ヒッピーたちが旅したルート、シルクロードを巡る旅・ヒッピートレイルの物語

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はじめに

シルクロードとヒッピートレイルの関係、ヒッピーとバックパッカーの関係、さらに、初期ヒッピーと現代のヒッピー、同じく初期バックパッカーと現代のバックパッカー。

時代が変わり、それぞれが持つ意味や目的も変わってきています。それでも、旅を楽しむ気持ちはきっと同じはずです。

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ヒッピーにとってのヒッピートレイル

ヒッピーたちは、「LOVE&PEACE」や精神的自由を求めて、東洋の瞑想に一つの旅の目的を見出していました。そのため、彼らの旅は陸路でインドやネパールを目指すものとなったのです。

ヒッピーたちは余分な資金の持ち合わせがありません。しかし、時間だけはたっぷりとありました。彼らにとっては目的地までの道程を、いかにして安く時間をかけるかもまた、目的の一つだったのです。

その結果、アメリカからのヒッピーたちは当時手に入りやすかったアイスランド航空でルクセンブルクへ飛び、そこからイスタンブル・テヘラン・ペシャーワル・ラホール・デリー・ベナレス(ワラーナシー)・ゴア・カトマンズという道筋を進んでいきました。

またヨーロッパのヒッピーたちは、ロンドンやアムステルダムを出発地点や集合地点として、そこから、ヒッピー風に仕立てたバン、公共バス、鉄道など。そしてヒッチハイクによって同様の道筋をたどっていきました。

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バックパッカーにとってのヒッピートレイル

1980年代に入ると、ヒッピーは徐々にその存在を薄くし、かわって登場してきたのがバックパッカーです。初期のバックパッカーには確かにヒッピーを意識している人も少なくありませんでした。

ヒッピーたちの旅の仕方を大いに参考にしていた部分もあり、ヒッピーたちがヒッピートレイルを旅したおかげで、低予算旅行のためのシステムが各地にできていたことがバックパッカーという旅のスタイルに大きく影響を与えました。

ただ、ヒッピーとバックパッカーの間には大きな違いがありました。それはたとえば、「LOVE&PEACE」などの主義主張を持つか持たないかだったり、ヒッピーだから旅に出て、長く家から離れていたいから節約する必要があるが、少しでも長く旅をしたいから節約する、だからパックパッカーになるといったところにあったりします。

ヒッピーにとしてのヒッピートレイルは、ヒッピーである以上そこへ行かなければならないという固定の目的地ですが、バックパッカーにとっては、行きたいと思う世界の中でも比較的旅をしやすい目的地の一つにすぎないのです。

それは現代のバックパッカーにとってさらに明白になってきています。若いバックパッカーたちの中にはヒッピーやヒッピートレイルをほとんど知らない人も大勢います。

しかし、実は知らぬ間に影響を受けています。なぜなら、バックパッカーたちにとってバイブルのような世界の旅行案内書はヒッピートレイルを基礎として作られた過去を持っているからです。

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現代のヒッピートレイルルートは

ヒッピートレイルの目的地がインドやネパールの聖地であることから「ヒッピートレイル」=「シルクロード」と結びつけるバックパッカーも大勢います。実際、世界を旅するバックパッカーの多くが、シルクロード近辺を目指し、放浪し、時には沈没していきます。

空の便が手軽になった現代、バックパッカーたちは一部の陸路にこだわるタイプを除くと、目的エリアまで飛行機で飛ぶようになりました。アメリカやヨーロッパ在住のバックパッカーたちは、デリー・カルカッタ
イスタンブル・バンコクなどまで空を旅してきた後に、その地域のヒッピートレイルを転々となぞっていきます。

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日本人にとってのヒッピートレイルは

日本人の場合、スタートがすでにアジアなので、アメリカやヨーロッパのバックパッカーとはシルクロードへ向かうにも方向がまったく逆になります。

それでも、先にご紹介したように、多くのバックパッカーが陸路でなく空路を取る現在、ヒッピートレイルもシルクロードも現地までは空、そこから陸路を取るのがほぼ常識になっています。

日本人バックパッカーの多くが、香港・バンコクを入り口とし、それぞれの好奇心に従ってインド・トルコ・カトマンズ・イラン・ネパールなどへと散らばっていきます。それらの都市がバックパッカーたちの情報であふれているため、目的地としやすいことが大きく影響していますが、やはり知らぬ間にシルクロードを、そしてヒッピートレイルを踏襲しているのです。

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バックパッカーがヒッピートレイルをたどるなら

世界へと旅立つバックパッカーが増えている昨今、旅の目的や方向を、みんなが行くから、安いからといった理由で選ぶのではなく、「ヒッピートレイル」をたどってみたいからという理由をあげる人も出てきそうです。

厳密な意味でのヒッピー人口は減っていても、ヒッピー文化は現代にしっかりと根付いています。その影響を少なからず受けるのも当然でしょう。ヒッピーたちがなぜシルクロードを目指したのか、そこで何を見て、何を得たのかを旅の中で見つけるのは、とても興味深い旅の目的になるに違いありません。

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ヒッピーの三大聖地「ゴア」

ヒッピーにとって聖地と呼ばれる地が世界にはいくつかあります。その中でも「ゴア」・「カトマンズ」・「カーブル」が三大聖地とも呼ばれています。

ゴアは、現代のバックパッカーにとっても憧れの地です。インドの中でも特にヒッピーが愛したこの街は、オランダやイギリス領だった歴史が長いインドの中でポルトガル領だった過去を持ちます。街並もヨーロッパ風。それが西洋人にとって居心地が良かったことも理由の一つですが、それ以上に、ゴアの音楽「ゴアトランス」がヒッピーたちの神秘や瞑想を求める心にマッチしました。さらに、フリーマリファナがそれを助長し、現在も、サイケでドラッギーなビーチフルムーンパーティーが多くの旅人を呼び寄せています。

当時に比べると、聖地ぶりはなりを潜めているものの、満月の夜にはヒッピーなのかバックパッカーなのか、ゾロゾロと外国人が集まってパーティーが始まります。

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ヒッピーの三大聖地「カトマンズ」

ネパールの首都であり、ヒンドゥー教と仏教がミックスした不思議な伝説を持ち、多くの仏塔や寺院が立ち並んでいます。西洋の目を通すと、カトマンズはまさに東洋的な宗教の総本山的存在だったのです。

ヒッピーたちの旅の手段に「マジックバス」がありましたが、これは西洋の中古路線バスを東洋に持ち込むと売れるという理由からヒッピーたちの「移動手段」と「資金」の両方になるとして流行った旅のスタイルです。

カトマンズはこのマジックバスの終着地となっていました。

現代もマジックバスは時折運行しています。ただし、今は冒険心とバックパッカーを乗せる移動手段としてです。

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ヒッピーの三大聖地「カーブル」

アフガニスタンのカーブルもまた、ヒッピーたちの聖地でしたが、アフガニスタン侵攻以来の政情不安によって、事実上ヒッピートレイルとしては通過も到達も難しい状況となっています。

カーブルは、3000年を超える歴史を持ち、古代から文明の十字路とまでたことから、その独自の文化にあこがれたヒッピーたちが1960年代後半から70年代半ばまで聖地として訪れていました。

ところが1979年のアフガニスタン侵攻以来、戦争が続いて荒廃、今世紀に入ってようやく復興のめどが立ちつつあります。しかし、バックパッカーにとって旅をしやすい地とはまだいえません。

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まとめとして

ヒッピーたちが旅したルートは今、そのままバックパッカーたちの世界放浪のルートに、ヒッピーの聖地はバックパッカーの聖地になっています。

両者はぴったりと重なり合うわけではありませんが、確実につながりを持ち続けています。

ヒッピートレイルをたどる旅は、古くはシルクロードをたどる旅でもあり、ヒッピーの歴史をたどる旅でもあり、新たなバックパッカーたちが積み重ねている旅でもあります。

そう考えると、ただ安いから、みんなが行くからと向かう目的地にも新しい色がついてくるような気がします。

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