ヴァル・ディ・ノートの後期バロック様式の町々を訪れて~見どころ紹介

puttoバロック建築で統一復興されたシチリアの8つの街~ヴァル・ディ・ノートの後期バロック様式の町々「Late Baroque Towns of the Val di Noto」/イタリア・シチリア

中世後期に「創られた」8つの町がある。

それまであった町が地震で破壊され、それを地元の貴族たちと住民たちの手によって、完全復興させたのだ。

ある町は修復と新築とで、ある町は丸ごとその場所に造り直し、ある町は数キロ離れた場所に移転して復興と、形こそ違うが同じ時期に8つの町が同時進行で「シチリア・ゴシック様式」に統一創造されたという事実は、歴史上珍しい例であり、文化的価値は高い。

8つの街は、ヴァル・ディ・ノートと呼ばれる地域に属し、400年前に各町・各貴族たちが競って造り上げたゴージャスな街並が今もごく普通の生活の場として息づいている。

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ヴァル・ディ・ノートの創生

中世の前半期、シチリア島の東南に城や教会とそれを取り巻く市街地が発展した。8つの地域に生まれた街は、より古い歴史的建造物のその隣に、その時代の流行にのった建物を建てていき、今もイタリア各地に残っているような歴史都市となっていくはずだった。

ところが17世紀の終わりにこの地域を連続して襲った2度の大地震が、この8つの街を壊滅状態にまで破壊してしまったのだ。記録では10万人近い死傷者が出たともいわれるから、その地震の打撃の大きさが想像できる。

しかし、この地にゆかりある貴族たちが救世主として街の復興に力を尽くした。彼らは、当時イタリアで流行していたバロック様式にシチリアの要素をプラスした「後期バロック・シチリア様式」で統一した街並を再建したのだ。

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ヴァル・ディ・ノートの見どころ

歴史ある都市や市街地はイタリア国内にたくさん残っている。そこには、時代ごとの建築物が混在している。しかし、ヴァル・ディ・ノートのように、後期バロック様式に統一された街並みは珍しい。

さらに、ヴァル・ディ・ノートの後期バロックには、シチリア独特の意匠がプラスされている面白さもある。全体にちょっとユーモラスでさらにゴージャス。

また、同じ後期バロック・シチリア様式でも、8つの町ごとに建材がことなり、少しずつ違った特色を持つため、それを見比べるのも興味深い。

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カターニア

ヴァル・ディ・ノートの入り口となることが多い街。シチリア島内では、パレルモに次ぐ第二の都市であり、空港もある。北にエトナ山、南にイオニア海を抱くロケーションも抜群。

古代ギリシヤの植民都市として最初の都市が建設され、その後ローマやノルマンの支配下となったが、エトナ山の噴火とそれが起こした地震によって大きな打撃を受けた。しかし、町は修復されて今も旧市街地として多くの歴史的建造物が残っている。

宮殿のほか、協会や修道院などの大規模な建物が多く、その多くは世界遺産に登録されている道「ヴィア・クロチェリ」に立ち並んでいる。大きくはないが、ベネディクト派教会の瀟洒な外観など、見どころは多い。

白い石灰岩が多用されているが、ところどころにエトナ山から切り出された黒い溶岩が使われているのがポイントだ。

note

ノート

8つの街の中でももっとも観光客を集める。街の規模は大きくないが、観光地としての完成度が高いため、昼も夜も街を散策する人の姿が途切れない。日帰りでも十分に見て回れる広さだが、1泊して夜や朝の顔も見ておきたい。

レア―レ門からまっすぐに伸びる路地などは、とても21世紀とは思えない景観。街がそのまま古代を舞台とする映画の中のような徹底したバロック調だ。それもそのはず、ノートは地震で灰燼と化した。そのため、旧市街から10km離れた地に新しい街を作り直したのだ。

ノートの建造物に使われている石は地元産。これが太陽の光りを浴びると黄金色に輝く。このことから、「黄金の街」との別名もあるほどだ。黄金の街並は夜にはライトアップされ、さらに深い黄金色に染まる。

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ラグーザ

紀元前2千年には古代人の定住地となっていたとされる古い街。長く広い丘が、まるで天然のコロッセウムのような形状をしていて、その傾斜をうまく利用した街づくりがおこなわれた。

広大なローマの城塞建設、アラブ人の文化の流入、民衆の反乱など、さまざまな歴史を潜り抜けたが、地震には勝てず、被害を受けた旧市街地は一部の重要建造物だけが修復され、一般居住地域は郊外に新市街地として造られた。

町は丘の上と下とが谷で分断されている。行き来には谷にかけられた4つの橋を使うが、中でもカプチーニ橋は18世紀建造でその名も姿も観光客から人気を集めている。

長い歴史と進んだ文化と十分な富を持つノートには、ゴージャスな教会や修道院の建築物としての価値だけでなく、そこに収蔵されている絵画や彫刻も、価値あるものが多い。街の外側も内側もすべてが博物館のような町なのだ。

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モディカ

甘党にはチョコレートの街として知られているのがモディカ。スペインの支配下にあった時代に、遠く南米のアステカから伝わった製法を守る、いわば古代チョコレートだ。

モディカの見どころはサン・ジョルジョ教会。階段を息を切らして上りつめると背には絶景、前には丸い塔を中心に抱く教会がドドン!

教会内のドームの天井は外から青空をのぞける窓がついた明るい作りで、白と金色に装飾されている。まるで天国の図のような儚く繊細な色合いだ。

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ミリテッロ・イン・ヴァル・ディ・カターニア

世界遺産に登録されている建造物が11か所もあるが、もっとも観光客が少ない街。街はカターニアから1時間という近場ではあるものの、山間の谷に位置することから、「田舎」の雰囲気が濃い。

あまりに素朴な雰囲気の中に中世の街がひょっこりと生き残っているような景観が広がっている。

町にはその中心となるサン・アントニオ・ディ・パドヴァ教会やサンタ・マリア・デッラ・ステッラ教会などシンプルビューティーな建物があるが、それらはあくまで住民の祈りの場として存在していて、観光資源としては管理されていない。ある意味、人が生活する街そのものを味わえる場所だ。

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パラッツォーロ・アクレイデ

シラクサの植民地だった歴史を持つ古い田舎町。

ファサード部分の彫刻が素晴らしいサン・セバスティアーノ教会、ギリシヤ神殿のような門構えのアンブンツィアータ教会など、独特の装飾を持つ建造物がある。

街を歩くと気になるのが、バルコニーの存在。長く広々とした、そしてシチリアンゴシックの装飾が施されたバルコニーは、この町の一番の特徴だ。

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シクリ

3つの丘に囲まれた小さな盆地に大きな教会がそびえたっているのがシクリ。高い建物がなく、赤茶色の屋根が連なる間に一際目立つバロックの塔が目印だ。

実はグルメに人気のある町で、ちょっとしたドライブや短期間の滞在に使われるリゾートとしてひそかに人気を集めている。

町の中心部は中世のものだが、郊外にはもっと古い時代の教会や城の廃墟もある。一方で、市街地に建てられている新しい建造物も見た目はバロック調で統一されていて、世界遺産としての保護に力を入れていることがうかがえる。

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カルタジローネ

バロック・シチリア建築にマヨルカ焼きのタイルをプラスした華やかでかわいらしさもある建造物が人気。

町にある142段の緩やかな階段にもこのマヨルカタイルが張られ、教会内の床や壁にもぎっしりと貼られている。

町は陶器の生産地であることから、販売店も多く、タイルだけでなく、カルタジローネ・デザインの食器や家具などを見て回るのも楽しい。

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最後に

同じ地震の被害に遭い、同じように後期バロック様式に統一した復興や再開発が行われた8つの町だが、もちろん被害の度合いが違ったことや、経済力の違いなどから、その出来上がりは異なったものとなっている。

特に、建材にはその地方の産物が多く使われていることから、よく似たデザインの教会でも色合いや質感が異なったり、バルコニーの大きさやタイルの使用といった独特の装飾が施されている点を見比べてみるのも面白い。

すべての街を見るには、少なくとも1週間は必要。一つ一つの街は小さいが、規模の大きな世界遺産だ。見どころも点在しているため、休みを長めにとってゆっくりと歩いて見て回りたい。

そこを訪れた人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか? あなたの旅の話を聞かせてください。

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