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WWEと死病に犯された少年レスリングファン
大のレスリングファンの少年がいました。彼は自分に「コナー・ザ・クラッシャー(壊し屋コナー)」とのリングネームをつけるほどの熱狂ぶり。でも、彼は死病に襲われていてもう余命わずかだろうと診断されてしまいました。彼自身が成長して、「コナー・ザ・クラッシャー」になる夢を叶えることも、夢に破れることさえ、時間的に叶いません。
それを知ったWWE (World Wrestling Entertainment)は、粋な計らいで彼を本番さながらのリングへと招待したのです。
叶わぬ夢を前倒しで
脳腫瘍で余命宣告を受けたという8歳の少年がこの話の主人公です。アメリカでは、エンターテイメント性の高いプロレス興行が行われています。WWEでは、通常のリング以外に大物カード数組で行うイベント「Wrestle Mania(レスル・マニア)」を毎年開催しています。
世界的に名の知れたプロレスラーが登場する年間を通じて最大のイベントとあって、ファンたちの間ではチケットの争奪戦が起きる大イベントです。
レスリングファンの少年の夢を耳にしたWWEサイドの運営者と出場者たちは、ただちに彼をレスル・マニアに招待することを決めます。それも、ただのファンではなく、リングネームまで持つプロレスラー志望の少年のためにリングまで用意しました。
レスル・マニアが始まる前のリング上に登場した少年は、リングを取り囲む出演者たちの「コナー!」とのコールに応えて見事なパフォーマンスを見せてくれました。
かけがえのない笑顔
リングに登場し、「僕は『コナー・ザ・クラッシャー』!」と自己紹介したり、覆面姿のレスラーたちとハイタッチをする少年は、本来なら病院のベッドに縛り付けられていてもおかしくない状態です。彼の頭には薬の副作用でしょう、髪の毛はありません。でも、笑顔でリングに立つ少年の姿は、その坊主頭さえ「ヒール」役を目指す彼の演出に見えてくるほどです。
憧れのスーパースター「ダニエル・ブライアン」に、「俺を倒せると思うか?」と聞かれて「もちろんさ!」と即答した少年。その言葉を証明するかのように、リング上に上がってきたヒール役のトリプル・Hの挑発に対して見事な右パンチを食らわせてフォール勝ち。坊主頭の巨体トリプル・Hと、同じく坊主頭で細く小柄な少年の姿は、本来プロレスのリング上にはそぐわない組み合わせのはずですが、その光景はピッタリとはまったパズルのように決まっていました。
勝者となり腕を振り上げる少年の顔には、病気のことなど吹っ飛んでしまった笑顔がありました。
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慈善活動はいろいろあるけれど
レスル・マニアの本番で自分の試合を終えた最優秀レスラーであるダニエル・ブライアンは、リングサイドで観戦していた少年のもとへと駆けよると、「君の存在はものすごい大きさで、僕に強さをくれるんだ。どうか、これからも闘いを続けてくれ」とハグします。
病床を訪れて激励する有名人たちの行動はよく知られています。もちろんそこにも、感激も感動もあります。
でも、コナー・ザ・クラッシャーの場合には、リングに上がれたこと、リングサイドで試合後の汗まみれのダニエル・ブライアンに抱きついたことこそが、最高の思い出になり、最高の激励になったのは確かでしょう。
まさに、痒いところに手が届くWWE側の演出でした。
特別扱いを受け入れる太っ腹
世界中に難病や死病に苦しむ人、戦争やその後遺症などに苦しむ人はたくさんいます。そして彼らに手を差し伸べる個人や団体も同じくたくさんあります。ただ、その方法にはある程度の限界があります。
WWEはアメリカだけでなく世界中に知られた巨大プロレス団体であり、レスル・マニアはその頂点ともいうべきイベントです。出場できる選手はごくわずか。仕事であり演出もあるとはいえ、限りなく真剣なスポーツであり勝負の場です。彼らに支払われるギャラは一般人の予想をはるかに超えます。また、そこに集まる観客たちも、大金を払い懸命に電話をかけてチケットをもぎ取った人たちです。
そんな特殊な場に、「よし、来い!」とばかりに、一人の少年を特別扱いで招待するWWEの心意気。それを「よし、わかった!」と喜んで受け入れるスーパースターたち。それを支える仲間やスタッフたちももちろんボランティアです。
こんな特別扱いをサラリと受け入れられるところにアメリカ人の懐の深さを感じます。
少年のためのイベントだが、みんなの喜びに
脳腫瘍闘病中の少年のためにアレンジされた特別なイベントは、大成功に終わりました。
少年が大喜びなのは言うまでもありません。坊主頭や線の細さ、心細そうな様子なども映像からは伺えますが、彼が憧れのスターたちとの触れ合いや、晴れ舞台への参加に興奮しているのも、ちゃんと伝わってきます。
ただ、ここで喜びを得たのは少年だけではありません。まず、少年に連れそう父親の笑顔。「このイベントの間だけは、息子が病気だということを忘れていられたんだ」と語る彼のインタビューは少年の死後に撮られたものらしく、目を赤くして思い出しながら今はもういない愛する息子との思い出を語る様子はもちろん悲しげではありますが、ある種の満足感も伝わってきます。
一人の少年の夢を叶えて、その笑顔を見ることができたイベントは、参加したレスラーたちやスタッフたち、さらには、「コナー・ザ・クラッシャー」としてポストされている動画を見たすべての人たちに感動を与えています。
思いやりの示し方には静と動がある
遠くから思っているのも「思いやり」、すぐ近くで寄り添っているのも「思いやり」、相手の望みを叶えるために積極的に動くのもやっぱり「思いやり」。
思いやりの示し方は千差万別。それぞれに優劣もなければ、正解不正解もありません。ただ、その時に自分にできる形で「思いやり」を示すだけです。
少年が病気にならず、または病気を克服したとしても、将来WWEのリングに上がることのできるレスラーになれた確率はそう高くはありません。どんな夢でもそれを叶えるのは簡単なことではないからです。それでも、可能性は無限大にあったはず。
でも、病魔のために、彼はその可能性を試すことも努力することもできずに諦めなければならないところだったのです。
まとめとして
すべての人の夢が叶わないように、すべての人の夢を前倒しで叶えることもまた不可能です。
でも、できることがそこにあるのなら、可能性が少しでもあるのなら、なんとかしたい、してあげたい。それを実現できる心の土台が、アメリカにはあるのだと分かるストーリーでした。
日本でも、ほかの世界各地でも、さまざまな形で「思いやり」を示す機会はあります。そこに「制限」がどれだけ加わるか、その「制限」を飛び越える助けがあるかで、思いやり(夢)の実現率は変わってきます。
ちょっとしたルールの逸脱や、ボランティア精神で、苦しむ人を笑顔にできて、自分も笑顔になれて、それを見聞きした人に感動を分け与えることができるなら、その行動には大きな意味があるのではないでしょうか。
自分の夢も、他人の夢も、「そんなの無理だよ」と諦めるまえに、行動してみるべきなのかも。行動して初めて、あちこちからサポートの手が指し延ばされてくる可能性も生まれるのかも。そう思うと、時間を無駄にするのはもったいない、すぐにも動きださなければと思えてきます。
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