旅をすることの意味~10年間世界を旅して分かった事

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14183795_1045154318933097_5327776344914490396_n「自分にとって旅をすることとは」

旅人が一度は考えることではないだろうか。

私は18歳の時に初めて日本を飛び出してロシアを訪れ、それから10年以上、定期的に世界を見るということを続けてきた。

ロシア、ウクライナ、オランダ、タイ、カンボジア、ベトナム、シンガポール、ハワイ、アルゼンチン、チリ、ボリビア、ペルー、メキシコ、トルコ、ヨルダンなど・・・

友人や仲間と一緒にリゾート地を旅行することももちろんあったが、やはり自分にとってしっくりくる旅のスタイルは、「一人旅・安宿・途上国」だった。

「なぜ一人旅なのか?」「なぜ危険と言われる国へわざわざ行くのか?」「どの国が一番良かったか?」「世界観・価値観は変わったか?」

幾度となくされてきた質問だが、正直自分で納得のいく答えが未だに見つからない。

なぜ見つからないかというと、漠然としたものが旅をする理由だったから、当然である。

言葉では説明のできない「なにか」を求めて旅をしてきた。

「旅をすればなにかものすごい感動が得られるのではないか」「世界を見ることでなにか幸せに気付くのではないか」「旅をすることでなにか生きる意味が見つかるのではないか」

結論だけ言うと、すべてYESである。

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ずっと憧れだったマチュピチュ遺跡を見たときは、めちゃくちゃ感動した。

紛争やテロが続くトルコやヨルダン、ロシアを訪れたときは、日本という国がいかに安全で特別かということ、日本に生まれ育ったことが本当に有り難き幸せだということに気付いた。

カンボジアやボリビアなどは、いわゆる発展途上国と言われる国で、物質的には豊かではないかもしれないが、精神的なパワーをひしひしと感じる国だった。そのシンプルな生活の中に「生きる」ということを考えるきっかけがあった。

しかし、旅で得られるその感動や幸せは永遠に続く普遍的なものだろうか。

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仏教国ブータンに学ぶこと

発展途上国で、「日本では毎年3万人以上が自殺をしている」という事実を言うと、皆びっくりする。

こういう国の人々は、お金や仕事、モノがないことが不幸だと思っている。

だから、お金も仕事も医療も科学も健康も手に入る豊かな日本という国が、実は幸せになっていないことに驚くのである。

こんな小さな国で年間3万人が死んでいるというのは、結果だけ見れば戦争と同じである。

この事実は、モノ=幸せにはつながらないということをはっきり示している。

一方、ブータンという国は経済的にはそれほど裕福ではないが、チベット大乗仏教を多くの人が信仰する自然豊かな国である。

GNH(Gross National Happiness)というものを提唱し、GNP(国民総生産)で測られる経済的な成長よりも、国民の幸せ度を上げることを重視している。

2005年の国勢調査では、国民の97%が「自分は幸せである」と答えたのは有名である。

そんなブータンも、近代化が進み、携帯電話やパソコン、自動車など便利なものが増えてきたことによって、その幸福度が下がってきたというデータもあるが、「仏教があるから幸せ」と答えるブータン人がいたことがとても印象に残った。

仏教によって、他と比べる「相対的な幸せ」と、自分の心の中にある「絶対的な幸せ」の違いを知らされているからではないかと思う。

ブータンは本来の仏教、つまり、「生きる人のために説かれた本当の仏教」が正確に伝わっている国のひとつと言われている。

日本も同じ仏教国である。

しかし、その仏教はもはや死人のためだけになりつつあり、生きる喜びとして考えられる人ははたしてどれだけいるであろうか。

今日本が直面している問題は、本当に真剣に向き合わなければいけない問題である。

「本当の幸せ」などない、「生きる意味」などないという結論を出すことは非常に危険なことで、 私たちそれぞれがまず、自分の心を見つめなければこの苦しみからは抜け出せない。

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旅の中に本当の幸せはあるのか

私が旅をする理由は、後付けになるかもしれないが、「本当の幸せ」を見つけるための「手段」であるということ。

旅そのものに「本当の幸せ」はない。

しかし、旅をする価値は間違いなくある。

旅を通して、孤独と向き合い、自分の心の奥底にあるものに「気づく」こと、そして偏見や差別、執着のない心でありのままの現実を見られるようになること、今求めている幸せが自分にとっての幸せではなく、人類すべてにとっての幸せなのかを考えることが、絶対に変わることのない「本当の幸せ」への最短の近道なのだということがだんだん分かってきた。

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