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パリの汚さには我慢ならない! パリはどうすればキレイになるのか?
清潔好きで知られる日本人。日本を訪れる外国人観光客たちは、その「超」がつくキレイさに驚きの声をあげます。
でも、日本人にとってこのキレイさは当たり前。では、外国はそんなにも「汚い」のでしょうか? 日本人に人気の旅先であるパリの例を見てみましょう。
パリの汚さにキレた?
海外メディアは、「日本人にとってパリは汚すぎる!」と題し、「東京の旅行会社が、クリーン・アップ・オペレーションを開始した」と報じています。
実際にこのお掃除大作戦が行われたのは2016年3月の中旬の週末。日本人観光客が気持ちよくパリを観光できるようにと旅行会社から派遣された社員たちがお掃除に取り組んだそうです。
テロの影響を受けて日本人旅行客数が激減しているとされるパリですが、その厳しい現実をしっかりと受け止めているのは、パリの当局ではなく、日本の旅行会社だったようです。
その証拠に、パリ当局のスポークスマンはこのお掃除大作戦に対して、「日本人たちは、“特”に清潔好きな日本人のためにパリを“もっと”キレイにしたいと言う。だが、近年のパリは、世界でもキレイな国の一つになっているんだ」と語っています。
それが事実かどうかは、実際に訪れてみれば明らかです。
パリがキレイにならないのはなぜ?
実は、4年ほど前にも、「パリをキレイに!」というキャンペーンが繰り広げられました。この時の主催者はパリ当局です。
そのきっかけとなったのは、2012年オリンピック開催地にパリが選ばれなかったこと。パリっ子たちは、表だって口には出さなかったものの、「街が汚かったから落ちた」と考えたのです。
そう、自覚はあったのです。それにも関わらず、この作戦も失敗に終わり、パリの街は相変わらず。それどころか、より一層「汚さ」を増しているとさえいわれています。その理由は、パリっ子たちのマナーの悪さにあるとも考えられているようです。
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「パリっ子は礼に欠き、取りつきにくい」
よく言われるのが、「パリっ子はプライドが高い」という言葉です。
たとえ英語が話せても英語を話せないフリをしたり、観光客が道を尋ねても、フランス語で答えたりするところから、自分たちの言語を含む文化に非常に大きな誇りを持っていると考えられているのです。
それに加えて、多くの日本人観光客がもつ共通の意見でもあり、定着しつつあるとされるのが、「パリの人たちは礼儀を知らないし、なんだかツンケンしている」という認識。
実際のところ、パリは文化・芸術面には秀でているため、観光の目的とされますが、滞在中のホスピタリティの点では苦情を申し立てる声が多いのも現実です。
私がパリで道に迷った時、カフェの給仕や巡回中の警官、通りがかりのパリジャンなど何人もに声をかけましたが、言葉の壁にぶつかったり、面倒くさそうに首を振られたりして困り果てたことがあります。そんな私を最後に助けてくれたのは、パリを旅行中のアメリカ人でした。
あくまで一例であり、すべてのパリっ子にあてはまるわけではありませんが、パリでムっとする体験をしたという日本人も少なくないようです。
パリを汚すのはパリっ子
日本の街や道がキレイなのは、日本人がゴミを捨てず、積極的に掃除を行うからです。
そしてパリの街や道が汚いのは、パリっ子たちがゴミを捨てるからです。ゴミマナーに問題があるのです。
パリっ子たちは、パリがスタンダードよりも汚いのを知っています。そして、それを嬉しいことではないとも思っています。でも、それを解決するために十分な行動はしていません。
それどころか、みんなが捨てるから、どうせゴミだらけだから、という無責任さで街をますます汚してしまっている傾向もあります。
パリにあって日本にはないものは?
答えは「ゴミ箱」。
日本の街にはほとんどゴミが落ちていません。それは人がゴミをゴミ箱に捨てるからではありません。なぜなら、今の日本のパブリックスペースではゴミ箱をめったに見かけないのです。これは、テロを防止するための策だそうです。
では、日本のゴミはどこに行くのかというと、ほとんどの人が持ち帰るのです。ポケットやバッグの中にためておき、時にはオフィスへ、時には自宅へと運んでから捨てているのです。
日本人にとって「ゴミ箱がない」は「ゴミを捨てられない」に等しいのです。ポイ捨てする人がいないわけではないことは、道路脇の植え込みなどを見ればわかりますが、それでも、ゴミ箱がないならその辺りに捨てておこうと思う人は決して多くないのです。
では、ゴミ箱を撤去すればパリもキレイになるのか?
対するパリでは、街角でも、駅などでも大きなゴミ箱を見かけます。もちろんゴミ箱はゴミ箱として機能していますが、ゴミ箱以外の場所にもゴミはたくさん捨てられているのです。
「ゴミ箱がなければ、その辺に捨てるしかないだろう?」という理屈もあれば、「ゴミをゴミ箱に捨てる」という単純なルールをきっちりと守ってもいないわけです。
そのため、ゴミ箱の有無は必ずしも通りのゴミの有無に直接関係しません。東京をまねてパリからゴミ箱をなくしても、街はキレイになるどころか、もっと汚くなってしまうでしょう。
汚い都市は他にもあるけれど
世界を見渡せば、パリ以上に汚い街は確かにたくさんあり、「パリは世界でもキレイなほうだ」という主張も必ずしも謝りではないかもしれません。
ただしそれは、先進国であり観光地でもあるパリの言い分としてはまかり通らない気がします。
問題は「キレイさ」をどれだけ重要視するか
ゴミ箱の有無がゴミの散乱の有無につながらないのだとしたら、ゴミを失くすには何が必要なのでしょうか?
それには、冒頭の海外メディアの報道に対する海外掲示板のコメントにヒントを見かけました。
「日本はキレイさにすごくこだわっている。ゴミ箱がなくて、みんな持ってかえるからだろう」というコメントに対して、「そうじゃなくて、文化だよ。清潔さの重要性を知っているんだ」とのレスがついています。
そう、ゴミがポイ捨てされるか、街をキレイに保てるかは、「キレイ」を保ちたい、「キレイ」が当たり前という日本の文化が大きく関係しているわけです。
パリの街をキレイにするには
すると、パリの街をキレイにするためには、ゴミ箱の設置を増やすのでもなければ減らすのでもなく、お掃除大作戦を繰り返すだけでも十分ではなさそうです。
パリっ子たちの「ゴミ」への認識、「キレイ」の重要度のアップという認識革命が必要なのです。
これは一朝一夕には解決できそうにありません。
この問題は、パリだけでなく、世界各地の大都市が共通して抱えている問題でもあります。
まとめとして
パリっ子たちは、パリが汚いことは知っていても、他人である日本人に指摘されるのはプライドが許しません。また、日本人が掃除をするといえば、それはパリが汚いからではなく、日本人がキレイ好きすぎるからという理由をつける必要があります。
「日本人がやるなら、パリっ子もここらで重い腰をあげてパリの街をキレイに掃除しようじゃないか!」と立ち上がることはありません。残念ながら、「それほど汚くないさ」とうそぶくばかりなのです。
ようするに、今のところ自分たちで掃除をする気はなさそうだということ。
残念ながら、パリの美しい建造物、ロマンチックな通り、歴史ある公園などから、ゴミが消える日はまだまだ遠いようです。
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