古代エラム人が神に捧げた巨大神殿~チョガ・ザンビールを訪れて

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ch1バベルの塔が現存すればこんな感じ? 古代エラム人が神に捧げた巨大神殿~チョガ・ザンビール「Tchoga Zanbil」/イラン・フーゼスターン州

紀元前13世紀に時のエラムの王が新たな宗教都市を建設した時の神殿がチョガ・ザンビール。大きく発展することはなかったが、神官たちによって1000年以上にわたって守られてきたが、紀元前640年にアッシリアの王によって破壊された後は、20世紀までその存在が忘れられていた。

油田調査のための飛行機内から目視で発見されるまで、砂と岩の台地の一部として放置されていたチョガ・ザンビール。しかし、そのおかげで、大規模な破壊や変革を受けることなく、古代の姿を非常に正確に残す貴重な遺跡として現代に蘇った。

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未完成のチョガ・ザンビール

チョガ・ザンビールは、宗教施設として計画的に建設されたもので、その巨大さは目を見張る規模だが、そこは街としては機能せず、あくまで宗教関係者だけが暮らし、王とその関係者が訪れるだけの場所だったと考えられている。

実際に建設された寺院は11か所だが、計画上はその倍の22の寺院が神々のために建てられる予定だった。しかし、王の死によって計画はとん挫し、そこでストップ。

チョガ・ザンビールは作りかけではあったが、そのまま宗教エリアとして1000年以上の月日を重ねたと想像される。

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チョガ・ザンビールとバベルの塔とジッグラト

旧約聖書の中にバベルの塔が登場する。「世界各地に散らばって住むように神に命じられた人々が、それを嫌って天にも届く塔を作って神に挑戦しようとしたが、降臨してその塔をみた神は、人にそれぞれ別々の言葉を与えて混乱させた。結果として人は塔の建設をあきらめ、世界各地へと散らばっていった。」という内容に登場する塔がバベルの塔。

旧約聖書の中では建設をあきらめたとされるが、神によって破壊されたという解釈もある。空想上の実現不可能な計画のことを「バベルの塔」と呼ぶようになったのは、この話がもとになっている。

このバベルの塔のモデルとなったのが、バビロンのマルドゥク神殿にあったジッグラトではないかという説が唱えられている。

メソポタミア内の各都市には巨大な塔であるジッグラトが建設されたが、バビロンを含めそのほとんどは現存しておらず、発掘調査の結果復元図が作られているにすぎない。

しかし、チョガ・ザンビールのジッグラトは不完全ながらのその原型をとどめる貴重な遺跡だ。伝説のバベルの塔の姿を想像するネタにもなりそうだ。

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チョガ・ザンビールのジッグラト

チョガ・ザンビールは三層構造。外壁と中壁の間、中壁と内壁の間、そして内壁内だ。最初の大きな隙間は王家の宮殿や陵墓、神官たちの居住空間として、二番目の空間は神々を祀る神殿エリア、そして内壁内こそがジッグラトと呼ばれる最高神のための神殿だ。

ジッグラトは日干し煉瓦を階層状に積み上げた、ピラミッドのようなもの。もっとも高い場所に神が降臨できる場所が作られていた。

ジッグラトの大きさは底辺が100m以上あることから想像したい。高さは、頂上部が崩れ落ちてしまったこともあり、現在は30m足らず。しかし建造当時は5層構造の四角錐で、高さは50m以上あったと考えられている。

荒地の中の緩やかな丘の上に立つチョガ・ザンビールのジッグラトは、エラムの人々にとって神にもっとも近い場所だったのだろう。

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チョガ・ザンビールの見学ポイント

トレーラーハウスサイズの案内所がポツンとあり、その周りに数台の車が停まっているだけ。それが世界遺産チョガ・ザンビールの入り口だ。

そこで入場料を払えば、あとは自分でぶらぶらと歩き回る。物売りでもなく、警備員でもなさそうな輩がふらっと近寄ってきてチップを要求することもあるが、これはプライベートガイドの売り込み。

雇ったところで、日本語はもちろん、英語も不十分で、説明には期待ができないが、見どころへと道案内はしてもらえる。

しかし、チョガ・ザンビールの見どころは、11の神殿や一部に復元されている祭壇。あとは全景をあっちの角度、こっちの角度と方角をかえて見つめたり、赤い日干し煉瓦の壁にそって、当時の神官の気分になって歩き回るばかりだ。

これを人々が暮らした都市の遺跡だと考えると、あまりの殺伐さに味気無く感じるが、あくまで宗教のための施設の集合体であり、神官や宗教関係者だけが暮らしていたと考えと、見る目が変わってくる。

ガランとした広さばかりが特徴の中央の神殿ジッグラトも、神のためのスペースだと考えればなるほど。似たような作りを思わせる礎石や基礎が残る11の神殿も、最高神に次ぐ神々の座所だと考えれば、ジッグラトをぐるりと囲むように連なって建てられているのにやはり納得。

そして、建物にも壁にも、見渡す限り遊びのないマジメさが伝わってくるのも、やはりなるほどと納得できる。

建設当時はさぞかし厳粛な雰囲気に包まれていたのだろう。今も人の気配のなさからくる静けさでは負けないな、などと思えたりもする。

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チョガ・ザンビールまでのアクセス

これがなかなか厳しい。アフヴァ―ズが最寄りの都市となり、旅人が宿泊しやすいホテルがあり、長距離バスやタクシーなどの旅の足もある拠点。そこからチョガ・ザンビールにもっとも近い街スーサまではバスで2時間弱、スーサから現地まで1時間弱といったところ。

スーサまでバス、そこからタクシー、またはアフヴァーズでタクシーを貸し切って強行するのが一般的だ。

チョガ・ザンビールはイラン初の世界遺産であり、その考古学的価値も高いが、現地でも世界的にも知名度は高くない。都市や最寄り街発のツアーもあることはあるが、ホテルやツアーデスクを通すことでかなりの高額設定になっている。個人でタクシーをチャーターしたほうが交渉次第では安くなり、自由度も高い。

現地に観光客の姿はほとんどないが、ぶらぶらしているガイドに出会えれば、チップ交渉で案内を頼むこともできる。チップ次第では、一般人の立ち入りが禁じられているエリアまで入れることもある。

アクセスの悪さから、必ず帰りの足を確保しておくことが大切だ。

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出土品はどこに?

実は、荒野の中にガランと立ち尽くすチョガ・ザンビールも、発掘調査の折には、数々の出土品があった。かなり大きなものも発見されている。

ただそれらは、現地にはなく、すべて各地の博物館で保存・展示されている。

テヘランにあるイラン考古学博物館、チョガ・ザンビールから程近くのハフト・タッペ遺跡にも、チョガ・ザンビールの出土品が合わせて展示されている。

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最後に

1979年登録のイラン初の世界遺産で、世界的にも稀で貴重なジッグラトの遺跡、その保存状態も良好とくれば、観光客や世界遺産フリークがワラワラと集まってもおかしくない条件が揃っている。

だが、チョガ・ザンビールには人がいない。これは、政情や治安といった問題だけでなく、遺跡の管理や見せ方にも理由がありそうだ。

訪れてみると分かるが、発掘調査はされたし、それぞれの建造物に説明書きも加えられた。最低限の復元工事も行われている。でもそれだけだ。「これ、すごいだろう」「みせてやるよ」という気概は全く伝わってこない。

だからこそ、訪れる際には、自分なりの予習が必要だ。予備知識なしに訪れればただの日干し煉瓦の積み上げたものに過ぎない。これが、紀元前13世紀に神と人、天と地とを結びつけるために王自ら采配を振って建造した宗教都市だと知って初めて、その遺跡が意味を持って目に映るはず。

昨今の世界遺産や観光地では、そこへ足を向けさえすれば、情報がどんどんと流れ込んでくる。しかし、実はこのチョガ・ザンビールのように、自分が求めて初めて情報を得られ、面白味を感じることができるというスタイルこそ、旅の本来の姿であるような気がする。

どこであっても、価値を見出すのは自分次第ということだ。

そこを訪れた人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか? あなたの旅の話を聞かせてください。

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