世界最古の格闘技大会~オイルまみれのトルコ相撲クルクプナルに参加

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201701115「クルクプナル」(KIRKPINAR)/トルコ・エディルネ

鍛え上げられた屈強・精悍な男たち、皮の競技パンツ、オイルにまみれたツルツヤボディ。草っぱらのあっちこっちで絡み合うようにして戦う選手たちの姿は勇ましい。でもちょっぴりユーモラスでもあります。

トルコ語では「ヤールギュレシ」、日本では「トルコ相撲」とも呼ぶこの競技のトルコ全国大会=世界選手権が「クルクプナル」です。

世界でもっとも古い格闘技大会であり、オリンピックに次いで世界で二番目に古いスポーツ大会でもあり、さらにはユネスコ無形文化遺産にも登録されたクルクプナルの楽しみ方をご紹介します。

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クルクプナルの特徴

古い格闘技の特徴として、ルールは実にシンプル。相手の背が地面につけばそれで終わり。または相手の体を持ち上げて3歩歩くことができれば勝負あった。

ただし、ただの取っ組み合いではあっという間に勝負がついてしまいかねないし、面白味にもかける、というわけで、古代ローマなどでも行われていた「オイル・レスリング」の要素が取り入れられたようです。

さらに近年に入り、オイルをつけたばかりに、闘技でありながら時間無制限格耐久勝負のような有様にもなっていたクルクプナルに新しいルールが加えられました。それが、フォールやリフト、背を取ったなどなどの技をポイント制とし、制限時間40分の中で合計点数を争うことも可能になりました。

形は多少変わっても、クルクプナルはトルコの国技です。日本人が相撲に熱狂し、アメリカ人が野球やフットボールに熱狂し、イギリス人やフランス人がフットボールに熱狂するように、トルコ人はこのクルクプナルに大熱狂するのです。

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クルクプナルの開催会場・開催日

会場となるのは、エディルネと呼ばれるトルコ北西部の町。なんとオスマン帝国の首都「ハドリアノポリス」があった古都です。

現在は、ギリシャとブルガリアと国境を接する町として知られて、そしてクルクプナルが行われる町として知られています。

トルコの首都イスタンブールからは230km離れたエディルネの旧市街、その西側を流れるトゥンジャ川の中州の草原が大会会場となり、そこに専用のスタジアムもたっています。

トルコ国内では年間40回を超えるトーナメントが行われます。そして、その最高峰ともいえる全国大会が毎年6月から7月に行われます。

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クルクプナルの歴史

ヤールギュレシ(トルコ相撲)そのものの歴史は、ローマ帝国や東ローマ帝国にもつながっているとされます。

オイル・レスリングについての歴史であれば、紀元前1065年にイランで始まり、その後ギリシャやローマ帝国がその支配を広げるにしたがって、その文化も広がっていったと考えられています。トルコのヤールギュレシとしての歴史は、650年の歴史を持っているといいます。

はじまりは、オスマントルコ時代の1365年。時のスルタン率いる軍隊の40人の先鋭部隊がその進撃の先々で勝利を挙げて帰国する途中、レクリエーションと訓練を兼ねたオイル・レスリングを行っていたところ、最後に勝ち残った兄弟二人がその決着をつけることができず、力尽きて死んでしまったという出来事がありました。

仲間たちは、二人の死を悼んでイチジクの木を植え、そこに湧き出た泉に40人の泉「クルクプナル」と名づけたそうです。これが、今にもつながるクルクプナルの記念すべき第1回大会としてカウントされています。

その後、戦争の影響やスポンサー不足から大会規模が縮小された時期もありましたが、今では地元の大企業などのスポンサーだけでなく、国とエディルネ市の保護を受けて、その伝統を守り続けています。

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クルクプナルのパレード

首都から遠く離れた田舎の古都で行われるとはいえ、トルコをあげての大イベントです。大会初日には、エディルネの重鎮に加え、過去の優勝者たち、世界各地からの招待客や招待選手などが街をパレードします。

その際には、初代トルコ大統領の記念碑、歴代チャンピオンの墓などを訪ねて、それぞれにセレモニーを行います。

こうして、徐々に小さな町にお祭りの熱気が充満していくのです。

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クルクプナルのイベント

民族ダンスショー、美人コンテスト、料理コンテストなどのほか、過去の大会の紹介展示、伝統工芸や食べ物のフェアーなども行われますが、メインイベントはもちろんヤールギュレシ。ちびっ子レスラーたちの戦いにも温かい声援が送られます。

トルコ各地域の大会を勝ち抜いてきた選手たちは、年齢や体重によってクラス分けされ、全国大会に臨みます。その数2000人余り。

スタジアムとはいっても、屋外であり、囲まれたリングもありません。広々とした草原にヌルヌルオリーブオイルまみれの男たちが現れると、集まった観客たちからは野太い声援と黄色い歓声とがあがります。

あっちでヌルン、こっちでウリャッ、そっちでドシンといった感じ。日本の相撲力士をはじめ、各国からの招待選手に対しても温かい声援が送られます。

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クルクプナルの食べ物

特にクルクプナル時に食べられるものという設定はありませんが、開催地のエディルネでは、さまざまな美味しいものに出会うことができます。

トルコ料理は香辛料などが控えめの日本人にも優しい味付けが主流。ちょっと変わったものが食べたい人には、種類の多さに驚かされるチーズへの挑戦をおすすめします。さらには、レバーなどの内臓のから揚げはこの地域の名物料理です。

このほか、日本でも人気もトルコアイスの店もあり、甘党も満足できるはず。

このほか、会場には近隣地域のフードブースなども出店しているので、さまざまなご当地メニューを楽しめます。

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クルクプナルの記念品

優勝者には金の優勝ベルトが送られます。これは最終日に大統領の手から渡されるという非常な名誉なものです。戦闘姿とはうって違って、美しく民族衣装姿で着飾った選手が金のベルトを肩にかけると、再び会場全体が大きく沸き上がります。

金のベルトは、子どもたちにとって憧れの存在。そのミニチュア版などは記念品としてお土産に買われていきます。

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用意するもの

観戦するだけなら、何も必要ありませんが、ひいきの選手がいる、じっくりと戦いの様子を見たいというなら、双眼鏡があると便利かも。

かなりの広さの草原で複数組の取り組みが同時開催されているので、ちょっと目を話せば知らぬ間に決着がついてしまっていることも少なくありません。

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一番の見どころ

これは当然ながら、ヤールギュレシこそが一番の見どころです。

トルコ人は平均的に体格がよく、鼻梁が高く、彫りも深く、いわゆる濃い男前率が高く、さらにヤールギュレシの選手たちは、1年の半分をこのトルコ相撲の大会にかけることから、かなり引き締まった筋肉質な体を作りだしています。

そんな肉体美にオリーブオイルが塗りたくられているだけで、女性観客たちはキャーキャー状態。

でも、この競技の本当のおもしろさはそこではなく、ヌルヌルとしてつかみどころのない取り組み相手をいかにして捕まえて持ち上げたりひっくり返したりするかというその手練手管にあります。

日本の相撲のようにマワシはありません。皮のパンツを掴もうにも、これまたヌルヌルのツルツル。多くの場合、脇や股などに手を差し込んで相手を捉えようとする戦いになり、真剣勝負ですがどこかユーモラスな恰好になっていきます。さらに、一瞬の隙次第であっという間に形勢逆転もあるというまさに目が離せない状態です。

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まとめとして

アジアには、レスリングや相撲に近いスポーツが伝統的に多く存在しています。日本の相撲やモンゴル相撲がその一例。そして、このトルコ相撲もその仲間です。

ただ、オイルを使うからでしょうか? モンゴル相撲と日本の相撲は今では強いつながりを持ち、互いの認識も深くなっていますが、トルコ相撲はまだまだ日本における認識は低いようです。

似て非なるスポーツではありますが、一種の格闘技であり、伝統を重んじる点ではよく似ているトルコ相撲。相撲が好きな日本人であれば、きっと心から楽しめることでしょう。

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