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アカ族。タイの水没した洞窟から大救出されたあの事件の関係者の中にアカ族が含まれていたことから、アカ族にスポとラインとが当てられました。
これによって、アカ族を初めて知った人もいれば、アカ族ってそんな運命を背負っているんだと驚いた人もいたはず。
今回は、タイの山岳民族の中でも、その名を急激に知られるようになったアカ族をご紹介します。
アカ族(Akha)にはどこへ行けば会えるの?
アカ族は自国を持ちません。彼らの居住地は現在複数の国の境をまたぐ形で広がっています。逆に言えば、彼らが暮らしている場所に複数の国が勝手に境界線を引いてしまったようなもの。彼らを自分の国に属する形で取り込んだり、自分の国とは関係がないと拒んだりして、彼らの国籍的身分はあちこちで宙ぶらりんになっています。
アカ族の居住地としてよく知られているのがタイ。タイ国内には7万人近くが暮らしているとされ、そのうちの6万人がチェンライ県の山岳エリアを中心として生活しています。
チェンライへは、空路で飛ぶことも、バンコクなどから電車やバスでアプローチすることも可能です。
チェンライからアカ族の居住地までは、バスやバイク、徒歩。地域によっては、象の背に揺られてのトレッキングツアーがセットされているものもあります。
アカ族(Akha)はどんな生活をしているの?
独自のアミニズム信仰を保持しているアカ族。中には、かなり変わった風習もあります。
たとえば、アカ族にとって双子はタブー。もし生まれた場合には、子どもは両方ともただちに処分(殺傷)され、両親も所払いの刑となりました。さすがに現在はそこまでの風習は廃止する方向に向かっているそうです。
また、近年取り上げられることの多い犬食もアカ族の儀礼的な場面での食として登場することがあるそうです。ただ。アカ族にとって犬は神聖な存在で普段は非常に大切に扱っています。
また、アカ族はその名に「川から離れる」という意味合いを含むとされるなど、川(水)には強い力を持つ精霊が宿っているため、近寄ることを嫌い、水浴びなども避ける傾向があります。
村の入り口には日本でいう鳥居や角松によく似たものがあり、左右が対になっています。これは男性と女性を表現する神聖なもの。旅人などが触れることを嫌うので気をつけましょう。
家は高床式。主に山の斜面に建てることが多く、家族単位で暮らす場合もありますが、親族が共同生活をおくり、家(部屋)は男女で分けられている場合もあります。
アカ族(Akha)は何を食べているの?
アカ族は農耕民族。米やトウモロコシなどを育てているほか、お茶も栽培しています。家畜は数が少なく大切な財産であり食料でもあります。
先にご紹介した犬食は、あくまで儀式の場などで、滋養強壮や長寿を願っていただく特別食です。普段は食べません。
アカ族は裕福ではありませんが、食生活は豊かです。まるで日本の懐かしい食卓のように、一汁三菜以上の品数がテーブルに並びます。米、野菜、肉などを、生、ゆで、いため、煮込みなど、さまざまな調理法で加工して食べます。
また旬のものを味わう習慣も持ち、たとえば、夏の虫食、春の山菜食など、少々ゲテモノ系の食も登場します。
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アカ族(Akha)ってどんな服装をしているの?
特徴的なのは女性の頭に乗った兜。これはウチュとよばれる銀色の帽子のようなかぶりものです。
ウチュは出身地などによってその形や飾り付けが異なり、それぞれが目いっぱいおしゃれを追求しています。
赤や黒の布に刺しゅうを施した民族衣装は、珍しくミニスカートもあり、フォトジェニック。膝下に巻かれた脚絆もあいまって、アニメの世界の女性戦士のコスプレのようなカッコよさと可愛さがあります。
彼女たちのとってこのスタイルは、オシャレよりも先に、悪い精霊が体内に侵入するのを防ぐという大切な役割があります。特にウチュは寝る時でさえ外さないとか。
男性は、ウチュはかぶらず、平たい形の板帽子や麦藁帽をかぶっています。正式には赤と黒を基調とした衣類にたっぷりと刺しゅうをし、ミニスカートをはいて、脚絆をつけています。ただ最近は、ズボンなどをはくアカ族も増えています。
アカ族(Akha)の仕事は何を?
女性たちは、農耕、子育て、刺しゅうやアクセサリー作りなどの手工業で、手も足も休む間なく働き続けています。
アカ族の働き手は女性です。男性はそれを手伝っているような雰囲気で、中年以降の男性は、家で留守番をして幼い子どもの子守をしていたりします。
実際、アカ族の女性は労働力として優秀であり、手先も器用。彼女たちが作る刺しゅう品やアクセサリーは人気のお土産。そして、街でそれらを観光客などに売る仕事をしているのも女性たちです。
アカ族(Akha)の恋愛事情と結婚事情について
アカ族は性的に非常にオープンな民族だと言われています。
もちろん男女間の恋愛は自由。それどころか、自由恋愛主義がまかり通っています。
家庭や村の中では、男女別の居住エリアが作られていますが、それはあくまで「居住」の都合上の配慮であり、村には男女が共に過ごせる「村営無料ラブホテル」のような場所さえも用意されていることがあります。
ただ、街に近いエリアで暮らすアカ族は、タイの法律に縛られてはいないものの、それに準じた生活をする傾向が強くなってきています。
アカ族(Akha)のイベント・祭りについて
有名なのがブランコ祭り。
祖先崇拝の儀式と彼らの主食であるコメの収穫祭を兼ねて行われるもので、村に作られたブランコに村民全員が順番に乗ってブランブラン。
このブランコ、4本の支柱を組み合わせて四角垂型に立て、その頂点から1本の縄がブラ~ン。その最低部に大きな縛りこぶが作られていて、そこに足やお尻をかけて両手で縄にしがみつくというシンプルなもの。ブランコの高さは10m。縄の長さは7mほどあり、とてもスリリング。
タイミングよく祭りの時期に村を訪れることができれば、村人以外でもブランコさせてもらえることがあります。
ブランコついでに歌って踊って飲んで食べる。そんな宴会が4日間続きます。
アカ族(Akha)の民族的な由来は?
もともとは、中国南部に暮らしていた民族のうち一部が、ラオスやミャンマーなどに移動していき、タイのチェンライにまで到達したと考えられています。
中国のハニ族などと非常に近いチベット系の民族で、日本人ともその姿や習慣などの点で似た部分が多くあります。
また、伝説としては、その昔川沿いで暮らしていた先祖が、川がもたらした疫病によって苦しんだため、川から離れたところで暮らすようになり、その民族名も「アカ族(川から離れたところに住む民族)と呼ばれるようになったといわれます。
現在のアカ族(Akha)たちが抱える問題は?
アカ族の多くはタイ国の領内で定住しています。ところが、その多くはタイ国民として認められておらず、パスポートはもちろん戸籍もありません。当然、医療や教育などの社会保障は原則として受けることができません。
実際には、事実上タイ人として、現地で学校に通う例は増えているようですが、それでも、多くの生活場面で、無国籍・無戸籍が彼らの生活や将来に暗い影を投げかけているのは確かです。
まとめとして
リアルコスプレ戦闘少女? と思わずつぶやいてしまいたくなる装いのアカ族の少女たち。銀色の兜に赤い飾りをつけ、黒いミニスカートとジャケットには赤や白の刺しゅうが美しく施されています。黒の脚絆は膝下までと、かわいらしい膝小僧は丸見え。なんとも魅力的です。
この姿を目で見て写真に収めるために、アカ族の村を訪ねる人は増えるばかり。それと同時に、日本の古い風習とよく似た部分を持つ文化に惹かれ、長居する日本人も少なくないようです。
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