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世界でもっとも美しい裸族の女性が集まると評判のヒンバ族。彼女たちのトレードマークは全身に塗り込まれた赤土です。
はたして、赤土を塗り込むから美しいのか、素材が美しいから赤土を塗り込んでいてもOKなのか。一生涯体を清めることがなくても、赤土を塗り込んでいるから、臭うこともなく清潔なのか、臭うし不潔だから赤土を塗り込むのか。
鶏と卵、どっちが先? のような疑問が浮かぶヒンバ族の美の不思議をご紹介します。
ヒンバ族にはどこへ行けば会えるの?
ナミビアではよく知られた民族なので、首都ウィントフックからツアーも出ていて意外と便利。人気のサファリへと向かうツアーの途中に組み込まれていることもあります。
ナミビア北西のオブオには、過去の虐殺で人口が激減し、干ばつで生活の糧を失ったヒンバ族が多く流れこみ移住したため、今もヒンバ族が大勢暮らしています。このオブオまでなら、時間は読めないものの、バスや乗り合いタクシーなどの公共交通機関を乗り継いでたどり着くことが可能です。オブオから先のヒンバ族の居住地区へと自力で行くなら、レンタカーなりチャーターカーなりが必要になります。
オブオのヒンバ族は必ずしも伝統的なスタイルや生活をしていません。そこで、よりヒンバ族らしい生活を体験するためには、ヒンバ族の孤児のために作られた村を訪れるのがおすすめ。
エトシャ国立公園のサファリから車なら2時間ほどで到達できるこの村には、保護を受けながらも伝統的な暮らしを今も続けるヒンバ族たちに出会うことができます。
ヒンバ族はどんな生活をしているの?
男性は牛や山羊の放牧をして、女性は家事や子育て、水汲み、アクセサリー加工などを行っています。
徹底した男系民族で、一夫多妻制が認められています。ただし、多妻が認められるのは、裕福な男性だけ。
彼らの住居は柵で囲まれていて、その中に牛糞と赤土で固めた土づくりの円い家があり、放牧から帰ってきた牛や山羊は、集落の柵内の家畜コーナーに集められています。
近年では、放牧だけで生活をまかなえるヒンバ族は少なくなり、彼らの多くは政府からの保護を受けていたり、観光客を受け入れることなどで収入を得ています。
ヒンバ族は何を食べているの?
放牧している牛や山羊がもたらす食料のほか、政府からの援助や観光収入で得た現金を、街で食料に交換しています。
強い酒や、採取したはちみつなどもあり、彼らの食料となるほか、現金収入手段にもなっているそうです。
ヒンバ族ってどんな服装をしているの?
女性は原則として裸族。ただし、装飾品で体のあちこちは隠されています。山羊の皮をさらして作る腰みのやスカートなどで下半身は隠れていることがほとんど。
バストは見えていて、数キロ以上にもなるという、ネックレスで飾られています。ブレスレットやアンクレット、髪飾りも重ねてたくさんつけるのがオシャレ。
アクセサリーの材料になっているのは、動物の角や骨、木の実や蔓などです。また、足首からふくらはぎにかけては、脚絆のような巻くタイプのアンクレットで覆われています。これは、結婚していて、何人の子どもを産んでいるかを表すためのものだそうです。
そして、極めつけは、全身の赤土。髪の毛は編んだ上から赤土と脂で固めて粘土の棒のような状態に。赤土色の太いドレッドヘアというか、粘土で作った棒のような見た目です。皮膚はすべて、赤土と脂を混ぜたものでしっかりとコーティングされています。
これらのカラーリングとアクセサリーなどは、未婚か既婚か、子どもの有無などで異なります。また、男性はごく普通にTシャツとズボン姿であり、ヒンバ族らしさを示す服装はありません。
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ヒンバ族の仕事は何を?
男性は放牧。女性は家事と手工業と水汲みと子育て。これが伝統です。
現在は、細々と放牧していることもありますが、市場に持ち込んで売れるものを作ったり加工したりすることがあるほか、サファリやヒンバ族の村を訪ねる観光客のガイドなどとして働くことも増えています。
男性を中心として、近隣の街で普通に労働者として働くヒンバ族も少なくありません。
ヒンバ族の恋愛事情と結婚事情について
女性は赤土を全身に練り込みながら、結婚のチャンスを待ちます。ただし、女性に結婚相手を選ぶ権利はほとんどないとされます。
男性の場合は、少なくとも5頭の牛を手に入れると結婚が許されます。この5頭は1人の妻とその子供たちを育てていけるという証明。さらに5頭の牛を増やすことができれば、もう一人の妻を娶ることができます。
ヒンバ族の信仰・イベント・祭りについて
ヒンバ族は男系先祖を祀るところに重きを置いています。先祖信仰に非常に篤い民族として知られています。
また、先祖信仰と同時に占いや自然現象への憧れや畏れなどからくる信仰もあり、家畜を使った占いや、聖なる滝などへの巡礼を行うこともあります。
同時に、火は彼らの守り神的な存在であり、集落の中心には必ず薪を組んだ場所があって、毎夜炎が灯されます。
ヒンバ族の民族的な由来は?
同じナミビアを拠点とするヘレロ族がヒンバ族の共通祖先だと考えられています。
その昔、ドイツによって植民地支配を受けた時、ドイツがもたらした西洋の文化を丸ごと受け入れようとしたのがヘレロ族だとすれば、ヒンバ族は、それまでの伝統的な生活を守ろうとした民族だといえます。
この結果、ヒンバ族はドイツによる大虐殺を受けて、大多数の先住民が殺害されました。さらに追い打ちをかけたのが干ばつで、細々と放牧生活を続けていたヒンバ族は家畜を失って、都市部などへと流出していくことになったのです。
これらの歴史の中で多くの孤児が誕生したことをうけ、白人農園主と先住民族の王女とが孤児院村を設立。現在に至るまで、ヒンバ族の伝統を守る場として機能しています。
現在のヒンバ族たちが抱える問題は?
彼ら自身は問題にしていないようですが、ヒンバ族の女性は一生涯体を洗ったり拭いたりすることがありません。一生涯! です。
シャワーのかわりに彼女たちが肌に与えるのが赤土なのです。赤土を脂で練り、毎日のように全身に上塗りしていきます。これによって、厳しい陽射しから肌を守り、病原菌や虫刺されからも体を守っているそうです。
また、臭い対策には、香草を焚いています。それこそ、脇や股などにも、香炉を近づけ、香炉を跨いで消臭しています。
果たして、健康的な害はないのか? ヒンバ族以外の人間の多くが、疑問に思い、なんとかすべきでは? と問題視しているとかいないとか。
まとめとして
彼女たちの美しさは赤土とアクセサリーが引き立てていることは確かです。そして、おそらく、健康もまた、赤土が守ってきたのでしょう。
その昔、西洋の文化よりも、自分たちの伝統を選んだヒンバ族。そのためにかどうか、人口を減らし生活の糧をも失いましたが、近代化や現代化、近未来化の波の中で、今後はどんな選択をしていくのか、気になるところです。
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