旅先での出会い~少数民族 ケチュア族の暮らしを体験!

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「ケチュア」は耳にしたことがなくても、「インカ」ならきっと知っているはず。ケチュア族は、インカ帝国を興したとされる民族の子孫です。

でも、それは遠い過去の栄誉。現在は南米の各地で少数民族として細々と暮らしています。

ケチュア族にはどこへ行けば会えるの?

南米各地に小さな集落を作って暮らすことの多いケチュア族ですが、もっとも多くのケチュア族が暮らすのはペルーです。

インカ帝国が支配下においた中央アンデス地帯の高地を中心として暮らしています。非常に交通の便が悪く、一般的な観光客が訪れるような場所ではありません。

苦労してたどり着いた先で、現在、私たちが出会うだろうケチュア人は、スペイン人の南米到達以降、植民地支配や大農園への組み込みなどの影響を受けて土地を失い、人が住みにくい場所へと追いやられ、下層労働者か下層農民となっています。

また一部は、インカ帝国などの遺跡や植民地時代の遺物を目的に訪れる観光客を相手とする、お土産物屋などをしていることもあります。

ケチュア族はどんな生活をしているの?

ケチュア族は、都市部でステップアップを狙うような上昇志向よりは、親族などで小さな集団のまま、同じ土地を離れることなく暮らしていることが多いようです。そのため、人里離れた高地の小さな集落などで、決して豊かとか文明の恩恵を十分に受けているとはいえない生活を送っています。携帯電話などは無縁。電気も水道も通っていない場所がほとんどです。

親族や古くからの仲間だけで作られている集落は、よくいえば、ある程度自給自足。悪く言えば、孤立状態。部外者に対する警戒心が強く、外部との接触は最小限にしたいと考えています。

労働のためであっても、遠く離れた町や新しい職場などに向かうことは少なく、古くから付き合いのある農場を好みます。収入を上げるために今の暮らしを変化させることを嫌う傾向が強いのです。

農業で作り出した作物や手工業品などは、定期的に近隣の市場に持ち出して、現金化したり、物々交換をしたりしています。

全体的に、この百年以上、変化の少ない生活をしてきたといえるでしょう。

ケチュア族は何を食べているの?

主食はじゃがいも。煮たり蒸したり、干したり、時には凍らせて凍り豆腐のような保存食にして食べたりもします。トマトやカボチャもこのあたりの伝統的な食材です。しょっぱいチーズも食べられています。

酪農は主にミルクや毛を取るためのもので、そこから肉は日常的に得ることがありません。そのかわり、ネズミやうさぎなどを食べるとか。さらには、日本でも健康食として注目されているキヌアなどの穀物も煮込んで食べます。

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ケチュア族ってどんな服装をしているの?

ケチュア族ほど、古い民族衣装を今も変わらず着続けている民族も少ないかもしれません。彼らは、その昔、繁栄したインカの時代に作り着ていた衣装を発展させ、今も作って着ています。

主に赤黒青茶色などをミックスしたカラフル色合わせで、女性はゆったりとギャザーの入ったスカートとその下にスパッツを履いています。トップスには、Tシャツなどではなく、意外にきっちりとした襟のあるジャケットを着こんでいることが多く、その上からケープのようなマントを羽織っていたりもします。

そして特徴的なのが帽子。その色や形はグループごとに異なりますが、山高帽のような形や貝殻のような形、そして非常にカラフル、そんな変わった帽子が多く、目をひきます。

男性は少し地味ですが、黒や茶、赤などを主体としたスタイル。黒いパンツとカラフルなシャツやジャケット、そしてやはり帽子をかぶっています。

高地での生活で紫外線から頭を守っているのでしょうか。

古くは、赤黒がケチュア族のメインカラーだったとされますが、現在のカラフルさにはスペイン、それもアンダルシアの影響を感じ取ることができます。

ケチュア族の仕事は何を?

現在の集落の場所によって、仕事内容は少し変わりますが、農耕がメイン。比較的広い牧草地のあるエリアでは、牧畜がおこなわれています。崖の多い狭い土地しかないエリアでは、段々畑のように作り出した農地で細々と農作物を得ています。

また、近くの街に進出してきた企業で働くケチュア族もいます。ただ、その数は多くなく、彼らは、地元で家族と一緒に農耕作業を行うことを好む傾向があります。

また、女性たちの多くが、手工業の手業を持っています。それは、刺しゅうだったり、アクセサリー細工だったり、フェルトづくりだったりとさまざまですが、それらを、市場で売るほか、観光客相手のお土産として加工して現金収入に結びつけている例もあります。

ケチュア族の恋愛事情と結婚事情について

どちらかというと、同じ民族内、できるだけ近い村の仲間との婚姻を好みます。

ケチュア族は幸運な結婚ができるようにと、エケコ人形と呼ばれる福の神様をまつります。

この人形、大きくても20センチ程度と小さな陶器製。ケチュア族の祭りが近くなると、あちこちで売られ始めます。両手を広げて立つポーズはキューピーのようでもありますが、顔にはちょび髭があり、ケチュア族の民族衣装をまとっています。

このエケコ人形に、望みの品を持たせ、定期的に煙草を吸わせると願いが叶うそうです。ケチュア族の若者は、エケコ人形に花嫁衣裳を着させて幸せな結婚を願うとか。

ケチュア族のイベント・祭りについて

太陽信仰や呪術振興などの伝統的な宗教と、スペイン人などによってもたらされたキリスト教とが混雑した状態のケチュア族。彼らの祭りは、彼らが古来祝ってきた伝統的な祭りに、ところどころキリスト教の要素がプラスされています。

村には必ず長老と長老によってえらばれる首長がいて、祭り事でも中心的役割を果たします。村が人里離れた場所であればあるほど、彼らの祭りの呪術的な要素が濃くなり、インカ時代の生贄や呪いなどをほうふつとさせるものもあります。

彼らは呪術的な怪しい祭祀や踊りも行いますが、明るいフォルクローレで歌ったり踊ったりすることも好みます。

ケチュア族の民族的な由来は?

ケチュアの言葉で、「太陽」を意味するのが、「インティ」。このインティからインカ帝国という名前が付いたとされます。ケチュア族はインカ帝国の中心民族であり、ケチュア語は公用語でした。

最盛期には80に枝分かれした民族と1500万人を超える人口を抱えたとされるケチュア族ですが、現在は十分に正確な統計が作れないほど、バラバラになっているものの、約1千万人程度しかいないだろうといわれています。そこまで減っているのです。

まとめとして

ケチュア族は、世界の少数民族の中でも、現代に良くも悪くも毒されている部分が少ない民族です。インカ時代のままではないものの、その後のスペインの影響を受けて、独自のケチュア民俗文化を創り出した、そのままの状態で21世紀を迎えました。

彼らの村にたどり着くには、車や徒歩で数日かかることもあります。さらにそこには、シャイではにかみ屋で部外者を苦手とする人たちが暮らしています。

でも、彼らは、わざわざ遠くから訪ねてきた客をもてなす心も持っています。苦労してたどり着き、苦労して彼らの心を開くことに成功した時には、彼らが変わることなく受け継いできた、伝統的な宗教や祭祀、そして生活そのものも、そのまま見せてくれることでしょう。

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