春の訪れはグラウンドホッグのご機嫌次第?グラウンドホッグ・デーに参加

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春の訪れは冬眠から覚めたグラウンドホッグのご機嫌次第「グラウンドホッグ・デー」(Groundhog Day)/アメリカ、カナダ

冬眠から目覚めた動物の挙動から、春の到来を占うという、なんともファンタジーなイベントが、アメリカとカナダで今も続けられています。

日本にも、ある地方では「カエルの冬眠の穴が深いと冬の寒さが厳しい」という言い伝えがあるほか、虫が冬籠りしていた穴から這い出してくる「啓蟄」という春の始まりを表現する言葉もあります。

冬眠からの目覚めを無条件で喜びと結びつける日本と、冬眠からの目覚めと春の待ち遠しさとを絡めて占いにしてしまった西洋の文化とでは、若干着眼点は違うようですが、春を待ち望む気持ちは同じですね。

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グラウンドホッグ・デーの特徴

現在もっとも有名なグラウンドホッグ・デーは、ペンシルバニア州のパンクサトーニーのもの。

ここでは、「特殊な秘薬によって永遠の命を持つ」とされるグランウンドホッグが占いを行います。その名は「フィル」。フィルが不死かどうかはともかく、パンクサトーニーではかなりの重要動物であることは確かです。なぜなら、フィルは常にフィルのためのクラブ会員によって万全の飼育体制に置かれているからです。

そんな彼の出番は1年に1度。2月2日のグラウンドホッグ・デーの占いです。その日、フィルは街の公園に連れ出され、そこでウロウロ。その様子をもとにクラブ会員たちが春の到来を占うのだそうです。

ただ、フィルは冷暖房完備の飼育場で飼われていて冬眠はしていない上、占いの内容もフィルが公園に連れてこられる前にクラブ会員がフィルから聞きだして作成済み。

何やら、堂々たるインチキの匂いがプンプンですが、要するにグラウンドホッグを理由に春を迎える祭りを開催したいという人のわがままがそのまま形になったところこそ、この祭りの特徴といえそうです。

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グラウンドホッグ・デーの開催会場・開催日

アメリカ・ペンシルバニア州のパンクサトーニーで開催されるグラウンドホッグ・デーがもっとも大きく有名ですが、同じペンシルバニアのクアリービルやニューヨーク州のスタテン島、アラスカなどでも行われています。また、同じ北米のカナダ・オンタリオ州のチャックで行われる祭りも多くの観光客を集めています。

占いが行われるのは、グラウンドホッグが自然に冬眠から目覚めて巣穴から出てくる日ではありません。あらかじめ2月2日と決められています。2月2日は、冬至と春分の中間地点に位置づけられるキリスト教の聖燭祭で、グラウンドホッグ・デーには古いキリスト教の祭事も関係しているようです。

実際の占いは日の出とともに、グラウンドホッグを巣箱から引っ張り出して始まります。

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グラウンドホッグ・デーの歴史

冬眠中の動物は一度冬眠から目を覚ましても、外界がまだ寒いと再び巣穴に戻ってしまうことがあります。これを西洋では、外で自分の影を見て驚いたからだと考えたそうです。

影がくっきり見えるということは日射しがあって暖かなことを意味するのではないかと思いきや、寝ぼけているのか、臆病なのか、影にビックリしてもう一眠りに戻ってしまうだとか。

実際には、ドイツの伝説にある、農民たちが種まきの時期を判断するため、ハリネズミやマーモットなど地リスの冬眠の様子を参考にしていたことが関係しているといわれます。そのため、今もマーモットの仲間でありアメリカに多く繁殖しているグラウンドホッグが占いの主役を担っているのです。

ドイツからアメリカへとこの文化をもたらしたのは移民たち。少なくとも1840年頃には、グラウンドホッグの占いを行っていたとのこと。町をあげての祭りとなったのは1887年、その後は変わったイベントが好きなアメリカ人の間で話題となり、徐々に規模が大きくなっていきました。

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グラウンドホッグ・デーのイベント

グラウンドホッグ・デーは、何よりも早く春の到来を教えてくれるかもしれないドキドキとワクワクの日です。

パンクサトーニーの祭りでは、フィルを囲むクラブメンバーたちが、夜明け前からタキシードにシルクハットという正装姿で、占いの開始を待ちます。

クラブ会長がフィルを巣穴から引きずり出して抱え上げ、広場の特設ステージに上がると、同メンバーが「占い結果」を読み上げます。フィルにしてみれば年に1度のお仕事デーですが、迷惑極まりないといった表情です。

集まった2万人以上といわれる観客たちは、まだ「春遠し」といわれればガックリと、「春近し」といわれれば歓声をあげます。

さらに、その占い結果は全米のテレビやニュースで流されます。占いの結果を信じているわけではなく、季節行事として「もうグラウンドホッグ・デーなんだ。春ももうすぐだな」と感じることに喜びを見出しているのでしょう。

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グラウンドホッグとは

グラウンドホッグとはマーモットの一種で、一般的にはウッドチャックと呼ばれているそうです。猫くらいの大きさのネズミによく似た姿をしています。日本で人気のプレーリードッグによく似た生き物です。

マーモットの多くは山や岩場に生息していますが、グラウンドホッグは草原の地下にトンネルを掘って暮らしています。グラウンドホッグという名前は力強い前足の爪で地面に穴を掘るところからつけられたそうです。

そんなグラウンドホッグは、10月から2~4月頃まで完全な冬眠をします。そして、冬眠から目覚めるやいなや繁殖行動に入ります。この行動パターンが西洋の「春」のイメージにピッタリなのです。

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一番の見どころ

グラウンドホッグによる占い。これが正しい見どころです。

ヤラセが横行しているとの情報もありますが、地域によっては、実際にグラウンドホッグを巣穴代わりの巣箱から出てくる様子で占っています。

この占いで問題になるのは「天気」と「影」です。なぜなら、グラウンドホッグは、自分の影を見るとびっくりして巣穴に戻ってしまうといわれているから。曇りや悪天候なら影が薄いはずなので、グラウンドホッグはそのまま冬眠から目覚めます。すなわち春はすぐそこ。もし天気が晴れだと、影はくっきりと見えてしまい、驚いたグラウンドホッグは巣穴へと逆戻り。この場合は春の訪れまでまだ6週間はかかるとされます。

グラウンドホッグをはじめとした小動物の多くはとっても臆病です。自分の影にさえおびえてしまう性質を利用した、でも、開催日時が決まっている以上、占い結果はお天気次第という、矛盾だらけのイベントです。

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まとめとして

2016年のグラウンドホッグによる占い結果は、「春近し」でした。

2月2日は日本でもアメリカでもまだまだ「寒」の真っ最中。あちこちで大雪やブリザードのニュースを聞く時期です。そんな暗くなりがちな真冬に(たとえヤラセであったとしても)「もうすぐ春だよ」といわれると、ほんわかとした気持ちになります。それこそが、この祭りが長く続いてきた理由ではないでしょうか?

日本でも、クマの冬眠から覚めるのが早いと話題になることがありますが、これは、山歩きや作物への被害面で「危険」を意味します。クマが早起きするなら春は近いという意味でもありますね。

これこそが、どちらかというと物事を悲観的な方向に考えて、被害を減らそうとする日本文化と、超楽天的な思考が根底にあるアメリカ文化の違いなのかもしれないと感じました。

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