逃れる。列車は、警笛を鳴らしながらゆっくりと通り過ぎていく。

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列車が過ぎ去ってしまえば、すぐにまた線路は人で溢れかえる。なんとも愉快な光景だ。

十分では、小さな熱気球のような天燈(ランタン)上げが名物だ。色とりどりの天燈に墨汁で願い事を書き、中に火を入れて空高く飛ばす。中国語や日本語、韓国語など様々な文字が書かれた天燈が、ゆっくりゆっくりと空に消えていくのを見ると、何とはなしに願いが叶いそうな気分になるものだ。

なお、天燈上げは雨天の場合はできないのでご注意を。

さて、観光客の喧騒の届かない場所に、十分のもう一つの観光スポットがある。かつての炭鉱跡を活用した「新平渓煤鉱博物館」だ。

駅からだと徒歩30分くらい掛かってしまうが、十分の街の中には電動スクーターの貸し出しをしている店もあるので、それを使えば随分と楽に到達できるだろう。道が少々わかりにくいので、「新平渓煤鉱博物館」で地図検索してから訪れることをお勧めする。

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新平渓煤鉱博物館では、大昔に日本で製造された電気機関車がいまだ観光用として残っている。黄色の機関車の側面には、確かに「ニチユ」というカタカナが。これは日本輸送機(現・ニチユ三菱フォークリフト)という会社の略称。

運賃を払ってへろへろの客車に乗り込むと、歩くくらいのスピードで走りだす。線路もゆがんでいて心許ないが、この速度なら万が一脱線しても怪我には至らないだろう。

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係員さんに頼んで記念写真を撮っていただいた。ご覧の通り、お猿の電車(死語かもしれない)並みに小さな車体だ。

 

さて、十分駅に戻り、再び列車に乗り込む。路線の始点・瑞芳駅まで戻ってきたら、この日最後の観光地へ。

駅前を出て左に曲がったところのバス停からバスに乗り、九份で下車。

バス停の先には「九份老街」の看板があり、細い道の両側に多種多様な店が連なっている。

 

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歩き疲れて腹が減ったら、適当な店を選んで入ってみるのも面白い。筆者のお勧めは、入り口から割と近い位置にある「九份傳統魚丸」という店だ。ここの魚肉団子スープはなかなか美味しい。

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九份の街は坂道や曲がり角が多く入り組んでおり、初見ではかなり戸惑うかもしれない。しかし、それも一興。見知らぬ街をゆっくりと歩きながら、街の雰囲気を楽しんでほしい。

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街を見下ろす位置にあるお寺。もちろん参拝は自由だ。伝統的なスタイルの建物に電光掲示板を付けてしまうのが面白いが、台湾では意外とよく見られる光景である。

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いつ行っても猫が微睡んでいる場所がある。商店街から外れた裏道にあるため、あまり知られていないが、その静けさを猫が好んだのかもしれない。

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春には桜が美しい。急斜面にへばりつくようにできている街を、階段を昇り降りして巡るのも楽しいものだ。

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日が沈む。

さて、台湾に詳しく無い方でも、「千と千尋の神隠しのモデルになった街が台湾にある…」などという噂話くらい聞いたことがあるかもしれない。実はここ九份こそ、その噂の街だ。

辺りも暗くなったことだし、満を持して千と千尋スポットへ行くとしよう。

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中心の通りから少し斜面を下った場所が、観光ガイドなどで有名なこの場所だ。日本人で溢れかえっているので、地図がなくても分かるかもしれない。筆者自身観光客の多い場所は好きではないが、それでもこの景色は一見の価値があるように思える。

心ゆくまで写真を撮ったら、瑞芳駅へ帰るとしよう。

しかし、ここで一つ問題が生じる。バス停は同じようなことを考える観光客で既に満員、バスが来ても積み残しが発生する有様だ。そんな観光客の足元を見るように、タクシーの運ちゃんが高値で集客している。

もしバスの運転士に「満員だ」と言われた場合にも、「瑞芳駅まで乗せてくれ」と言うと乗せてくれる場合がある。筆者もこれで命拾いしたことがあるので、是非覚えておいていただきたい。

瑞芳から電車に揺られて台北まで戻れば、慌ただしくも楽しかった1日の終わり。足の疲労感も心地よく、ホテルのベッドにダイブした。

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