小さな世界遺産カナダ・ルーネンバーグを独り占め気分で満喫してみる

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ルーネンバーグ「Lunenburg」/カナダ・ノバスコシア州

18世紀半ば、プロテスタントたちがイギリスの援助を受けて入植し、ルーネンバーグの町を興した。ネーミングから想像されるように、イギリスの後押しがあったとはいえ、入植者のほとんどは外国人プロテスタントでフランス系・ゲルマン系がほとんどだった。

世界遺産に登録されている旧市街地の街並は、中世ヨーロッパの明るい漁村そのものの姿を残し、多くの観光客をひきつけている。

漁業で発展した町だけに、シーフードで舌鼓を打てるという楽しみもあり、知られざるカナダ観光の一つとして紹介したい。

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街をそぞろ歩く

ルーネンバーグ全体でも人口はわずか2千人余り。旧市街地に目を向ければ、その住人は本当に少なく、観光シーズンは観光客数が完全に逆転するような状態。それでも、ルーネンバーグの美しさは崩されることがない。

街を構成するのは、18~19世紀に建てられた木造の家々。それらは、ヨーロッパの漁港で見られるように、非常にカラフルな色で飾られている。漁に出ていくその船と同じ染料を使っていたのだという。

これは、遠く危険な海の旅に出る猟師たちの無事を願う家族の思いが込められた、一種のおまじないのようなものだ。

海に面して真っ赤、真っ青、真っピンク、真っ黄色などの家、そこに空いた小さく四角い窓、三角や四角の屋根。その様子は、日本にはないものであり、異国情緒を感じさせる。

街歩きはとてもシンプル。都市計画に沿って直線と直角で作られている街はとても分かりやすく歩きやすい。保存状態は世界一等級だといわれる、その町並みに見とれながら、遠く250年前の入植者たちの思いを感じ取ってみたい。

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ブルーノーズで帆船体験

世界最速記録を塗り替えたことのある大型帆船で、カナダの硬貨の図柄に採用されたこともある伝説のスクーナー船「ブルーノーズ」。

漁船として造られ、活躍した船だが、その姿はとても漁船とは思えない格好良さ。映画の大航海シーンや、海賊たちが乗っていそうな船。初代ブルーノーズの後継船にあたる「ブルーノーズⅡ」は今もルーネンバーグで観光船として活躍している。

いわばレプリカなのだが、見た目はそのまま。帆をはためかせるその甲板に乗り込むこともできる。

ブルーノーズの模型キットやブルーノーズをモチーフとするグッズはルーネンバーグ土産としても最適だ。

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おすすめ

ザトウクジラに遭遇

観光船に乗り、沿岸を航行していけば、昔の猟師たちが見たであろう、家族が待つカラフルな故郷の家並みを海上から見渡すことができる。

沿岸を少し離れると、そこは広々とした大海原。そしてザトウクジラ遭遇率の高いエリアとしても知られている。

南の海のようにすぐ近くまで来て一緒に泳ぐという雰囲気ではないものの、海面に浮上してきた巨大な体から間欠泉のような潮を噴き上げ、轟音を立てるのを聞くことができる。

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ロブスター漁に参加

古くルーネンバーグで漁といえば、遠洋漁業でタラ。でも今は、ロブスター漁が盛んにおこなわれている。そして、その漁に参加することができるのだ。

ロブスター漁に使われる船は中型船。波にもまれる船の上、ロブスターがかかっている網を引き揚げる作業を手伝い、その船上でロブスターを味わうこともできる。

なかなかお目にかかることのできないサイズのロブスターに、ハンティング魂も食欲も大いに刺激されることだろう。

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獲れたてシーフードと現地産ワインに舌鼓

もちろん、自分で漁をしなくてもシーフードはたっぷりと食べられる。海岸沿いにはシーフードを扱う専門店が何件もあり、街中にもロブスターやムール貝の写真を貼り、手書きメニューで客寄せをしている店がたくさんある。

フランス人入植者たちの末裔による料理は、その味付けも盛り付けもちょっとラフなフレンチといったところか。

ただし、いわゆるフランス料理からイメージされるような、小さな魚、わずかな貝といった上品さからは遠く、ドドんと大きな魚のムニエルが登場し、その横にはてんこ盛りのマッシュポテトがその存在感を主張していたりする。ムール貝も注文すれば、大皿にこんもりとやってくることがほとんどだ。

どんなシーフードを注文してもその新鮮さはもちろん最高! さらに地元産のハーブとのコンビネーションで、絶妙な海の味覚を味わえる。

もう一つ逃してはいけないのがワイン。近隣で作られるワインは、ブドウだけでなくブルーベリーなどの変わり種も。甘い食前酒などは、シーフードにも意外に合う。是非試してもらいたい。

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すぐ近くのマホーンベイへドライブ

海岸線ギリギリまで迫る緑とその間に埋もれるようにして、でもくっきりと立つ真っ白な教会とがフォトジェニックなのが、ルーネンバーグの隣に位置するマホーンベイ。

これといった観光材料はなく、観光客もほとんどいないものの、その静かで小さな港町の風情は自分だけの秘密の場所を見つけたような錯覚を起こさせる。

この辺りにはドイツ系の入植者が多かったといわれ、街並みの様子もルーネンバーグとは少し違った趣。

街中にある錫細工の店や雑貨店など、女子向けの可愛い店が多いのも特徴。特に錫は近くに産地があるため、安く良い品質のものが買えるので、興味のある人は足をのばしてみたい。

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ペギーズコーブ

同じくルーネンバーグ近くの小さな漁村で、ルーネンバーグとマホーンベイとベギーズコーブは1セットでドライブツアーとして組まれていることが多い。

ベギーズコーブの特徴はその小ささ。住民はなんと40人。もちろん、村は歩いて回れるサイズ。見どころとして挙げられるのは灯台。村の一番奥、海沿いに立つ灯台は岩場になっていて、白い胴体に赤い頭が乗っかった灯台がポツンとたたずむ姿はなにやら寂しげ。

ここには郵便局が併設されているので、自分や友人家族への手紙を出すのが「お決まり」だ。

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足をのばしてハリファックスへ

ハリファックスはノバスコシア州の州都であり、周辺都市を含めてハリファックス地域都市圏を形成している。

このハリファックス、実はさまざまな経験をしている。

1917年には、軍の火薬を積み込んだ貨物船の衝突事故が起き、大爆発によってハリファックス市の大部分が破壊されてしまったという大惨事が起きている。

それに先立つ1912年には、あのタイタニックの事故が起き、その生存者や犠牲者たちがここに最初に収容された。大西洋海洋博物館には、タイタニック号ゆかりの遺品が納められている。

1998年にはスイス航空の墜落事故が沿岸で起きてもいる。このほか、多くの船や航空機が近くの海域に沈んでいるとされ、今もなおトレジャーハンターたちの宝さがしのための基地となっている。

市の外れの丘の上には、要塞(シタデル)が残されていて、博物館として開放されている。ここでは1860年頃から正午に空砲が打つという習慣が残されている。

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最後に

観光の目的地とされることの少ないエリアだが、タイタニックといい、世界遺産といい、シーフードといい、なかなか興味深いコンテンツがある。

しかも一つ一つの町や村はまるで自分のためだけにあるような静けさと小ささで待っていてくれるため、その旅も自分の存在も特別なもののような気分にさせてくれる。

ただ、このエリアは海の影響を大きく受けるためか、天候が非常に変わりやすく雨や霧の日が多い。朝晴れていても昼には霧で真っ白なんてことも少なくない。特に、海に出たい、写真を撮りたいという狙いで訪れる場合には、天気予報をチェックするだけでなく、何日か日程に余裕を持ちたいところだ。

そこを訪れた人しか感じることのできない感動を、写真、動画、そして言葉で表現してみませんか? あなたの旅の話を聞かせてください。

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