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天然ジュラシックパーク~コモド島(Pulau Komodo)/インドネシア
巨大なトカゲか恐竜の生き残りか?
今ではその名が世界中に知れ渡っている「コモドドラゴン」だが、数十年前までは、ごく一部の学者や旅行者のほかにはほとんど知られず、インドネシアに旅した時に小耳に挟む程度の知名度しかなかった。
その姿を見るだけならば、日本の動物園でもバリの動物園でも可能だろう。しかし、枯れた土色の風景、密林の隙間、白いビーチを、ノッシノッシと太く短い足で太く長い体と尾を左右に大きく振りながら歩き走る、その力強い姿を見るには、現地まで行くしかない。
少し前までは陸の孤島だったコモド島だが、世界遺産に指定されて世界的な観光地となった今は、バリ島経由のツアーが多く出ている。
コモド島はどこに?
インドネシアの連なる島々の中でも南東に位置する小島がコモド島。そして、近くにあるフローレス島が観光の足場となる。
コモド空港とは呼ばれるが、実はフローレス島のラブアンバジョにある空の玄関口へは、バリ島から600キロメートル、1時間半の空の旅。ラブアンバジョからコモドまでは60キロメートルで、船で渡るのが一般的である。観光客が乗るような定期船はないため、ツアーに参加して上陸を目指すことになる。
コモド島にはどうやって行く?
日本からバリ島経由のツアーが出ている。これがもっとも手軽な方法といえる。
またバリからなら、星の数ほどある現地のツアーデスクで日帰りから長期滞在まで、好みのツアーを選ぶことができる。さらに、バリからラブアンバジョまでの航空券を手配して現地入りし、ラブアンバジョで現地ツアーに参加する方法もある。
どのパターンも、バリから空路と海路を使ってコモド島入りするところは変わらないが、船の大きさや設備、ホテル泊かボート泊かなどで、金額が変わってくる。
コモドドラゴンとは何モノ?
「コモドオオトカゲ」とも呼ばれるインドネシア固有種であり、現在はフローレス島の西にある「コモド島」、「リンチャ島」、「モタン島」の3島に合計3000~5000頭が生息しているといわれる。数字の幅が広いのは、生息数を確定するための調査がまだ不十分であるためらしい。
全長3メートルにもなり、体重も150キロを超えるまで成長する肉食のトカゲだが、幼いうちは普通のトカゲのように木の上でも生活するが、成長後は陸生活となる。卵生であり、単為生殖と呼ばれる交尾なしでメスが産卵しても孵化することが確認されている。
見た目からは想像できない優れた運動能力を持ち、一方では見た目通りの凶暴性をも持つコモドオオトカゲ。彼らが、大型家畜や成人男性を襲う例は近年でも報告されている。
また、毒を持つことが今世紀に入って発見された。噛みついた時に牙から注入されるとされるこの毒は、大型の動物を即死させるほどの威力はないものの、早々に医者に見せなければ死亡する可能性が高い猛毒の一種だと考えられている。
絶滅危惧種
飼いならせば犬のように従順だともいわれるが、野生状態では人間を襲うこともある。のったりと昼寝をしている怠惰な姿に騙されて近づき過ぎれば、命に係わることもあるので油断は禁物だ。
野生のコモドドラゴンが本来エサとしてきたのは、同じく野生のシカやイノシシ、鳥類などだったが、人間による猟や開発、自然環境の変化によってエサとなる動物が減り、さらには生息地も狭まり、生息数は激減している。
コモド島には管理センターが設置され、研究機関も作られている。飼い慣らして保護し、人工的な繁殖も試みられているほか、周辺の島への移住も検討されているが、具体的な成果はまだ上がっていないようだ。
周辺地域は、コモドドラゴンの生育地を守り、その特異な自然環境をも守るため、「コモド国立公園」として世界遺産に指定されている。
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コモドドラゴンとの遭遇
コモド島でのコモドドラゴン遭遇率は100%。
それというのも、管理センター周辺には、餌付けされある程度飼い慣らされたコモドドラゴンが何十頭とゴロゴロしているのだ。
彼らは半野生といったところ。常に満腹なため、近くを歩いていても襲いかかってくることはまずないらしい。その怠惰な様子は「ドラゴン」の名にふさわしいとは言い難いように見えるかもしれない。しかしエサの時間、全身をひねってエサの取り合いをする姿には、彼らの持つパワーと凶暴さという野生の顔を目にすることができる。
管理センターを離れ、野生のコモドドラゴンに遭遇したいなら、トレッキングでコモド島内を歩いて回るのが一番。トレッキングツアーは、港周辺のツアーデスクでも、あちこちで声をかけてくる自称ガイドたちからも、情報を集めることができる。
国立公園内は、原則として個人で入ることが禁じられているため、トレッキングは基本的にガイド付ツアーとなる。トレッキング中は、視界の開けた場所はともかく、うっそうと木々が茂った中の獣道のようなルートを歩いていると、小さな物音にも飛び上がりそうになる。
ガイドは、木製のさすまたを持ち、万一襲ってきた時にはそれで攻撃をかわすという。また、コースによっては、危険性が高いためか子供の参加が禁じられる場合もある。
入園料やガイド料金は、ツアー料金とは別途にかかることがあるので、事前に確認しておくように。
コモド島でできること
コモド島は流刑地だった過去を持ち、その住民も元囚人の子孫と近隣の島々からの移住民との混血で構成されている。囚人施設は古いがまだ残っていて、決して多くないコモド観光の一つとして、多くの観光客が訪れている。
また、コモドドラゴンがこの地域にしか生息しないのは、周辺の海流が非常に早く激しいためでもある。コモドドラゴンは泳げるが、あくまで近隣諸島まで。流刑地だったのもこの孤島性が関係しているのだろう。そして、それは現代の観光客にも影響を与えている。
「ピンクビーチ」は、赤サンゴのかけらと白い砂が混じりあってピンクに染まったビーチが美しく、透明度の高い海はシュノーケリングやダイビングにピッタリだが、潮に流されないようフィンは必需品であり、グループやツアーでロープなどを使った予防策も必要な場合があるのを認識しておこう。
フローレス島でできること
変化に富んだ自然を楽しめるのがフローレス島。通り過ぎるだけではもったいない自然が手つかず状態で待っている。
バリ島では見かけることのなくなった、白さ青さ透明さが当たり前のビーチ、活火山が作りだしたカルデラ湖と温泉、印象的なかやぶき屋根の家屋と先祖を祀る石碑などを見ることができる。
イスラム教徒の多いインドネシアの中、この島の住民の8割がカトリック教徒。インドネシアの島らしい伝統的なアニミズムとカトリックが混じりあった不思議な文化も、建物や絵画などに見かけることができる。
最後に
コモドドラゴンはオオトカゲの仲間であり、残念ながら恐竜の生き残りでもドラゴンの血筋を引くものでもないらしいが、その姿と荒々しい気性とは、十分に見る者の想像力を刺激してくれる。
天敵が人間と環境だけであるからこそ、これまで生き残ってきたコモドドラゴン。休息なスピードで絶滅に向かっているとされるだけに、今のうちに「遇って」おきたい気持ちと、保護するためにはそっとしておいたほうがいいのかという気持ちが交錯する。
しかし、旅に出てコモドドラゴンの現状を理解し、その地でお金を落としてくることも一つの保護の形だとも考えられるだろう。
そこを訪れた人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか? あなたの旅の話を聞かせてください。
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