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ロマンティック街道を飾る町の一つローテンブルクで、中世の世界を目の当たりにできる祭りが開催されます。
朝から響く太鼓の音、通りから聞こえてくるのは子どもたちの歓声、日が高くなるにつれて、あちこちから中世の衣装を着こんだ住民たちが集まってきます。
1日中世タイムスリップ体験、それがマイスタートゥルンクです。
マイスタートゥルンク(Meistertrunk)の開催会場・開催日
マイスタートゥルンクが開催されるはローテンブルク。バイエルン州の属するこの町は少々交通の便が悪く、所要時間は十分に見る必要があります。
例えば、フランクフルトから行くとすると、電車を何度か乗り継いで3時間。車だとアウトバーンを利用でき、少し時間を稼げます。
季節によっては、ロマンティック街道の観光のために走る、ロマンチック街道・ヨーロッパバスという観光バスがあり、これだと乗り換えが減り、所要時間も短縮できるので、おすすめです。
開催日時は、聖霊降臨祭(プフィングステン)の祝日を挟んだ3~4日間。毎年日程は変わりますが、5月に開催されるのが通例です。
マイスタートゥルンク(Meistertrunk)の歴史
マイスタートゥルンクは1616年に興った三十年戦争との関係が深いお祭りです。
三十年戦争は、この時期のヨーロッパ各地で勃発していたカトリックVSプロテスタントの戦いの一つ。ここローテンブルクでは、たった3日で、ティリー司令官が率いる皇帝プロテスタント軍がローテンブルクを打ち負かして占領してしまいました。
戦後、ティリー司令官は、ローテンブルクの市長や市の役員たちに死刑判決を下し、さらに、街を焼き払うと宣言します。ただ、そこに3,25リットル入りの巨大ジョッキ入りワインが用意され、「これを飲み干せるものがいれば助けてやる」と提案しました。
そこで、ローテンブルク市長のナッシュがチャレンジ。見事に飲みほし、自分たちの命も街も救ったというのが、この祭りのいわれ。祭りとしてのスタートは1881年です。
ただ、この逸話、史実ではないといわれています。それでも、ローテンブルクでは、この時の事細かな出来事が語り継がれていて、マイスタートゥルンクだけでなく、多くの祭りやイベントで、この出来事を劇にして上演しているそうです。
マイスタートゥルンク(Meistertrunk)のパレード
祭りが開催される期間内の週末には、勝利の行進と呼ばれるパレードが行われます。
マルクト広場をスタート地点として、ガルゲン門までを、中世の装束に身を包んだ参加者たちがパレードします。町娘もいれば、商人、軍人など、街を構成するさまざまな人が登場します。馬や馬車なども参加し、実際に中世風の木箱などを運んでは、本物感をアップさせます。
このパレードの終点であるカルゲン門の前の広場は、民族衣装姿の人々が休憩する場所になっているのですが、その雰囲気は、まるで野営地。パレード後半を見ながら野営地までついていくと、中世タイムトリップの非現実感をさらに味わえます。
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マイスタートゥルンク(Meistertrunk)のイベント
お祭り期間中のイベントとしておすすめしたいのが、中世マルクト。マルクト広場は、中世のローテンブルクの中心街。それを復活させるのが、旧市街地の中世マルクトです。
中世の職人技のデモンストレーション、製品の即売、中世風大道芸など、中世の市場や中心広場の様子を実体験できるものとなっています。
日本で17世紀あたりを再現しようとしても、まず服装で違和感、髪型で違和感、周囲の景観で違和感を持たずにいられないでしょうが、ローテンブルクだと、そのすべてが違和感なくタイムスリップできます。
マイスタートゥルンク(Meistertrunk)の食べ物
祭りの間、街中ではワインやビール、そしてさまざまなおつまみがたくさん用意されています。それは、中世の衣装に身を包んだ参加者たちが、店の前で演説をしたり、ケンカをするフリをしたりといった演技を見せ、それらの飲食を「強奪」していくための準備です。
これ、三十年戦争時に、勝利軍が街の店から強奪していった様子を再現しているのです。この強奪品を、野営地で飲み食いしてどんちゃん騒ぎをするわけです。
ただし、祭りの参加者以外は、きちんとお金を払って飲み食いしましょう。
用意するもの
3,25リットルとはいいません。それでも、大ジョッキや大グラスを持っていると、レストランや街角の酒屋さんなどからふるまいを受けられることがあります。たとえば、1杯料金で大ジョッキに並々と次いでもらえたり。
これは、特に決まったルールではなく、参加する軍人役たちが、大きなカップを持って行進するのを真似ていると、街の人たちが面白がってサービスしてくれるようです。
参加できること
パレードは2種類あり、街の住人など、一般人が参加できるものもあります。これは、申込をして選ばれれば、そして、きちんと衣装や小道具を用意できれば参加も可能。
ただ、このパレードに選ばれることは、ローテンブルクの市民にとってあこがれであり、長年の夢だったりもするそうです。また、レンタル衣装などはかなり少なく、皆自前で揃えているため、急ごしらえでの飛び入り参加は難しそうです。
一番の見どころ
パレードも見逃せないし、中世マルクトも絶対に足を運んで体験しておきたいイベントです。でも、これらのさまざまなイベントの中でももっとも重要なのが、歴史劇です。
この祭りの起源でもある三十年戦争を舞台とする演劇は、祭りがあるごとにあちこちで演じられるため、その衣装も演技もすっかりサマになっています。
特にマイスタートゥルンクでは、ティリー司令官とナッシュ市長のやりとりのシーンが毎日あちこちで演じられます。市長役はそのたび、大量のワインを飲み干す(演技をする)ことになります。
これらの演劇は当日券も販売されることになっていますが、その長さや会場によって、満席になることもあるので、あらかじめ購入しておくといいでしょう。
まとめとして
マイスタートゥルンクとは、「大酒飲み」を意味するそうです。マイスタートゥルンクは大酒飲みが主役のお祭りなのです。
4日間の祭りの間、特に週末には、町中がアルコールくさくなります。誰もが手にグラスやジョッキを持って歩き、知り合いに会ったり、誰かと眼が合うと、乾杯を繰り返します。
のんべにとっては、極楽のような祭り。そして飲めなくても、お祭り好き、そして、歴史好きな人にとっても、十分楽しめるタイムスリップイベント。もちろん、旅好きなら、ローテンブルクの街並みを見ているだけでも十分楽しめるはずです。
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