岐阜県高山市を訪れて~周辺観光と見所も沢山紹介してます!

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日本一広い市のちょっとだけ小京都

岐阜県と長野県の県境付近、飛騨地方とも呼ばれるエリアの中心となるのが高山市だ。近年周囲の町村が編入合併したため、その市面積は日本一に! なんと、「市」なのに、大阪「府」よりも広く東京「都」とほぼ同じ広さを持つという。

しかし、その90%以上は山。残りの10%弱に、世界を惹きつける魅力を持つ歴史的景観が含まれている。日本ではそこを、「飛騨の小京都」と呼び、海外では憧れとともに「日本の原風景」と呼んでいる。

高山市三町で、「粋」な江戸時代にタイムスリップ

日本に「小京都」と呼ばれる場所は数多いものの、ここほど優雅な街並みを味わえるところは少ないのではないだろうか。一見白黒の地味な風景のようだが、にじみでる色気がある。「粋」なのだ。これこそ、日本の江戸の味わいだろう。

古いだけでなく、造りが良い状態で、しっかりと残っているのが高山の魅力。三町の「さんまち通り」は、特に古い建屋が見事なほどに立ち並んでいて、あまりの江戸振りに「撮影現場?」と思ってしまうほど。

良いものは、いつ見ても良い。高山もまた、晴れようが雨が降ろうが雪が降ろうが、それぞれに趣がある。西洋では、この風景を「日本の原風景」と呼ぶそうだが、日本人にとっての原風景は「里山」などの農村地帯。高山の場合は「江戸風情」とでも呼びたい。

さんまち通りで食い倒れ

景色で眼福は得られても、お腹はふくれない。不思議なもので、お腹が満足すると、気分も機嫌もよくなり、旅の思い出点数もアップするような気がするのは、決して気のせいではないはず。

高山市のさんまち通りには、食欲を満たす食の魅力も満載だ。

このあたり、飛騨牛が有名であり、飛騨牛カツ、飛騨牛メンチカツ、飛騨牛串焼き、飛騨牛肉まん、飛騨牛寿司まで。うっすらと霜の入った肉は脂っこすぎず、あっさりでもなく、きっちり「牛肉」の味がする。個人的なおすすめは、専門店でご飯とともに揚げたてをいただける牛カツだが、最近は街歩きをしながらのおやつとしての牛メンチカツも大人気。これまた捨てがたい味わい。

また、江戸の街並みによく似合う「だんご」や「せんべい」などの店もあり、こちらもまたつまみ食いにピッタリだ。さらに辛党には、酒屋での日本酒の試飲がおすすめ。

高山祭は素晴らしい! だが、人混みを覚悟

春と秋に行われる「高山祭」には、ゴージャスな屋台(山車)が町内に引き回される。赤黒金色で装飾された屋台とその祭りのすばらしさは、日本では「重要有形・無形民俗文化財」として、世界では「ユネスコ無形文化遺産」として認められている。

春と秋、それぞれに12台、11代の屋台が繰り出すが、それらのほとんどが江戸時代の作。保存と修理を重ねて現在に至る町の宝だ。風流な名を持ち、祭り以外の日々は、白壁の専用土蔵の中か屋台会館内に保存されている。

もし、この祭りの開催中に高山を訪れることができたなら、幸と不幸両方を味わうことになるだろう。まず、幸は、絢爛豪華な屋台が、まるで花道を歩く花魁のようにゆっくりと通り過ぎていく様を見物できること。これは、年に4日しか体験できない貴重な瞬間だ。

一方で不幸はというと、とにかく人にもまれまくること。地元では一族総出でこの祭りに駆け付けるのは当たり前。それにプラスして日本だけでなく世界中からこの祭りのために訪れる人で、面積こそ広いが、街は小さな高山はぎゅうぎゅう詰めだ。牛カツ屋はいっぱい、メンチカツには長蛇の行列。これはやはり不幸。

幸と不幸のどちらを選ぶか、迷うところだ。

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おすすめ

不幸>幸と思うなら「高山祭屋台会館」へ

祭りの時期を外しても、祭りの様子をちょっと覗き見することは可能。桜山八幡宮境内にある屋台会館では、秋の高山祭で引き回される屋台を数台ずつ順番に展示している。

巫女さんの案内のもと、からくり人形が曳き回す屋台を見学し、その歴史なども学ぶことができる。

入場料が少々お高めだが、桜山日光館とセット。同じ敷地にある日光館では、日光東照宮の精巧リアルな模型があり、これが飛騨名工の手によるもので、素晴らしい出来。匠の技に唸らされる。

高山祭の屋台の主役「からくり」のミュージアム

からくり人形が展示されるミュージアム「獅子会館」があり、これがすごくおもしろい。高山屋台会館の近くにあり、名前が示すように、本来は獅子舞関連の展示のための施設だが、今やメインはからくり。

複数のからくり人形がさまざまな用途として作られているのがわかる実演が楽しみ。日本らしい、ちょっと「怖~い」雰囲気の人形が、時にぎこちなく、時にスムーズに動くさまに驚き感動することだろう。

実は「鍾乳洞」もあるんです

「高山=高山祭」の構図が偉大過ぎて、その存在が知られていないが、ここにはかなり巨大なサイズの「鍾乳洞」があり、内部見学も可能。「飛騨鍾乳洞」は、ごく一部しか探検・展示はされていないが、それでもその広さは特筆もの。

歩いて探検しながら鍾乳洞内を見学していくのだが、地下洞窟というスリルと、日常とは違った色や形の物体たちに囲まれ、アドベンチャー気分が盛り上がる。鍾乳石や滝がライトアップされているので、ムードもある。

また、この鍾乳洞の発見者の「大橋コレクション」も近くに展示されていて、こちらは私財を投入して収集した美術品や奇石など3000点余りが並ぶ。

多くの貴重な博物資料が並ぶ中、目を引くのが不可思議な形状をした「黄金」。展示用に作られた100㎏超の金塊が盗難に遭い、その後回収されたものの、すでにバーナーで溶かしてバラバラに。現在はそのバラバラの姿となった「元金塊」と「金塊のレプリカ」とかが展示されている。

北アルプスの頂までスイスイ「新穂高ロープウェイ」

ロープウェイができるまでは、熟練の登山経験者が数日かけて登坂する山の頂だった。しかし、今はたった15分のロープウェイ乗車で山頂近くまで到達できてしまう。

中には「邪道」という声もあるが、日本では貴重な本格山岳ロープウェイが一般の観光客に与えてくれる恩恵は計り知れない。料金は安くないが、これは乗っておきたい。また、車いすなどでも山の頂に到達できるという素晴らしいサービスもある。

すべては天候次第だが、ここから見える槍ヶ岳や北アルプスの山並みは最高。登山家が山にとりつかれるその気持ちが少しは理解できそうだ。また、下には雲海が広がり、その隙間から地上がのぞく。天からの眺めとはこれかと思うばかり。

しかし、天候に恵まれないと、視界は真っ白。何も見えないので、ロープウェイに乗る前に山頂展望台の天気を必ず確認しおこう。

途中の乗り換え場所にはパン屋が、頂上駅には食堂やお土産物屋があるものの、真夏をのぞき長居はつらい寒さ。防寒具や変わりやすい天候に合わせて雨具を持っていこう。

まとめとして

個人的に、高山の江戸風情は、晴れの日よりも、小雨や小雪が舞うような日、そして観光客は少なく、でも生活の匂いや気配を感じられる日、そんな時に一番伝わってくると思う。

そこで、高山行には2日をみよう。そのうち晴れた日には新穂高ロープウェイを、天気が崩れた日に街歩きを楽しむ。天気ばかりは思うようにいかないが、これならどっちに転んでも楽しめることだろう。

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