砂でできたエコリゾート自然遺産~フレーザー島に行ってみたら

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砂でできたエコリゾート自然遺産~フレーザー島「Fraser Island」/オーストラリア・クイーンズランド州

ブリスベンの北300km沖合につけられた巨人の足跡のような島、それがフレーザー島。

南北に約120km幅は25kmの細長い島で、そのほとんどが砂でできている。砂島としては世界一の大きさだ。

原住アボリジニたちが「クガリ(パラダイス)」と呼んだ島は、今も豊かな自然を生かした天国としてリゾーターたちに愛されている。

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マッケンジー湖

キレイに掃除をして水を張ったばかりの巨大な池? そんな気がするほど透明度が高くキレイなのが、島最大のマッケンジー湖。

日本にも他国にも透明度の高い湖はたくさん存在するが、深さを考慮しないなら、おそらくダントツだろう。たとえ曇っていても、雨が降っていても、水の中は曇ることがない。

あまりに透き通りすぎていて、深さを感じることができないため、岸から離れて泳ぐのに不安を覚えるかもしれない。底知れない感じがするのだ。

真っ白な砂浜と真水の美しい湖の組み合わせは、一葉のポストカードそのまま。自分も景色の中に溶け込んでしばし浮世を忘れて過ごしたい。

また、マッケンジー湖周辺は野生のディンゴの生息地としても知られている。そのため、定められた場所を除き、このエリアでの飲食は原則禁止。彼らを刺激するような行動も控えたい。

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イーライ・クリーク

フレーザー島内で最大規模の淡水川。白い砂の川底に透き通った湧水が悠々と流れる様子は、見ているだけでも涼やか。

実際に手足をつけてみると分かるが、水温が低く夏場は最適な避暑エリアになる。

川辺には遊歩道が設置されていて、のんびり歩いて川上に行き、川に入って、水遊びをしながら下ってくるというのが、イーライ・クリークの楽しみ方だ。

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シャンパン・プール

このステキに美味しそうな名前を持つ水たまりは、ビーチに岩が並んであちこちに潮だまりを作っているのだが、そこに波しぶきがうちつけられて泡になった様子をシャンパンに見立てている。

見るだけでなく、そのシャンパングラスの中に入って、頭から潮シャンパンの泡をかぶるというちょっと激しい楽しみ方に挑戦すると、溺れそうながら、泡だらけの波にもてあそばれる不思議な感覚を味わえる。

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自然のサンド・アード

島のほとんどが砂地のフレーザー島だが、一部には火山岩の岩肌を見ることができる。

ティーワ・サンズは、風化によって削られたそんな火山岩たちのなれの果てだが、その特徴は色にある。鉄を含んだ赤やオレンジや茶、ミネラル分の黒や灰が、砂の白に映えて恐ろしいほど美しい。

もし絵を描いて砂に色をつけるとしたら、白か灰色を選ぶ人が大半だろうが、ここで見かける岩の不思議な色と形の集合体は、「カテドラル(大聖堂)」と呼ばれることからも想像されるように、大自然が作りだした偉大なアートとしかいいようがない。

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難破船マヒノ

フレーザー島の楽しみのほとんどは「自然」にあるが、唯一人口的な観光名所として人を集めているのが「マヒノ」と呼ばれる難破船だ。

難破船は海岸線近くで水没、もしくは半水没しているのが相場だが、ここでは干潮によっては砂にめり込んだその姿は完全に空気中に晒される。

今は見る影もなくボロボロになっているマヒノだが、往時には400人を乗せてニュージーランドとカナダの間を航海していた。第一次大戦時中は病院船として活躍、戦後には再び客船に復活したものの、現役を引退するにあたり、日本へと売却されたという過去を持つ。

ところが、マヒノは移送中に悪天候のためフレーザー島近海で砂浜に打ち上げられ、修復不可能に。その後第二次大戦中には、軍の演習で「的」として使われたという紆余曲折ぶり。

海に戻ることもできずボロボロのまま放置されているマヒノは、今では赤錆に覆われたガラクタ船。だからこそ、真っ白な砂浜と真っ青な海にドカンと埋まったその姿は、あまりに異質すぎて目を止めずにはいられない。

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4WDドライブ

島の周囲を取り囲む砂浜砂丘は、ビーチとしての役割だけでなく、時には滑走路になり、時には高速道路の役割も果たしている。

世界のビーチの多くは車の乗り入れが禁止されているが、フレーザー島では開放されているビーチもあり、四駆での砂浜ドライブを体験できるのだ。

ツアーの一部としての体験もあるが、レンタカーも可能。ただ、フレーザー島は車の乗り入れに厳しい制限が行われているため、オーストラリアから乗り入れるのは難しい。

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エコリゾート体験

「エコ」をテーマとするリゾートやプログラムもたっぷりと用意されている。

5000年もの歴史を持ちながら、現在はほとんど現地にはいない先住民アボリジニたちの島での長い生活の記録を訪ねたり、350種を超える野鳥の観察、オーストラリア固有の犬の仲間ディンゴとの出会い、カンガルーやワラビーたちの自然な姿などを間近に感じたり見たりしながら、キャンピングやトレッキングで、フレーザー島をガッツリと味わうことができる。

また、特別なリゾートに泊まらずとも、ツアーに参加しなくとも、果てしなく続く砂浜を眺め、遮るものが何もない星空を見上げ、熱帯雨林を通り抜ける風を感じるだけでも、十分にその自然遺産の素晴らしさに感動できるだろう。

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ホエールウォッチング

ザトウクジラの繁殖・子育てポイントとなっているため、ホエールウォッチングには最適なポイントに恵まれている。

8~10月頃には、砂浜からでもホエールウォッチングができる距離感で、ザトウクジラに出会える。

ホエールウォッチングのツアーは全て政府の許可制。クジラと環境に与える影響を最小限にとどめるための措置で、ツアー価格にもクジラ保護や調査費用が含まれているため、若干高め。それでも、シーズン中のクジラ遭遇率はほぼ100%。

若々しい青年クジラ、巨大なリーダークジラ、親子クジラなどだけでなく、中には白鯨の姿が混じることもあるらしく、ジャンプやブリーチといった彼らの特有アクションとともに、楽しみなポイントとなっている。

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ドルフィン体験

ザトウクジラ以上に遭遇率が高いのがイルカたち。1年中島の周囲で人懐こい姿を見せてくれる。

ボートでウォッチングをするのもいいし、シュノーケリングやダイビングスポットの選択によっては、最接近も可能。天然の癒しを得られるチャンス。

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熱帯雨林トレッキング

世界的にも珍しい、砂地の上に形成された熱帯雨林は、それほどの高さを持たないブッシュタイプ。そのため、日の光がブッシュの隙間から地面の砂地にまで届き、ブッシュの中は木や草の緑が濃厚な「グリーン地帯」を形成している。

白いはずの地面の砂も緑、空気も緑、空を見上げても緑。

そんなブッシュの隙間を縫うようにして作られたトレッキングコースを歩くには、ガイドと一緒がおすすめ。

野生動物とのミーティングポイントに案内してもらえるのはもちろん、安全かつ最接近する方法を教えてもらえる。

また、アボリジニたちがカヌーを切り出した木のあと、食事になった貝のからなどのフレーザー島の歴史の解説も受けられる。数時間から1日たっぷりまでコースも選べるが、基本的に平坦なので、あまりきつくないのも嬉しい。

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最後に

オーストラリアの東海岸に位置する都市ブリスベンから高速ボートで1時間。それだけで、パラダイスに足を踏み入れることができる。

ただしそこにあるのは、華やかなナイトライフではなく漆黒の闇と満点の夜空であり、お土産屋や客引きではなく、不思議な色形の岩やボロボロの難破船と色鮮やかな鳥たちだ。

温暖な気候を生かし、通年エコツーリズムを体験できるフレーザー島は、オーストラリアからの日帰り客も多く、日中は多くの観光客で賑わうが、早朝や夜には、都会育ちならちょっと怖くなるような静寂と獣たちの気配に包まれる。

街とは違う、一人歩きの怖さは肝試しのよう。でも、そのドキドキは実はワクワクにつながっている気もする。

そこを訪れた人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか? あなたの旅の話を聞かせてください。

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