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ランタン飛ばして幸せになろう! 「コムローイ祭り」(Khom Loi)/タイ・チェンマイほか
台湾だけじゃなかった! タイにもありました。幻想的な空を舞うランタンの祭り、その名は「コムローイ」です。
タイのランタン祭りは、仏教の儀式の一つとして行われています。仏陀への感謝の気持ちを込めて、火をつけたランタンを空へと飛ばすのです。
ランタンはこの世の苦難を一緒に空へと連れ去り消し去ってくれるありがたい存在。僧侶の唱える念仏をバックに黙とうを捧げられると、数万といわれるランタンが夜空へと放たれます。
満月の夜、空をオレンジ色のランタンが漂いながら消えていく幻想的な風景は世界中の旅人たちを魅了してやみません。
コムローイ祭りの特徴
コムローイとはランタンのこと。人をすっぽりと覆えるほどの大きさを持つ白い紙のランタンに火をともし、その熱でふわふわと上昇していくところは、台湾のランタンフェスティバルと同じ仕組みです。
ただ、台湾バージョンは、願い事を天へと届けてくれる役割を持つランタンですが、タイバージョンでは、今生の苦難をランタンが連れ去ってくれると考えられています。微妙に文化の違いを感じますね。
コムローイもディズニーの映画「塔の上のラプンツェル」の有名な号泣シーンのモデルとなったといわれています。僧侶の低い読経や人々の黙とうする姿とコムローイの組み合わせは、美しさや幻想的な雰囲気で、台湾以上かもしれません。
コムローイ祭りの開催会場・開催日
タイの各地でコムローイ祭りが行われていますが、有名なのは北部のチェンマイで行われるものです。
チェンマイで行われるコムローイは、「ロイクラトン」と呼ばれる祭りの中で放たれます。ロイは流す、クラトンは燈籠のこと。本来は燈籠流しがメインのお祭りで、水の精霊への感謝と祈りを捧げるものでした。
実際にコムローイが放たれるのはチェンマイの中心から車で40分ほどの大学構内。公共の交通手段といえるかどうか、乗り合いトラックタクシーのソンテウかタクシーかトゥクトゥクで向かいます。
ただ、大学構内に入れるのはスペースの予約をした人だけ。市内発着のツアーなどはスペース代込になっている場合もありますが、個人の場合にはその年ごとに異なるスペースの取り方を自力で調べ出す必要があります。
実は、コムローイは地元用と観光客用に2回開催されてきました。前者は「イーペン・サンサーイ」と呼ばれ、開催日も開催地も参加方法もぎりぎりに発表される分かりにくいもの。後者は「イーペン・ランナー・インターナショナル」と呼ばれ、例年は半年から1年前に日程や場所が発表され、観光客でも参加しやすいもので、スペースもチケット制で予約が可能です。
開催日は、原則としてタイの陰暦12月の満月の夜。太陽暦では10~11月頃にあたります。当然コムローイを飛ばすのは夜。観光客向けのものでは、僧侶による誦経は短めで7時頃から30分ほど。その後会場がライトアップされ、9時頃にコムローイを打ち上げます。
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用意するもの
コムローイは現地で入手できます。正規のコムローイを買うのが正統ではありますが、周辺の売店では規格外の大小さまざまなコムローイが売られているので、自分で用意しておく必要はありません。
どちらかというと、虫よけとか懐中電灯とか夜間撮影用のカメラといったものの方が必需品でしょう。
また、6時から10時頃までかかりますが、現地にたくさんの屋台が出ているので、飲食に関する心配もないでしょう。ただ、帰りの足は確保しておく必要があります。
ソンテウはかなり込み合い、トゥクトゥクは奪い合いになる上、かなりふっかけられます。タクシーも同じ。ソンテウを使うなら、仲間を募って貸切にしてしまうといいでしょう。タクシーやトゥクトゥクの場合は値段交渉が大変ですが、やはり時間で貸し切るのがおすすめです。
参加できること
観光客向けのインターナショナル版は、日本のツアー会社でも扱っているし、バンコクやチェンマイなどの旅行代理店や宿などのカウンターで、コムローイを飛ばすスペースと往復の交通手段がセットになったツアーが販売されています。これなら、行き帰りの足の心配がなくて、安心です。
インターナショナル版よりも飛ばされるコムローイの数が多く、お経も本格的にあげられて雰囲気がいいというローカル版に参加するには、日時の決定がギリギリなのでスケジュール面での余裕と、現地で自力でスペースを予約するだけの語学力や調査力が必要とされます。
価格的には後者のほうがずっと安くあがりますが、確実に参加したい場合には、前者のほうがおすすめです。ただ、これは朗報なのかどうか、ローカル版のコムローイはインターナショナル版に吸収されてなくなってしまうといわれています。
コムローイの人気が高まった今、ローカルと観光客が合同でとなると、祭りの規模も人の多さも桁違いに増えそうでちょっと心配です。
一番の見どころ
当然、コムローイが一斉に空へと放たれるその瞬間から、天のかなたに消えていくまでの30分ほどの間です。
会場内にスペースを取れた人は、ただ上を見上げるだけでフワフワと浮き上がっていくコムローイが作りだす幻想的な光景がすぐそこに見えます。首が痛くなるまで見つめ続けましょう。
手と目をフリーにしておくため、カメラは三脚を用意しておき、ビデを撮影しておくことをおすすめします。やっぱり、あのすばらしさは「自分の目玉」で見ておくべきだと思うからです。
また、どうにもこうにもスペースが取れず会場に入れないとしてもガッカリする必要はありません。会場近くの路上でも飛び去っていくコムローイを見ることも写真撮影も可能です。ただ、その日の風向きはあらかじめチェックしておきましょう。
実は燈籠流しがメイン?
ローカル版のコムローイがなくなるかもしれないという噂の裏側には、タイの仏教徒の祭りとしては、コムローイよりも燈籠の川流しのほうがメインイベントだという事実も関係しているようです。
若者は見た目に華やかで、世界でも騒がれているコムローイを好む傾向があるものの、年配を中心としたローカルの人々は、昔ながらの方法で、川の神への祈りを捧げるために川辺へと集まります。
チェンマイのピン川では、クラトンと呼ばれる燈籠が流されます。葉っぱを編んだ船にお供えと小さな燈明を乗せて川へと流すのですが、日本と同様、川面をユラユラと流されていく燈籠とそれを見送りながら祈る人々の姿からは仏教文化の静かな美しさを味わえます。
まとめとして
川を流れていく燈明は天の川のようだし、空に舞い上がっていくコムローイもまた、空いっぱいの天の川です。
日本に似た行事があるためと、見た目の派手さからコムローイばかりが注目されますが、チェンマイを訪れると運が良ければ両方を見ることができるでしょう。
また、プーケットではコムローイもクラトンも海辺で行われるため、また一味違った趣きがあります。タイの都市各地で行われるコムローイの祭りでは、ハリボテのランタンが飾られたり、花火が打ち上げられたり、町や寺がイルミネーションで照らされたりと、明かりを使ったイベントがたくさん催されます。
どれも美しいのですが、やっぱり一番目をひき、心を惹きつけられ、「来年も見に来よう」、「見に来なければ」と思わせられるのは、チェンマイのコムローイです。
人気が集まりすぎてちょっぴり参加しにくい傾向が出ていますが、早めの行動や諦めない地道な情報集めで、感動の光景を見上げにでかけたいですね。
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