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ほとんどメキシコ? アメリカとメキシコが混ざった国境の町~エル・パソ/アメリカ・テキサス州
歩いて渡れる程度の川にかかる橋が国境となっているエル・パソ。当然、多くのメキシコ人が暮らし、行き来し、文化もメキシコ色が濃い。
ここを目的地とする旅人の多くは、ボーダーを越えることに興味を持っている。それは、アメリカのボーダーラインであり、メキシコのボーダーラインでもある。
国境の街
アメリカ各地で多くのメキシコ人を見かけるが、エル・パソはほとんどメキシコか? と思わせるほどメキシコカラーが濃い。公用語も英語とスペイン語。街で見かける看板や売られる雑誌、店のメニューなどにもスペイン語が幅をきかせている。
それもそのはず、アメリカとメキシコを結ぶ国境沿いの街なのだ。そのため、アメリカ旅行をする旅人たちの中には、エル・パソを訪れて、隣国メキシコの雰囲気を感じ取ろうとしたり、実際に国境を越える人も多い。
ダウンタウンと国境付近
エル・パソのダウンタウンは、多くのアメリカの地方都市と同じで、活気にあふれているとは言い難い。静かなオフィス街とゴーストタウンの中間といった感じだ。
歴史的建造物が何件か残されているものの、それらしき表示もなく、建物こそそこにあるが、内部はスーパーマーケットや洋服店などになってしまっている。
西部劇の舞台にもなったエル・パソだが、街中にそんな面影はほとんど残っていないのが現実だ。
しかし、国境付近は違う。エル・パソ通りをメキシコ側に向かって歩いていくと、道路の両側はぎっしりと商店が埋まり、アジア系の店員がメキシコ人たち相手にスペイン語でやり取りしてにぎやかだ。
さらにスタントン通りを下りると、リオ・グランデ川にかかるスタントン橋の検問所に到着。いとも簡単に越境できてしまう。
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エル・パソとシウダー・ファレスの結びつき
アメリカとメキシコの国境線となっているリオ・グランデ川の両岸は、スペインの植民地として誕生し、メキシコ独立革命後の独立宣言後には、メキシコの一都市として存在していた。
しかし、アメリカ・メキシコ戦争の結果、リオ・グランデ川を国境とすることが決まり、アメリカ側には多くのアメリカ人が入植し、発展していった。特に、鉱産資源が豊富だったこと、鉄道がこの地を通りアメリカ国内の輸送網の一部となったことから、その発展は急速に進み、メキシコ川のシウダー・ファレスと格差が生じていった。
シウダー・ファレス観光
エル・パソを訪れる旅人の多くが、国境を越えてメキシコ側のシウダー・ファレスの観光を楽しみにしている。
アメリカからの入国者はほとんどが日帰りでエル・パソへ戻る。実際にこれといって有名な観光材料はない。しかし、物価の低さは格別。ミッション見学やオープンマーケットの買い物、銀製品などの購入が楽しみといえる。
ただし、少し前までシウダー・ファレスは世界一危険な都市として名を知られていた。麻薬・誘拐・殺人が日常的に身近に起きている都市であり、国境近辺を除いて、観光客がフラっと立ち寄るような街ではなかった。
近年になって、犯罪発生率はかなり下がってきているが、治安に不安があるのは変わりない。警察や兵士による検問もある。そして、銃を持っているのは、彼らだけではないことも覚えておこう。
ミッション・トレイル
エル・パソ内の観光は徒歩だと街中だけに限られてしまうが、レンタカーすれば行動範囲がぐっと広がる。
「ミッション・トレイル」は、17世紀前半にスペイン人がキリスト教を広めるために建てた「ミッション(伝道所)」が3つある9マイルの古い街道のこと。
「ミッション・イエスタ(Mission Ysleta)」は、白い壁を赤茶に縁どり、丸いドームの上に真っ白な十字架が輝くシンプルで落ち着いた外観を持つ。
「ミッション・ソコーロ(Mission Socorro)」は、お城のような形をした壁に教会がくっついたような建造物。
「サン・エリザリオ教会(San Elizarion Chapel)」は、エル・パソの観光パンフレットなどでも見かける有名な建造物だ。
いずれも内部見学可能だが、敬虔な信者たちの拠り所として現在も使用されている空間である。祈りの邪魔にならないよう気をつけたい。
シーニック・ドライブ
エル・パソ市民たちに「一番のおすすめは?」と尋ねればまずここが一番に口に上るだろう「シーニック・ドライブ」。
地元でも有名なスポットで、その名の通り、風景それも夜景を楽しむドライブコースだ。
高い建物が輝く摩天楼とは異なり、柔らかな生活色の電灯が地平線まで続く夜景には不思議な温かみがある。
ホワイトサンズ国定記念物
雪花石膏でできた砂丘が広がるホワイトサンズは、アメリカの国定記念物に指定されている。
かつて、巨大な湖の底だったホワイトサンズには石膏を含んだ泥が堆積していた。石膏は本来自然の中では泥のような粘度のある状態であることが多いというが、現在はサラサラの砂となっている。石膏が結晶状態になるまで乾燥してしまったのだ。
エル・パソから2時間のドライブで辿りつくホワイトサンズは、厳しく管理されているため、砂丘への進入は時間が制限されている。また、デューンズ・ドライブと呼ばれる砂丘内のドライブコースから外れての行動も原則禁じられている。
ただし、ビジターセンターを出発点として、4つのトレッキングコースが整備されていて、車いすやベビーカーでのアクセスが可能なものもある。もっとも長距離のコースでは、安全のため出発と戻りを報告する義務がある。
また、砂丘内は天候や体調の悪化によって遭難する事故が起こりやすい。ビジターセンターを出発する前に注意事項をよく確認しておこう。
カールズバッド洞穴群国立公園
「カールズバッド洞窟」をはじめとする約100か所の洞窟がある世界遺産。エル・パソからは4時間ほどのドライブだ。
石柱やつららが無数にぶら下がり、カーテンのようになった洞窟内は、個人でもレンジャーのツアーでも見学できる。公開されているエリア内であれば安全だ。一部の洞窟ツアーは本格的な探検スタイルであり、体力もある程度の技術も必要となる。
洞窟内の不思議な石灰の生成物には、「魔女の指」、「妖精の国」、「太陽の寺院」など、センスある名前がつけられていておもしろい。人工的に造られたのではない、その形の不思議さや内部の広さにも驚かされる
また、「カールズバッド洞窟」はコウモリの洞窟としても知られている。夕方、コウモリの大群が飛び出していく様子には圧倒される。
洞窟は数が多いだけでなく、それぞれに非常に広く、複雑なため、現在も探検・研究活動が続いている
タコスにチリビーンズ
アメリカでもっともよく食べられているものの一つが、「ハンバーガー」。どんなに人の気配が少ない道路であっても、数百キロごとにガソリンスタンドとバーガーショップは必ず存在している。
エル・パソにもバーガーショップはあるが、多く見かけるのは当然メキシカン料理。レストランもカフェもメキシカンが多く、タコスショップも至るところにある。
タコスは、柔らかなトルティーヤで肉や野菜をくるんでメキシカンソースをつけて食べるもの。固いパリパリした大きなコーンチップもまた、チーズディップやチリディップで食べるとおいしい。
そして、豆を使った煮物も多い。赤や青のチリを使ったチリビーンズは、店によって味が異なる。タイやインド料理の辛さとは違ったホット&スパイシーを味わってみたい。
エル・パソまで
周囲は砂漠に囲まれているため、長距離バスやアムトラックを使って訪れる場合には、かなりの時間がかかる。
そのため、アメリカの都市から国内線を使うことが多い。
最後に
アメリカの他の都市とは違う独特のメキシコカラーも持ち、ボーダーの先の危険なメキシコ、郊外の大自然など、時間かけて観光することも可能であり、できればレンタカーを使って回りたい。
そこを訪れた人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか? あなたの旅の話を聞かせてください。
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